原価計算の基礎とコストダウンへの活かし方

〜 原価計算の基礎・原価の内訳、利益を確保する貸借対照表・損益計算書の見方、コストダウンへの活かし方 〜

  • 原価計算や原価の仕組みをマスターし、設計・製造現場でのコストダウンや利益確保に役立てるための講座
  • 貸借対照表・損益計算書の見方や原価計算の基礎を修得して、ムダな業務を改善し、利益アップにつなげよう!

講師の言葉

 諺に「骨折り損のくたびれ儲け」があります。忙しいだけで何の実入りもない、というような意味ですが、諺として残っています。儲けは無かったかもしれませんが、従業員が働き、食べていけた原因を考察してみたいと思います。
 決算資料を通じて、どこから利益が生じ、利益を生み出すためにどのような項目のコスト削減を行うのか、結果生じた利益を確実に手にする方法を明確にしていきます。意図を持ったコストダウンを行うために、原価が計算されている決算の活用を行います。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年06月20日(月) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 品質・生産管理・ コスト・安全研究開発・商品開発・ ビジネススキル
受講対象者 ・製造企業の技術者の方 ・どの位コストダウンしたらよいのか、どんな項目をコストダウンすると効果的なのか模索している方
予備知識 ・特に必要としません
修得知識 ・貸借対照表、損益計算書の見方 ・決算書を基にしたコストダウンの考え方 ・コストダウンの結果を確実に手にする方法 ・コストダウンを考えたとき個別製品のコスト削減が柱になっているが、管理費を含めた幅広いコスト削減項目の存在が明確になります
プログラム

1.原価の内訳(量的拡大のメリット)
 (1).「骨折り損のくたびれ儲け」の意味
  a.「くたびれ儲け」はコンニャク屋さんの出来事
  b.大き目のコンニャクがお客さんに喜ばれ繁盛した
  c.他事業者は原価高で利益が少ないと判断し追従無
  d.コンニャクが売れ、従業員と事業が守られた
 (2).原価の内訳
  a.原価は材料費+労務費+設備償却費+管理費
  b.それぞれの比率は企業ごと、製品ごと、季節ごと
  c.コンニャク屋さんは売り上げが増え、従業員が忙しく動き製品への単位が下がった
  d.製造原価はいつも一定とは限らない、管理しないと漏れていく
 (3).生産量増加時のコストダウン効果
  a.大量生産すれば原価が下がるが、売れないと製品貯金が増える
  b.売れる予定で仕入れた原料の、売れないと原料貯金になる
  c.売れる量を効率よく作ることがコストダウンになる
  d.原材料が加工され、売れて、代金が入って完結
 (4).安売り合戦の結果
  a.コンニャク屋にはライバルは現れなかった
  b.炭素繊維のコストダウンは消費者と製造メーカーの双方に繁栄をもたらす
  c.液晶テレビ・太陽光パネルは製造メーカーに困窮をもたらした
  d.製品のライフサイクルにあったコストダウンをはかる

2.損益分岐点と経営体質強化
 (1).損益分岐点とは
  a.損益分岐点とは何か
  b.損益分岐点を求める計算式
  c.計算式から読み解く損益分岐点の変化
  d.計算してみよう。損益分岐点を超えると利益が急増
 (2).固定費の内訳とその削減
  a.固定費とはなにか
  b.固定費を回収できた後に利益が生まれる
  c.固定費が大きいと回収が長引く
  d.製品の利益率により固定費を回収する
 (3).変動費の内訳とその削減
  a.変動費とは何か
  b.製造原価と変動費
  c.製造原価を下げて収益性を高め、変動率を上げる
  d.コストダウンは原材料費の削減だけではない
 (4).限界利益率とは
  a.限界利益とは1個売れたときに得られる利益
  b.限界利益と損益分岐点
  c.目標利益と損益分岐点
  d.計算してみよう。限界利益・損益分岐点

3.利益を出すための顧客のニーズと期待への対応
 (1).欲しいモノが売れる
  a.今月何を買いましたが
  b.なぜ、それを買いましたか
  c.それが無いと、何か不便がありますか
  d.それがあると、どんな便利が得られますか
 (2).付加価値の増加
  a.人は不便を避けるため、便利さを得るために買う
  b.十人十色で、欲しい内容が異なるので多機能化する
  c.多機能は高価で使い難いこともある
  d.ニーズ・期待に合わせた多機能を図る必要がある
 (3).利便性という価値
  a.次に使われて製品は価値がある
  b.使いやすい製品に価値が出る
  c.異物が少なく故障が少ない、という価値もある
  d.次の作業で取り出しやすい、組み付けしやすいという価値もある
 (4).ISO9001という道具
  a.ISO9001は目標を設定し達成するための道具
  b.目標は、資金・収益性を保管するものを設定できる
  c.目標は工程・活動・組織・人に設定できる
  d.結果、製品品質を向上させ、財務実績に良い影響をもたらす

4.利益確保のために
 (1).貸借対照表とは
  a.貸借対照表とは現状の会社の姿
  b.今の会社の健康状態を知る
  c.コレステロールや脂肪がついていないか
  d.見てみよう貸借対照表
 (2).損益計算書とは
  a.損益計算書は1年間の活動成績表
  b.小食なのか栄養素が乏しいのか
  c.同業他社と比べてみることも必要
  d.見てみよう損益計算書
 (3).原材料・製品在庫の増加と利益
  a.原材料・製品在庫の増減と利益の増減
  b.損益計算と現金の動き
  c.最近言われているキャッシュフロー経営とは
  d.計算してみよう、原材料の増減と製品在庫の増減
 (4).当期純利益
  a.会社の利益の種類
  b.粗利・総利益、営業利益、経常利益
  c.税引き前利益、純利益
  d.金利の支払いは、元本の返済はどこから

5.コストダウンへの活かし方
 (1).塵も積もれば山となる(3歩の削減も集めれば大きなコスト削減)
  a.3歩のコストは○○円
  b.1サイクルでは、1時間では、1日では、1年では
  c.一人ひとりが「3歩のコストダウン」をすれば、コストダウンが定着する。我慢。
  d.小さなコストダウンと全員参画が相乗効果を生む
 (2).油断大敵(オイル切れは機械精度低下による不良と機械寿命の低下を招く)
  a.潤滑不良は機械・設備の突然の劣化を招く。大きな出費
  b.摩耗の増加は製品不良の増加を招く
  c.改善提案に潤滑油をささないと、提案が出てこなくなる
  d.改善提案がなければ、コストダウンが進まない
 (3).貧乏暇なし(改善の手は休めずに、継続が大事)
  a.貧乏暇なしは、無精者の言い訳だった
  b.言われてからでは遅い改善の検討
  c.相手の使い方への改善を含めて、上流・下流工程のコストダウンも視野に入れる
  d.改善を考え続けていると、ヒントはやってくる
 (4).安物買いの銭失い(顧客価値増加ができるコストダウンが必要)
  a.納入価格の低下にだけ合わせていると仕事が逃げていく
  b.その価格ではどこもできないノウハウを身につける(工夫する)
  c.加工力も立派は商品です
  d.改善提案への褒賞は「ポイントカード」で

キーワード 原価 原価計算 損益分岐点 貸借対照表 損益計算書 当期純利益  コストダウン 固定費 変動費 限界利益率 PL BS
タグ 分析コストダウンヒューマンスキルマーケティング経営・マネジメント業務改善原価・財務・会計生産管理
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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