リチウムイオン電池の残量推定・劣化診断および運用効率最適化のポイント  <オンラインセミナー>

~ リチウムイオン電池の安全性規格試験と特性・寿命劣化規格試験、劣化の要素と症状、効率劣化診断による運用効率の最適化 ~

・リチウムイオンリチウムイオン電池の効率劣化診断技術を先取りし、脱炭素化に向けたより効果的な再生可能エネルギーに応用するための講座

・電池の劣化診断に関する技術的要素を体系的に修得し、運用のエネルギー効率や経済性を向上させよう!

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講師の言葉

 近年、脱炭素化に向けて太陽光発電などの変動性再生可能エネルギーが大量導入され、その時間帯偏在性によって余剰電力が発生し、また卸電力価格が乱高下しています。より効果的な再生可能エネルギー導入のため、系統接続された蓄電池への期待が高まっており、最近では車載リチウムイオン電池のリユース利用の注目度が上昇しています。

 一方、個々のリユース電池は多様な劣化状態であり、また劣化によって充放電エネルギー効率(RTE:Round Trip Efficiency)が低下しています。つまり、変動性再生可能エネルギーを一時的に蓄電池群に充電する場合は、個々のRTEを把握(効率劣化診断)し適切に充電することで、運用のエネルギー効率や経済性を向上できます。

 本講義では、リチウムイオン電池の劣化診断に関する技術的要素(安全性、特性、寿命劣化)をできる限り体系的にまとめて説明し、新たな概念である効率劣化診断の技術事例を紹介します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2023年06月26日(月) 10:30 ~ 17:30
開催場所 オンラインセミナー
カテゴリー オンラインセミナー電気・機械・メカトロ・設備研究開発・商品開発・ ビジネススキル
受講対象者 ・リチウムイオン電池の評価試験、劣化診断に関する知識が必要な技術、品質、製造関係者の方
・リチウムイオン電池のリユースに関して性能・安全面で知識が必要な技術、品質、製造関係者の方
・リチウムイオン電池の劣化診断に関する新事業を検討する事業開発、技術関係者の方

予備知識 ・特に必要ありません
・できる限り基礎から詳しく説明します。なお、事前に予習されたい方向けには、次の文献を紹介します
・「スマートグリッドと蓄電技術」 福井正博、有馬理仁 (コロナ社)
・「リチウムイオン蓄電池の効率劣化診断の研究」 有馬理仁 (立命館大学博士論文)

修得知識 ・リチウムイオン電池の性能(安全性、特性、劣化)に関する体系的知識
・リユースリチウムイオン電池の市場動向とその課題に関する基礎知識
・リチウムイオン電池の残量推定、劣化診断技術に関する体系的知識
・リチウムイオン電池群制御の運用効率最適化の重要性に関する基礎知識
・リチウムイオン電池の効率劣化診断技術に関する基礎知識
プログラム

1.脱炭素化に向けた蓄電池の役割と課題

(1).2050年脱炭素化に向けた社会の動向

  a.温室効果ガスの状況

  b.再生可能エネルギーの導入状況と課題

  c.最近の日本の電力市場の状況

  d.クラウドバッテリーマネジメントシステム

(2).蓄電池の種類と役割

  a.分類(一次電池、二次電池、化学電池、物理電池、水系電解液、有機電解液、

固体電解質)

  b.特徴(システム充放電効率、エネルギー密度、充放電レート)

  c.リチウムイオン電池の分類、形態、バッテリーマネジメント、用途

(3).リチウムイオン電池の価格面、資源面での課題とリユースの動向

  a.動作原理、潜在需要、リチウム生産量

b.価格動向

c.リユースの動向と課題

 

2.リチウムイオン電池の性能(安全性、特性、劣化)

(1).評価試験の体系分類

(2).安全性規格試験

  a.機械的安全性試験

  b.電気的安全性試験

  c.環境安全性試験

【3】.特性・寿命劣化規格試験

  a.電気化学特性試験

  b.容量劣化特性試験

(4).規格化されていない試験

a.材料特性試験

b.反応特性試験

c.効率劣化特性試験

d.出入力劣化特性試験

 

3.リチウムイオン電池の劣化に係る現象、症状および残量推定・劣化診断技術

(1).基本的特性を示す重要なパラメータ

  a.充電率(残量)

  b.開回路電圧(開放端電圧)

  c.満充電容量

  d.内部抵抗(内部インピーダンス)

(2).劣化の要素と症状

  a.劣化による充放電曲線の変形

  b.劣化の要素(活物質減少、リチウム量減少、オーム抵抗増加、ファラデー効率低下、

副反応層形成)

  c.劣化の症状(満充電容量減少、充放電エネルギー効率低下、最大出入力低下)

  d.可逆的な満充電容量減少(負極張り出し)

(3).従来の劣化診断(容量劣化診断)

  a.交流インピーダンス法および等価回路、CPE、ワールブルグインピーダンス

  b.過渡応答変換法と等価回路の時定数

  c.充放電曲線解析法

  d.適応フィルタ(RLS、カルマンフィルタ)

  e.差電圧法とCoup de Fouet

  f.機械学習法(ニューラルネットワーク)

 

4.リチウムイオン群制御の運用効率最適化に向けた効率劣化診断

(1).効率劣化診断とは

  a.クラウドバッテリーマネジメントシステムにおける効率劣化の問題

  b.差電圧法を用いた効率劣化診断とその定性効果

(2).定量的な運用経済性向上シミュレーション

  a.多様な充放電パターンに対応可能な効率劣化診断の劣化モデル構築

  b.V2Gによるクラウドバッテリーマネジメントシステムを模擬したシミュレーション

(3).劣化モデルに必要な教師データの低減検討

  a.ニューラルネットワークによる教師データ低減の検討

  b.画像処理法を応用した半教師なし学習による開回路電圧プロファイル推定と

効率劣化診断

  c.半教師なし学習とカルマンフィルタの融合、および外乱プロファイルに対するロバスト性

キーワード 脱炭素化 クラウドバッテリーマネジメントシステム システム充放電効率 エネルギー密度 充放電レート リユース 安全性規格試験 特性・寿命劣化規格試験 残量推定 劣化診断 充電率 開回路電圧 満充電容量 内部抵抗 充放電曲線 交流インピーダンス法 充放電曲線解析法 適応フィルタ 差電圧法 機械学習法 効率劣化診断 劣化モデル 教師データ カルマンフィルタ
タグ AI・機械学習エネルギーマネジメントシステム研究開発商品開発ネットワークリチウムイオン電池ワイヤレス給電回路設計実装電気化学電源・インバータ・コンバータ電池
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
オンラインセミナー
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