自動車エレクトロニクスにおける「伝熱設計」の基礎と伝熱解析の高精度化および最適設計への応用 <オンラインセミナー>

~ 伝熱の基礎、きょう体部周辺の放熱性能向上、過渡伝熱解析のモデリング、統計手法、CAEを活用した最適設計 ~

・伝熱設計のフロントローディング手法を修得し、信頼性の高い製品開発に活かすための講座

・実際の量産設計の現場で使われている伝熱対策や今後のトレンドになる過渡伝熱解析のモデリング技術および解析の高精度化技術を修得し、製品開発へ応用しよう!

※講師の著書をお配りします。

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・WEB会議システムの使い方がご不明の方は弊社でご説明いたしますのでお気軽にご相談ください。

講師の言葉

 電子製品の課題として EMCと双璧である熱対策を、どのようにしたらスムーズに進められるでしょうか?何をどうすればよいか、実際の量産設計の現場で使われている伝熱対策をお伝えしていきます。 
過酷な環境で使われているコンピュータ(ECU)の設計のコツを理解することで、伝熱設計のフロントローディング手法を理解することができます。
 本講義では、伝熱技術について、実験と解析の両方からアプローチしていきます。伝熱技術の概要や課題、基礎技術、発熱側のプリント基板、放熱側のきょう体の設計留意点、温度が上昇する要因になる熱抵抗の考え方、温度計測実験の使用方法などの基礎について説明します。伝熱解析の現状の課題と対策方法、今後のトレンドの過渡(非定常)伝熱解析のモデリングについて詳述します。応用編として、伝熱に関わる最適設計のノウハウや、解析の高精度化に向けたエッセンスを導入しています。
 伝熱課題について、創造力と解決力を強化したい方にお勧めです。

セミナー詳細

開催日時
  • 2022年11月15日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 オンラインセミナー
カテゴリー オンラインセミナー電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・コンピュータに搭載された半導体の放熱対策の知識を得たいエンジニア、管理者の方
・エレクトロニクスの製品に携わっている回路設計者、構造設計者、伝熱解析設計者、制御設計者の方
・自動車業界などで、商流がある企業、事業化をしたい企業の方
・社内に伝熱解析業務の体制を構築したい企業の方
予備知識 ・テキストを事前に読んでおいてもらうと、理解度が格段に上がります
修得知識 ・伝熱設計の基礎知識
・伝熱実験のノウハウ
・伝熱解析の高精度化手法
プログラム

1. 自動車業界の伝熱技術、現在の視界と今後の世界
  (1).現在の自動車産業のECUについて
  (2).自動車技術はCASEの世界へ
  (3).CASEの熱課題
    a.Electric(Electrification) ~電動化~
    b.Autonomous ~自動運転~
    c.Sharing&Service ~シェアリングサービス~
    d.Connected ~コネクテッドカー~
  (4).欧米の解析技術比較
  (5).どのような発熱対策の基本が今後重要になるか
      それは過渡伝熱技術
  (6).新たに必要になる伝熱解析での検証
  (7).伝熱解析で顧客満足度向上へ

2. ECUの概要
  (1).ECUの構造と放熱の課題
  (2).後手対策を止めて伝熱検証をフロントローディングへ
  (3).小型化で発熱密度が上昇
  (4).キーポイントは伝熱解析の高精度化で実験レス

3. 伝熱の基礎
  (1).温度と熱、そして伝熱の違い
    a.温度とは
    b.熱とは
    c.伝熱とは
    d.熱のアナロジー
  (2).電動伝熱
    a.熱伝導
    b.熱伝導率
  (3).対流熱伝達(熱伝達)
    a.自然対流と共生対流
    b.浮力について
    c.層流と乱流
    d.境界層と熱伝達の関係
    e.エンジンルームの内部温度と走行風
    f.対流熱伝達による温度測定について
  (4).ふく射伝熱
    a.電磁波放出によるふく射伝熱
    b.電磁波の分類
    c.反射・吸収・透過
    d.ECU向けふく射伝熱の基礎式
    e.ふく射伝熱の応用

4. プリント基板上の温度低下対策
  (1).IC周辺の伝熱設計概要
  (2).IC内部の温度均一化
  (3).伝熱解析に使用するICの構造
    a.チップサイズ
    b.ダイパッドの熱伝導率
    c.ダイアタッチ(ダイボンド)材
    d.モールド
    e.上面放熱の素子
  (4).伝熱解析に使用するMOSFETの発熱要因、解析精度とその対策
    a.制御回路におけるMOSFETの動作概要
    b.MOSFETのオン抵抗
    c.スイッチング時の損失
    d.温度は1℃、電力は0.1Wレベルの解析が必要
    e.素子のサイズアップ
    f.ヒートスプレッダ
  (5).部品のレイアウト
    a.熱拡散の方法
    b.発熱密度(熱流束)の管理方法
    c.発熱密度による製品のガイドライン
    d.発熱素子同士の温度上昇の抑制
    e.チップ抵抗の並列化
  (6).プリント基板を放熱材として扱う
    a.基板の等価熱伝導率
    b.等価熱伝導率の計算方法
  (7).実践編 プリント基板を放熱材にするためのコツ
    a.サーマルビア
    b.残銅率アップ
    c.プリント板の基材の熱伝導率アップ
    d.厚銅化
    e.プリント基板のサイズアップ
    f.配線での放熱
    g.プリント基板の固定ネジ
    h.コネクタおよびワイヤハーネス

5. きょう体部周辺の放熱性能向上 
  (1).きょう体部による放熱対策の道筋
  (2).きょう体での放熱促進
    a.ホットスポットを低減 ~きょう体の熱伝導率を高くする~
    b.ホットスポットを低減 ~きょう体の肉厚を厚くする~
    c.表面積アップで熱拡散 ~放熱フィン(スプレッダ)の設置~
    d.表面積アップで熱拡散 ~きょう体のサイズアップ~
    e.きょう体の黒色化(放射率を上げる)
  (3).プラケットによる放熱
  (4).搭載条件
  (5).放熱材

6. 接触熱抵抗 
  (1).伝熱を妨げる接触熱抵抗とは
  (2).伝熱シミュレーション実施時の接触熱抵抗の課題
  (3).既存の接触熱抵抗に関する技術例
  (4).接触熱抵抗の概念
  (5).取り付けのひずみによって生じる応力の解析
  (6).ねじ締結による圧力分布の可視化
  (7).うねりを利用した接触熱抵抗の低減

7. 温度測定の技術
  (1).温度測定のポイント
  (2).温度測定の方法
    a.非接触型
    b.接触型
  (3).ECUの温度判定基準
  (4).ジャンクション温度は熱電対で測定できない
  (5).ΔTjの算出の手間は大きい

8. 回路解析を駆使した素子電力計算
  (1).次世代の使用検証方法は“動く仕様書” 
  (2).過渡伝熱モデルを活用して部品選定
  (3).安全動作領域の検証にも応用可能で、瞬時に判定
  (4).確度の高い過渡伝熱モデリングの重要さ

9. 過渡伝熱技術
  (1).時代は過渡伝熱技術へ
  (2).熱回路網にも時定数
  (3).熱伝導より熱抵抗
  (4).過渡伝熱抵抗は熱インピーダンス
  (5).Tj算出に過渡伝熱抵抗グラフは不可欠
  (6).過渡伝熱抵抗の測定方法は2種類
  (7).なぜ過渡伝熱抵抗測定が必要なのか
  (8).3次元の放熱経路を1次元で表現
  (9).構造関数のクニックによるθjc推定
  (10).TDI法を利用した基本となる測定技術
  (11).実装状態での熱抵抗測定の応用技術

10.電子設計をフロントローディングするためには
  (1).フロントローディングのすすめ
  (2).伝熱解析導入の課題
  (3).伝熱設計の時間領域によって設計内容が変わる
  (4).仮想技術のプロセス改革のコツ

11.定常伝熱解析のモデリング技術
  (1).仮説を立てる
  (2).各工程に伝熱解析を組み込んでいく
  (3).目的ごとにモデリングの手法を選ぶ
  (4).実測データが解析精度を左右する

12.過渡伝熱解析のモデリング
  (1).素子モデリング別での過渡伝熱解析
  (2).課題解決のためのモデリング手法を開発
  (3).2種類の過渡伝熱モデルDSRCとDNRC
  (4).モデルの作成方法
  (5).DNRCモデルでは過渡伝熱抵抗の測定が必要
  (6).熱回路網の構造の決定
  (7).フィッティングで実測に合わせ込んでいく
  (8).誤差平均4.8%のモデルを作成
  (9).DSRCモデル・DNRCモデルの利用方法

13.実験と解析の乖離検証と高精度化
  (1).乖離について
  (2).実験と解析誤差の考え方
  (3).実験の誤差
  (4).解析の誤差
  (5).実験と解析の乖離検証方法
  (6).解析の高精度化
    a.限定した素子が極端に乖離している場合
    b.一部のデータの傾向が異なる場合
    c.全体のデータの傾向が同じ場合
    d.恒温槽を使った実験環境の場合
    e.ワイヤハーネスによる影響の場合
    f.その他の影響の場合

14.分析による最適設計
  (1).統計手法を活用した最適設計
    a.特性要因図 STEP1
    b.要因の絞込み STEP2
    c.解析による多元配置法 STEP3
    d.直交表実験による寄与率算出の手順 STEP4、5、6
    e.伝熱解析と実験の整合性確認 STEP7
  (2).CAEを活用した最適化手法
  (3).電子部品配置におけるレイアウト最適化適用事例
    a.素子レイアウトの最適化
    b.きょう体放熱フィンの最適化

15.機動力のある伝熱技術のチーム体制
  (1).解析技術の7つのフレームワーク
  (2).戦略 部署によって戦略と戦術の優先事項

キーワード 伝熱解析 伝熱 ECU 放熱対策 ホットスポット プラケット ふく射伝熱 接触熱抵抗 熱拡散 熱回路網 ジャンクション温度
タグ プリント基板自動車・輸送機車載機器・部品電子部品伝熱熱設計ECULSI・半導体
受講料 一般 (1名):51,700円(税込)
同時複数申込の場合(1名):46,200円(税込)
会場
オンラインセミナー
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