防振・制振技術の基礎と対策および事例 〜演習付〜

〜運動方程式の活用、防振の進め方、共振点付近の対応、振動低減の事例〜

  • 振動対策の基本となる運動方程式から、講師の泥臭い経験を交え解説する講座!
  • 防振の進め方について理論と実務上のポイントを学び、機械、輸送機等の振動対策に活かそう!

講師の言葉

 今回のセミナー受講者は、振動関係業務に携わるか、振動に興味をお持ちの方だと思います。トヨタでの経験から振動理論を知らなくても、実験業務にはあまり支障がありません。経験的な積み重ねが重要な面もあります。しかし、そのベースになっている考え方や理論を知らないのでは、人に対して説得力がまったくありません。
 そこで、ここでは防振・制振の考え方や理論を出来るだけ解りやすく説明し、振動の基礎である運動方程式を間違いなく立てられるよう指導します。そして方程式を解いて、ベースとなる理論的な考え方を理解していただき、日々の業務に生かしていただければ、セミナーの目的も達成されるのではないかと思います。
 それに業務の中で、何をしてもダメ!本当に切羽詰まることがあります。こういう時にどうして切り抜けたか幾つかの事例をお話しますので、受講者皆様の参考にしていただければ幸いです。
 自動車開発を例にして話しますが、それ以外でも適用可能な一般論です。

セミナー詳細

開催日時
  • 2015年08月26日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 振動関係業務に携わっている方、振動に興味をお持ちの方
予備知識 ・高校の物理・数学 ・振動用語に関する、ある程度の理解
修得知識 ・運動方程式を立てられるようになる ・防振とは何か理解でき、その良い設計方法がわかる ・制振方法としてのダイナミックダンパーの制振メカニズムが理解できる ・エンジンのロール共振をコントロールする為にエンジン支持を慣性主軸支持にするが、その考え方、メリット、デメリットが理解できる ・本当に切羽詰まったときの対処例を聞いて、いざと言う時の参考に出来る
プログラム

1. 基礎的事項の確認
  (1). 静力学
    a. ニュートンの第2法則(運動の法則)
  (2). 動力学
    a. ダランベールの原理
  (3). 振動を構成する4つの力
    a. 慣性力
    b. 減衰力(粘性力)
    c. ばね力
    d. 外力(強制力)sin、cosで表せるわけ

2. 運動方程式の立て方

  ※1自由度系の運動方程式は、振動現象をわかりやすく理解するのに最適です。一般的現象を取り扱う多自由度系へ発展させる基礎になっています。
  (1). 1自由度系の自由振動(ここで共振の説明)
  (2). 減衰を伴う1自由度系の自由振動
  (3). 減衰を伴う1自由度系の強制振動
  (4). 変位強制振動と力強制振動の関係
  (5). 演習:大型加振機の例を説明

3. 防振の理論的意味と進め方

  (1). エンジンとエンジンを支持しているゴムマウント(エンジン懸架系)を例にとり、 その運動方程式を立てる
  (2). 運動方程式を解く。少し長くなるので式の詳細は資料に乗せてポイントのみ説明
  (3). 運動方程式の解をもとにして上記振動系のボデーへの伝達力を求める
  (4). (3)をもとにしてボデー入力と周波数の関係ブラフを作成
     ・ここで防振とは何か理解していただく(簡単なデモ)
  (5). 防振に効果のある設計ポイントの説明
  (6). 演習:伝達力の計算を依頼された実例の演習
  (7). 新エンジン搭載時に大苦戦をした実例紹介

4. 振動の大きくなる共振点付近の対応

  ※振動強制力が変化する機械では、機械支持系の共振をどこかで受けることになります。多自由度系の場合は振動が連成してしまいコントロールするのが大変難しい。ここでは、自動車のアイドル振動の原因となっているエンジンのロール共振コントロールを例に取り説明します。
  (1). 慣性主軸について
  (2). 慣性主軸支持
  (3). 慣性主軸支持の利点と欠点、その対応方法
  (4). 新FF車両開発の時、アイドル振動の大失敗例

5. 最後に残ってしまった振動の低減方法

  (1). 質量法則と制振材料
  (2). 制振手段としてのダイナミックダンパー
    a. 減衰のないダイナミックダンパーの理論
    b. 減衰を伴うダイナミックダンパーの理論
    c. 自動車や建築で多く採用されている事例の紹介
  (3). 最終確認車で大きな問題が見つかり、解決出来ず大苦境に陥った時に最後にとった手段

キーワード 減衰力 強制力 共振 変位強制振動 防振 運動方程式 制振材料 ダイナミックダンパー
タグ 機械工作機自動車・輸送機振動・騒音
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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