動的システムの最適状態推定技術とその応用および実装技術 ~1人1台PC実習付~ 【弊社研修室】

~ 状態空間モデルと状態推定の定式化、最適フィルタによる状態推定、状態空間モデルのシステム同定、複数対象を同時推定する状態空間モデリング ~

・リアルタイムの推定に適したパーティクルフィルタの実装技術を修得し、高精度なシステム開発へ応用するための講座

・状態空間モデルの定式化とシステム同定を理解し、システムへの実装に活かし、より柔軟で高度なシステム開発へ応用しよう!

*PCは弊社でご用意いたします

講師の言葉

 動的システムの最適状態推定は、数学で厳格に定式化された最適フィルタの枠組みであり、近年のコンピュータの計算能力の劇的な向上とあいまって、より柔軟で高度な課題の解決が可能となっています。なかでも「パーティクルフィルタ」と呼ばれる、モンテカルロ近似に基づく状態推定法は、1990年代に発明された後、更なる研究が進んでおり、より高度な方法論へと発展を続けています。逐次的な計算アルゴリズムである為、実時間で推定を行う課題に適しており、さまざまな実システムへの応用も進んでいます。確率論と統計学(ベイズ統計)に基づき定式化されているので、他の確率的な手法との親和性も高く、最新のさまざまな方法論(知能情報技術・人工知能など)との融合も可能です。日常に例えるなら、まるでピザのように、他の各種手法や方法論をトッピングとして載せることができる、そういうフレームワークを提供するのが動的システムの最適状態推定です。
 本講義では、動的システムの最適状態推定について、基礎から応用、実装技術までを、順に、幅広く学びます。

セミナー詳細

開催日時
  • 2025年06月13日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー PC実習付きセミナーソフト・データ・画像・デザイン
受講対象者 ・制御、システム、センサ、信号処理ほか関連部門の技術者の方
・研究開発などにおいて、時系列解析、センサ信号処理、動画像処理、音響信号処理、センサ情報融合、ビッグデータの分析、自律移動ロボットの自己位置推定と地図学習、ドローンの自動操縦、自動運転などに取り組んでいる方々、あるいはそういった課題に興味のある方々
予備知識 ・数学的素養(理工学系の大学卒業程度以上)が必要
・確率論および統計学に関する基本的な知識が必要
・プログラミングに関する基本的な知識が必要
修得知識 ・状態空間モデルと状態推定の理論的な定式化がわかる
・カルマンフィルタのアルゴリズムと用途がわかる
・パーティクルフィルタの基本として、最もシンプルなアルゴリズムの「モンテカルロフィルタ」がわかる
・パーティクルフィルタのさまざまな発展形を知ることができる
・状態推定技術の応用事例を知り、状態空間モデル構築の具体例を知ることができる
プログラム

1.最適状態推定の歴史的経緯と関連知識
  (1).歴史的経緯
    a.ウィナーフィルタ
    b.カルマンフィルタ
    c.パーティクルフィルタ
    d.複数対象を同時推定するフィルタ
  (2).確率統計の基礎
    a.確率論
    b.統計学
    c.ベイズ統計
  (3).信号処理の基礎
    a.アナログ信号とディジタル信号
    b.信号処理のシステム
    c.時間領域と周波数領域の相互変換

2.状態空間モデルと状態推定の定式化
  (1).状態空間モデル
    a.状態空間モデルの前提条件:マルコフ性と観測の条件付き独立性
    b.状態空間モデルの分類:線形/非線形、ガウス/非ガウス
    c.固定パラメータ
  (2).状態推定の形式的解
    a.1期先予測 と ろ波(フィルタ)
    b.平滑化(固定ラグ/固定区間)
    c.状態系列の同時事後分布の更新
  (3).固定パラメータの推定とモデル選択
    a.最尤推定
    b.ベイズ推定
    c.モデル選択:情報量規準

3.最適フィルタによる状態推定
  (1).カルマンフィルタおよび線形ガウス平滑化フィルタ
    a.1期先予測分布の推定
    b.ろ波分布の推定
    c.平滑化分布の推定
  (2).非ガウスフィルタ
    a.各種の近似フィルタ
    b.初期のパーティクルフィルタ
    c.逐次モンテカルロフィルタ
    d.平滑化の推定

4.状態空間モデルのシステム同定
  (1).パラメトリックモデルの固定パラメータ推定
    a.最尤推定
    b.ベイズ推定
    c.発展的な推定法:Particle MCMCほか
  (2).変分推論と深層学習でのアプローチ
    a.変分推論
    b.変分ベイズ
    c.深層マルコフモデル

5.複数対象を同時推定する状態空間モデリング
  (1).有限ランダム集合の状態空間モデル
    a.有限ランダム集合:RFS(Random Finite Set)
    b.RFS状態空間モデル
  (2).RFS状態空間モデルの状態推定
    a.PHDフィルタ
    b.複数ベルヌーイフィルタ
  (3).RFS状態推定の実装
    a.PHDフィルタの逐次モンテカルロ実装
    b.複数ベルヌーイフィルタの各種実装
    c.ラベル付き複数ベルヌーイフィルタ

6.応用事例と実装技術
  (1).簡単なモデル
    a.トレンドモデル
    b.非線形モデル
  (2).実際的な基本モデル
    a.ターゲット追跡
    b.成分分解
    c.自己位置推定
    d.SLAM:自己位置と地図の同時推定
  (3).動画像における検出前追跡
    a.素朴な画像特徴に基づく尤度モデル
    b.3次元情報の復元:顔姿勢の推定
    c.複雑シーンの推定:両手挙動の推定
  (4).パーティクルフィルタの実装技術
    a.基礎的な実装技術
    b.実装における各種の工夫
    c.並列計算での実装

キーワード 最適状態推定 ウィナーフィルタ カルマンフィルタ パーティクルフィルタ 状態空間モデル 状態推定 最尤推定 ベイズ推定 モデル選択 システム同定 パラメトリックモデル 変分推論 有限ランダム集合 RFS状態空間モデル PHDフィルタ 複数ベルヌーイフィルタ
タグ 統計・データ解析信号処理ソフト管理センサ組み込みソフト
受講料 一般 (1名):59,400円(税込)
同時複数申込の場合(1名):53,900円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
contact us contact us
各種お問い合わせは、お電話でも受け付けております。
03-5322-5888

営業時間 月~金:9:00~17:00 / 定休日:土日・祝日