自動車・機械部品における寿命予測と加速試験

~ ワイブル分布による寿命分布データの分析と評価、加速試験の効果的進め方とシミュレーション、耐久試験の方法・ノウハウ、加速試験の事例とその解析方法の実際 ~

・寿命予測や加速試験を活かし、製品の信頼性向上を実現するための講座
・製品の信頼性向上の進め方およびそのデ-タの見方・解釈を設計にフィードバックし、信頼性の高い製品開発に応用しよう! 

講師の言葉

第1章
 本講では、確率乗法定理に基づいて材料が破損しないであろう最小強さを導入した一般化ワイブル分布関数の3母数「形状指数m、尺度係数η、最小強さγ」の物理的意義を明確に定義した。そして、従来不明白であった試験試料の形状と寸法効果や機械部品の動的・静的強さのばらつきや構造疲れに基づく新たなP-S-N (Probabilistic Stress-life) 曲線ならびに転がり機械要素のP-F-L (Probabilistic Force-life) 曲線に関する新理論の考え方や様々なデータ解析の実例を織込んで実務での活用法について講述する。

第2章
 設計品質の基本は、信頼性にあるのは言うまでもありませんが、その追求は非常に難しいと言えます。即ち性能追求は短時間で終了するに比し、信頼性は長期の時間と多量の生産数の追求という、性能とは異なる課題を克服しなければならないという、困難さがあります。そのための手段として、加速試験は必要不可欠です。
 講師は長年自動車会社に勤務し、乗用車(レガシイ)10万km連続世界記録(平均時速224km/hrで達成)に臨んだ折の信頼性責任者で、マスキ-法案対応時にも、全く経験の無かった多くの排気デバイス開発などの加速試験を担当しました。その方法として当時の最新技術である故障物理を取り入れ、統計的手法→物理的手法に転換し、目標を達成することが出来ました。即ち、従来の統計手法の場合、多くのデ-タや経験が必要ですが、故障物理的手法では原理に近づくことにより、設計段階において定量的な信頼性を折り込むことが可能になります。
 本セミナ-では、故障物理を通じて、製品の信頼性向上の進め方及びそのデ-タの見方・解釈について、体験に基づき実践的に説明致します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2018年10月24日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・機械、材料、トライボロジの開発者、研究者、技術者の方
・材料試験、信頼性試験等の担当者の方
予備知識 ・機械系エンジニアの一般的知識
・高校生レベル以上の数学の知識
修得知識 ・ワイブル確率紙の作成と利用法
・ワイブル分布による寿命分布データの分析と評価
・構造疲れから転がり疲れに至る様々な実データに対する新しいワイブル分布とP-S-N/P-F-L解析
・開発を左右する加速(寿命)試験の進め方 ・故障物理と故障モデル ・加速(寿命)試験と耐久試験の方法 ・加速試験の事例とその応用について ・信頼性データと解析手法、事例
プログラム

第1章 機械材料の寿命と信頼性:一般化ワイブル分布の原理と応用

1.ばらつきの材料力学

2.ワイブル分布とP-S-N曲線
  (1).確率乗法定理と信頼度関数
  (2).L-Pの信頼度関数とP-S-N曲線
  (3).一般化ワイブル分布とP-S-N曲線
  (4).定格強さと最小強さおよび寸法効果

3.ワイブル寿命と寸法効果
  (1).試料の形状と寸法効果
  (2).形状指数と寸法効果
  (3).実験データに対するとΓとΓSおよびηの推定法
  (4).ワイブル確率紙の構成とワイブル解析
  (5).形状指数と確率密度関数の関係

4.ワイブル分布とP-S-N曲線

  (1).寿命分布曲線とP-S-N曲線
  (2).HGSSからTBSSへのデータ変換法
  (3).データ変換に伴う f(x) の変化

第2章 自動車・機械部品における加速試験の進め方とデータ解析・評価技術

1.開発を左右する加速(寿命)試験の進め方
  (1).加速試験と信頼性の関連 
  (2).加速試験の目標と考え方
  (3).解析的アプロ-チと設計的アプロ-チ 
  (4).量産とPL問題への対処
  (5).今後の開発と加速試験

2.加速試験の効果的進め方とシミュレーション

  (1).信頼性と加速試験のプロセス 
  (2).加速試験のためのシミュレ-ション
  (3).加速試験とFMEA、FTA
  (4).加速試験の方法
      (環境試験、苛酷試験、安全試験、模型試験、スクリ-ニング試験)

3.故障物理と故障モデル
  (1).故障物理の重要性と故障モデル
  (2).故障モ-ドとメカニズム
  (3).故障モデル

4.加速(寿命)試験と耐久試験の方法・ノウハウ
  (1).信頼性に基づく確率分布 
  (2).寿命試験計画と試験条件
  (3).加速試験とその問題点 
  (4).耐久試験とその問題点

5. 加速試験の事例とその解析方法の実際・ノウハウ
  (1).寿命計算の考え方 
  (2).事例として、軸受メタル寿命 のメカニズム
  (3).加速試験装置の事例(摩耗モニタ-)

キーワード 加速試験 ワイブル分布 ワイブル寿命 寸法効果 寿命分布曲線 P-S-N曲線 故障物理 故障モデル 耐久試験 寿命計算
タグ 寿命予測信頼性試験・故障解析機械機械要素自動車・輸送機車載機器・部品
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
こちらのセミナーは受付を終了しました。
次回開催のお知らせや、類似セミナーに関する情報を希望される方は、以下よりお問合せ下さい。
contact us contact us
各種お問い合わせは、お電話でも受け付けております。
03-5322-5888

営業時間 月~金:9:00~17:00 / 定休日:土日・祝日