モデルベース制御のためのシステム同定と2自由度制御系設計法

~ 古典制御の基礎、Multisineによるシステム同定法、フィードバック制御器設計、逆モデルによるフィードフォワード制御とその応用 ~

・モデルベース制御系設計に不可欠なシステム同定と制御系設計への応用を修得するための講座
・同定されたモデルをもとに外乱抑圧のためのフィードバック制御器設計や目標値追従のためのフィードフォワード制御器設計を学び、システムへ応用しよう!
・MATLABのプログラムも配布し、業務にすぐに活かせます

講師の言葉

 制御工学の教科書は、モデルが既知として話が始まります。
 しかし、実際の業務において、モデルベースの制御系設計を行う場合、制御対象のシステム同定が重要になります。
 本セミナーでは、システム同定について(1)「 加振信号の生成」(2)「周波数応答の測定」(3)「伝達関数によるフィッティング法」を講義します。
 加振信号として、M系列やチャープ信号ではなく、正弦波の重ね合わせであるMulti sineに注目します。Multi sineは、離散的な周波数信号を繰り返し加振するもので、(1)「加振信号のスペクトルを任意に設定可能」(2)「非線形性の強さ・S/N比を評価可能」(3)「それを元に高精度のフィッティングが可能」という特徴があります。さらに、同定されたモデルをもとに、(1)「外乱抑圧のためのフィードバック制御器設計」(2)「目標値追従のためのフィードフォワード制御器設計」について講義します。
 すぐに業務に反映できるよう、関連するMATLABプログラムも配布予定です。

セミナー詳細

開催日時
  • 2020年01月06日(月) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・制御系設計担当者
・フィルタ設計担当者
・システム同定~フィードバック制御器設計~フィードフォワード制御器設計を統一的に学びたい方
・機械、自動車、航空機、プラント他関連企業の技術者の方
予備知識 解説はしますが、以下の事前知識があると、より理解が深まります
・ラプラス変換
・伝達関数
・離散フーリエ変換
・古典制御
・Bode線図、Nyquist線図
修得知識 ・ラプラス変換の勘所
・システム同定の同定信号の生成法
・周波数応答の計測法
・周波数応答の伝達関数によるフィッティング法
・フィードバック制御器の設計法
・線形制御の原理的制約条件によるフィードバック制御器の性能限界の定量化
・フィードフォワード制御器設計の基礎
プログラム

1.制御とは
  (1).推奨教科書リスト
  (2).自然界における「制御」
  (3).現代社会における制御工学の重要性

2.古典制御の基礎
 周波数領域の考え方をわかりやすく解説
  (1).ラプラス変換の基礎
  (2).極と零点
  (3).Bode線図と折れ線近似
  (4).運動方程式から伝達関数へ
  (5).零点とセンサ位置の関係
  (6).ナイキストの安定判別法

3.システム同定の基礎
 モデルベース制御の基礎となる、システム同定の基礎をわかりやすく解説します。正弦波信号の重ね合わせである、Multisineによるシステム同定を中心に解説します。
 MATLAB例を配布します。
  (1).周波数特性計測の手順
  (2).同定信号の印加法
  (3).各種入力信号の特徴
    a. ランダムノイズ
    b. Step sine
    c. Chirp sine
    d. Multi sine
  (4).周波数応答の算出法
  (5).伝達関数による同定

4.フィードバック制御器の設計とその応用
 フィードバック制御器設計の一般論と、「極配置設計」による1パラメタによるゲイン設計法をわかりやすく解説します。さらに、制御対象の特性に応じて達成可能な制御帯域の上限が定まってしまうことを示し、「どうしてこれ以上ゲインが上げられないのか」に答えます。
  (1).フィードバック制御の重要性
  (2).PI制御の特性
  (3).PD制御の特性
  (4).PID制御の特性
  (5).PID制御の派生形:I-PD制御・微分先行型PID制御(PI-D制御)
  (6).古典制御の「極配置設計」によるゲイン決定
  (7).3つの「制御帯域」の定義
  (8).ゲイン余裕と位相余裕
  (9).線形制御系の達成可能な性能上限の定式化

5.フィードフォワード制御とその応用
 目標値追従性能を向上させるのに必須な、フィードフォワード制御について解説します。まずは詳細なシステム同定を必要としない簡単な手法を述べた後に、システム同定により得られた逆モデルによるフィードフォワード制御を解説します。
  (1).加速度フィードフォワード制御法
  (2).剛体フィードフォワード制御
  (3).入力整形フィルタによる制振制御
  (4).システム同定により得られた逆モデルによるフィードフォワード制御

6.まとめと質疑応答

キーワード モデルベース制御 ラプラス変換 システム同定 フィードバック制御 PID制御 極配置設計 ゲイン余裕 位相余裕 フィードフォワード制御 逆モデル
タグ プラントロボット機械自動車・輸送機制御
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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