製造業におけるＤＸの実現とコストダウンへの応用＜オンラインセミナー＞

講師の言葉

　工場のＤＸ（デジタル変革）とは、ＩｏＴ（モノのインターネット）やＡＩ（人工知能）といった新しいテクノロジーを用いて、データや情報という資源を戦略的に活用することにより、工場を変革して競争の優位性を確立しようとするものです。
　工場における情報やデータの大半は製造現場から発生しているので、これをＩＯＴによってリアルタイムに自動的にセンサーから採取することが先決です。その情報やデータの中には、リアルタイムな生産状況（異常やトラブルの発生状況を含む）の情報、正確な生産実績の情報、製造履歴と品質の情報、そして、製番またはロットの実績原価原単位のデータなどが含まれます。これ等の情報やデータはビッグデータとして蓄積されて、このビッグデータを分析解析するときにＡＩ（人工知能）の活用も行って因果関係を明確にしてから、解決策を見つけ出して対策することで工場の変革を達成できることになります。

工場のＤＸ（デジタル変革）を待っているのは次の４つのテーマが考えられます。
・製造現場の情報化：　製造現場のペーパーレス、インプットレスな実態情報の把握を実現するのみならず、現場リーダーの５つの業務の情報支援を実現する。
・新しい改善とコストダウン手法の確立：　従来は見えないとされてきたムリ・ムラ・ムダの改善や個別実績原価原単位データによるコストダウンなどを追究する。
・Ｄ（納期）、Ｑ（品質）、Ｃ（原価）のコントロール管理の高度化：　ＰＤＣＡを確実に・正確に回してコントロール管理することで、現状のＤＱＣ管理を高度化する。
・マネジメント管理の変革：　生産現場の正確な実態を反映したデータ（例えばロットの損益や不良ロス・廃棄ロス等）によって、損益の変革、工場の仕組み（制度、組織、規定）の変革、そして工場戦略の刷新などを実現する。
　これら各テーマに必要なＩｏＴシステムやＡＩシステムを構想しながら、変革の推進の仕方について述べます。

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