V2X通信および車車間通信技術の基礎と通信の高信頼化・高効率化技術 ~デモ付~ <オンラインセミナー>

~ V2X通信の標準規格、衝突警告システムへの応用、輻輳制御手法、車車間通信の高信頼化・効率化技術 ~

自動運転や交通事故回避のための近距離通信などに有望なV2X通信について基礎から修得し、車両への実装に応用するための講座

・V2X通信の輻輳制御や高信頼化・効率化技術を修得し、高品質な通信を実現するためのセミナー!

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・WEB会議システムの使い方がご不明の方は弊社でご説明いたしますのでお気軽にご相談ください。

講師の言葉

(第1部)

本講演では、車両と様々なものの通信 (vehicle-to-everything:V2X) に焦点を当てて、ネットワークの制御の研究者の立場から、ネットワークの混雑 (輻輳) とその対応策 (輻輳制御) についてご紹介します。将来、皆さんの車両が、V2Xの通信機器を搭載し、周囲の車両等とのパケット通信を通して様々な情報を交換することで、自動運転や衝突警告といった安全運転のためのシステムが実現されると予想されます。しかしながら、多数の車両等がV2Xのネットワークに参加する交差点等では、パケットの受信率が悪くなる輻輳状態に陥り、周囲の車両との情報交換がうまくいかず、安全運転のためのシステムが正常に作動しないということが生じてしまいかねません。この輻輳の問題を解決するためには、輻輳制御の発展が不可欠になってきます。本講演では、講演者がこれまで研究してきた輻輳や輻輳制御について、その一端をご紹介します。具体的には、V2Xの輻輳制御に関係する無線ネットワークの基礎的な仕組みを紹介し、その後、V2Xの標準規格や衝突警告システムといった業界の動向を紹介します。これらの無線ネットワークやV2Xの基礎知識を基にして、輻輳の発生や輻輳制御について紹介していきます。

 

(第2部)

車車間通信は、交通事故の回避のみならず、道路状況の把握・車載機のオンライン更新・車内エンターテイメントなどにも必要不可欠です。

交通事故の回避の場合、5GにCellular V2Xが新たに標準化され、その中のサイドリンクが自律分散制御でリソース割り当てを行うので、実用化が有望です。ただし、車両数が増加する際、複数車両が同じリソースを選択することにより、衝突が頻発する恐れがあります。それを解消するために、リソースの使用状況を考慮したリソース割り当て、及び交通事故回避の観点で近距離通信の信頼性を重視し、異なる送信周期に対応し、後方互換性を持つ改良技術を紹介します。

道路状況の把握などの場合、道路上の障害物を複数の車両が同時に検知して配信することが可能であり、また、経路計画のために、各車両がそれぞれ前方の交通状態を取得すると、通信量が車両数に比例して増加し、無線チャネルが混雑になる恐れがあります。配信の効率化を図るために、中継制御・重複配信抑制・キャッシングなどの技術を紹介します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2022年10月12日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 オンラインセミナー
カテゴリー オンラインセミナー電気・機械・メカトロ・設備ソフト・データ・画像・デザイン
受講対象者 ・ネットワークの制御の観点からV2X (特に自律分散制御型のV2X) を学びたい方
・V2Xの技術動向を知りたい方
・車車間通信の研究・開発を行うエンジニアや研究者の方
・自動車、電装品、ITS、交通システムほか関連企業の方
予備知識 ・車車間通信では、遠方に情報を配信するために、マルチホップ通信が行われます。また、多数の車両は、CSMAやOFDMAなどのチャネル制御方式によって、無線チャネルを共有します。これらの予備知識が分かれば、より理解がしやすいです
修得知識 ・自律分散制御型のV2Xの仕組みとV2Xの輻輳制御に関わる無線通信の基礎知識
・輻輳制御の基礎
・V2Xのサイドリンク上動作するSPS方式、およびそれを改良する方針・方法
・中継制御・重複配信制御・分散的キャッシングなど効率的配信方式
プログラム

(第1部)無線ネットワークの基礎とV2Xにおける輻輳制御

1.無線ネットワークの基礎 ~パケットの送信から受信まで~

  (1).パケットの送信

    a.送信する無線リソースの選択

    b.変調・符号化

  (2).無線伝送路とその特性

    a.超区間変動 (距離減衰)

    b.短区間変動 (シャドウイング)

    c.瞬時変動 (マルチパスフェージング)

  (3).パケットの受信

    a.パケットの復調とシャノン容量

    b.パケット受信率

 

2.V2Xの標準規格

  (1). IEEE802.11pを用いたV2X規格 ~Dedicated short range communications (DSRC)~

    a.概要

    b.無線リソースの選択方法:Carrier sense multiple access/collision avoidance (CSMA/CA)

  (2).セルラを用いたV2X規格 ~Cellular-V2X(C-V2X) mode 4/5G-V2X mode 2~

    a.概要

    b.無線リソースの選択方法:Sensing-based semi-persistent scheduling (SB-SPS)

 

3.衝突警告システム

  (1).衝突警告の仕組み

  (2).V2Xの通信品質に関する要求

 

4.衝突警告システムにおけるV2Xの課題 ~輻輳~

  (1).輻輳の発生メカニズム

  (2).輻輳による通信品質への影響

 

5.V2Xにおける輻輳制御

  (1).Decentralized congestion control (DCC) による輻輳制御

  (2).Non-orthogonal multiple access (NOMA) による輻輳制御

 

 

(第2部)車車間通信の高信頼化および効率化技術

1.車車間通信の高信頼化

  (1).基地局経由通信

    a.異なるキャリアに登録する車両間の通信

  (2).基地局に依存しないV2Xサイドリンク

    a.5Gに標準化されたSPS方式(周期的送信向け)

    b.SPSの問題点:隠れ端末・送信衝突

    c.Matlabを用いたSPSの簡単なシミュレーション体験

  (3).SPS方式の改良1:リソース使用状況に基づくリソース割り当て

    a.リソース使用状況の収集

    b.遅延と信頼性を考慮したリソース割り当て

  (4).SPS方式の改良2:後方互換性を持つ改良

    a.高信頼近距離通信

    b.異なる送信周期への対応

 

2.車車間通信の効率化

  (1).効率的な中継配信

    a.距離に基づく中継車両選択

    b.車高の高い車両を用いた中継配信

  (2).複数通信方式の併用による通信の効率化

    a.DSRCと基地局経由通信の併用

    b.イベント集約による効率化

    c.重複配信抑制による効率化

  (3).コンテンツ指向ネットワークを用いた情報配信

    a.コンテンツ指向ネットワーク

    b.分散的キャッシュ管理

    c.クラスタを用いた一元キャッシュ管理

キーワード 車載ネットワーク 無線ネットワーク 無線伝送路 パケット 変調 復調 符号化 V2X 規格
IEEE802.11p DSRC CSMA/CA 5G SB-SPS DCC NOMA 衝突警告 輻輳制御
通信機器 自動運転 安全運転 車両 システム 車車間通信 高信頼化 効率化 通信遅延
中継 コンテンツ指向ネットワーク キャッシュ管理
タグ 自動運転・運転支援技術・ADAS通信安全変復調規格・標準無線研究開発自動車・輸送機制御
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
オンラインセミナー
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