物理リザバーコンピューティングの基礎とデータ解析およびエッジデバイス・センサ実装への応用　～デモ付～　　＜オンラインセミナー＞

講師の言葉

　リザバーコンピューティングは、近年注目を集めているニューラルネットワークの一種である。ニューラルネットワーク、そして深層学習は、最近のAIの中核をなす技術であるが、高度な処理には大量のデータが必要となる。一方、リザバーコンピューティングは、深層学習と異なり、少ない学習データ数で且つ簡単な学習方法で強力な予測が可能となる。よって、計算リソースが限られているエッジデバイスへの実装に適している。また、動作環境が変動するような状況でも、少ないデータ量で適応的に学習が可能となる。

　さらに、リザバーコンピューティングは、様々なデバイス実装が容易という特徴がある。興味深い点は、これまで望ましくないと考えられてきたもの（例えば、ばらつきが大きい、非線形性があるなどの工学的に好まれない性質を有する材料・デバイス・システム）が、リザバーコンピューターとして情報処理にそのまま利用できる点である。よって、これまで情報処理デバイスが組み込めなかった様々なもの・場所で適応的かつ強力な情報処理が可能になるかもしれない。

　本セミナーでは、リザバーコンピューティングを含む最近のAI技術の動向、リザバーコンピューティングの基礎から始めて、その利活用方法について概説する。さらにPythonを用いた簡単な実装について学ぶ。後半では、リザバーコンピューティングの物理実装（物理リザバーコンピューティング）の最近の動向と応用例、特にセンサ情報処理への応用例について紹介し、今後の動向についても述べる。

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