電子機器の信頼性解析の基礎とFIDESを用いた高信頼性の保証への応用とそのポイント <オンラインセミナー>

~ 信頼性データ解析の基礎、ワイブル解析手法、試験計画および解析・評価の実践ポイント、FIDESによる電子機器の信頼度解析 ~

・信頼性データ解析の基礎から、FIDESによる解析手法までを修得し、より高い安全や信頼性の確保に活かすための講座!

・信頼性解析の基礎からワイブル解析や最短試験規模算出方法と、FIDESによる信頼度予測手法を修得し、車載機器、電子機器の信頼性解析や品質プロセス構築に活かそう!

・第2部は、スペースシャトルチャレンジャー号の失敗を踏まえNASAを中心に宇宙業界の特徴を踏まえて整備した安全・ミッション保証という概念を紹介します。その上で、高い信頼性が求められる宇宙業界で利用が近年進んでいるFIDESを扱いますが、航空分野、車載ECU、通信などで広く使用されており、自社の品質プロセスの更なる改善のヒントとして参考となります!

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講師の言葉

第1部

 エンジニアの大命題「製品を短期間に且つ最適品質水準で開発」における要求レベルは、経済が世界規模で動く現在その厳しさは増すばかりですが、その割にはエンジニアに与えられる時間と開発コストは、決して潤沢なものではありません。このような開発環境の中で、エンジニアは開発ステップ毎に設けられているDR(設計審査)において、製品が所要の機能特性を満足し”適正な信頼性”を有することの、定量的且つ客観的な証拠を示す必要があります。

 もう一つここ10年来の大きな動きとして、生産機械・設備を設計構築する責任者はその安全性をIEC/ISO規格に基づいて評価することが求められ、その際に使用する機器の信頼性特性値(B10ライフ、MTTFなど)が必要なため、これらを機器のサプライヤに要求します。設備に使用される機器のサプライヤは、このこと(信頼性特性値が安全性を評価する際のインプット情報になる)を意識した上で、推定確度の高い信頼性特性値を提供する必要があります。

 本講座は、機械機器、電気機器等の摩耗系故障分布への適用性が高いワイブル解析を実践することを主目的とし、そのために必要な最低限の理論知識、エンジニアに立ちはだかる二つの壁(時間とコスト)を克服するための実践的な解析手法を、エンジニア目線で分かりやすく解説致します。更に試験計画段階、試験完了後の解析結果を纏める際の勘所を、分かりやすく説明致します。

 

第2部

 安全、信頼性、品質プロセスは業界の事情を反映して発展しており、ISO9001を軸として比較するとその特徴が見えてきます。ここでは、受講者の皆様がご自身のプロセスの更なる改善のヒントになることを目指し、宇宙業界の安全・ミッション保証という、安全、信頼性、品質プロセスが何処に特徴があり、それはどう言う背景で設定されているかを初めに概説します。

 製品が要求された信頼度を満足しているかどうかを確かめるために、製品の信頼度を設計時に予測することは非常に重要です。信頼度予測モデルはこれまでにMIL-HDBK-217をはじめとする各種モデルが開発されていますが、ここではFIDESについてご紹介します。FIDESは航空、自動車、通信、発電・配電から宇宙開発まで広範囲にわたる電子機器全般の信頼度についてより現実的な予測を行うことを目標として欧州のコンソーシアム8社によって開発された信頼度予測手法であり、現在欧州で導入が進められています。FIDESの概要、FIDESによる信頼度解析のメリット・デメリット、FIDESの最近の動向、FIDESによる信頼度解析モデル及び車載品向けのミッションプロファイルを適用した信頼度解析の例について概説します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2025年02月27日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 オンラインセミナー
カテゴリー オンラインセミナー品質・生産管理・ コスト・安全
受講対象者 ・車搭載部品、生産機械・設備に使用される機器(電気又は機械部品及びそのサブシステム)、及び一般的な製造業における汎用的機器などの設計開発業務に携わっている方、品質保証業務において、信頼性評価に携わっている方、設計審査(DR会議)に提出する審査資料や、客先提出資料の信頼性に関する技術的判断レベルを高めたい方、及び信頼性特性値のデータベースの構築を検討されている方
・安全、信頼性、品質プロセスを構築/維持される立場の方
・電子機器の信頼度予測に興味がある方
・宇宙の安全、信頼性、品質プロセスに興味がある方
予備知識 ・電子部品に関する知識
・初歩的な統計知識(基本統計量、正規分布等)
※FIDESに関して必要な予備知識は特に必要ありません
修得知識 ・信頼性データ(完全、定時・定数打ち切り)から信頼性特性値(B10ライフ及びその信頼下限等)を推定
・B10ライフを宣言可能な最短試験規模の求め方、故障数が0個の場合の信頼性特性値(B10ライフ)の推定方法
・設計審査における信頼性評価結果(客観的証拠)の示し方
・FIDESによる電子機器の信頼度解析の基本的な考え方と実践方法
プログラム

第1部 信頼性解析の基礎と実践ポイント

 

1.信頼性データ解析の基礎

  (1).信頼性の定義

  (2).信頼性の尺度

  (3).データの種類

  (4).信頼性解析における母集団

    a.母集団とサンプル

    b.混合分布(フィールドデータの母集団)

  (5).解析手法

    a.確率密度関数

    b.不信頼度関数

    c.信頼度関数

  (6).信頼性特性値

    a.平均故障時間(MTTF)

    b.B10ライフ

 

2.ワイブル解析を用いた信頼性データ解析手法

  (1).分布の仮定

  (2).故障数がある場合(ワイブル解析:メディアンランク回帰法)

    a.ワイブル確率紙

    b.不信頼度の計算方法

    c.母数及び信頼性特性値(B10ライフ)の推定方法

    d.特性値(B10ライフ)の信頼限界(FM信頼限界)

  (3).故障数がゼロ個の場合

    a.ワイブル分布と仮定(二項分布法による信頼度の推定)

    b.指数分布と仮定(ソーンダイク芳賀曲線による故障率の推定)

 

3.最短試験規模

  (1).信頼性特性値(B10ライフ)を宣言するための試験時間

  (2).ワイブル分布の計数1回抜き取りLTFR(Lot Tolerance Failure Rate)方式

 

4.実践にあたって:具体的行動(試験計画→解析・評価)

  (1).試験計画

    a.B10ライフの実力値の評価

    b.B10ライフの目標値の評価

    c.母集団の範囲

    d.モニタリング(閾値及び測定間隔)

  (2).解析・評価

    a.異常値の判断基準(データの取捨判断基準)

    b.解析ツールの出力結果に対する注意点

    c.信頼性特性値の適合性判断基準

  (3).試験条件(使用・環境)を厳しくした場合の故障モードの把握

 

第2部 FIDESによる電子機器の信頼度解析 

 

1.宇宙業界安全、信頼性、品質プロセス

 ~自社プロセスの更なる改善のヒントとして~

  (1).宇宙の安全・ミッション保証の構成要素

  (2).ISO9001他標準との比較

  (3).宇宙機開発利用の特徴

 

2.FIDESによる電子機器の信頼度解析

  (1).FIDESとは

  (2).FIDESによる信頼度解析の対象

  (3).FIDESのメリットとデメリット

  (4).FIDESの最近の動向

  (5).FIDESによる信頼度解析モデル

    a.FIDESで使用する故障率モデル

    b.物理的故障率

    c.部品製造工程係数

    d.品質/技術管理工程係数

  (6).モデル計算例

    a.ミッションプロファイルの作成

    b.電子部品の故障率の計算

    c.MIL-HDBK-217による故障率計算結果との比較

キーワード 信頼性解析 信頼性特性値 平均故障時間 B10ライフ ワイブル確率紙 ワイブル分布 LTFR データの取捨判断基準 最短試験規模 FIDES 信頼度予測
タグ 信頼性試験・故障解析
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
オンラインセミナー
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