プラスチック成形品の劣化・環境応力割れとその対策

~ プラスチック成形加工品の劣化因子、劣化の評価方法と基準、劣化現象、環境応力割れのメカニズム、射出成形時のトラブル ~

・プラスチック成形加工品の劣化に対応した品質管理技術を修得し材料選定基準の見直しや成形方法の改善に活かすための講座
・プラスチック成形材料の劣化機構の劣化因子と劣化メカニズムを解明し、設計どおりの機能や耐久性の確保に活かそう!

講師の言葉

 プラスチック成形加工品が設計どおりの機能や耐久性を有することを確認するためには、成形部材の劣化機構の調査や分析を実施し、劣化因子と劣化メカニズムを解明することが重要です。
 その上で、劣化を促進させることができる試験方法を考案し、劣化データを蓄積し、試験方法や合格基準を標準化することが必要になってきます。
 ここでは、実環境下での最大劣化因子である環境応力割れ性を解説します。
環境応力割れ現象やメカニズムを理解した上で、評価方法と基準および評価事例を紹介します。
また、「溶解度パラメーター」を用いた環境応力割れ性の解析方法を紹介します。
 その上で、成形加工されたプラスチック部材を実際に使用する立場で評価することで品質管理を行う方法について、機器部材の事例を挙げて紹介します。
 そして、得られた評価結果から、材料の選定基準の見直しや成形方法の改善などにフィードバックしている取り組み事例を紹介します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2018年11月29日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料品質・生産管理・ コスト・安全
受講対象者 ・高分子の研究や製造業務に携わる方
・成形現場にかかわりを持つ経験者でプラスチック成形の品質向上のプロセスを認識されたい方
・環境応力割れに悩まれておられる方
・プラスチック製品を扱っている企業の方
予備知識 ・特に必要としません、基礎から分かりやすく解説します
修得知識 ・プラスチック成形加工品の劣化に対応した品質管理の考え方
・プラスチック成形品の環境応力割れ性の評価方法とその基準および適用事例
・プラスチック成形品のトラブル事例や成形工程へのフィードバック事例から学ぶ対策案
プログラム

1.プラスチック成形加工品の品質管理の考え方
  (1).プラスチック成形加工品が完成するまでの流れ
  (2).材料における長期耐久性について
  (3).プラスチック成形加工品の品質管理スキーム

2.劣化に対する考え方
  (1).プラスチック成形加工品の材料設計の考え方
  (2).材料/設計ミスマッチの不具合発生条件
  (3).成形品の経時劣化と機能低下
  (4).プラスチック成形加工品の劣化因子分類
  (5).プラスチック成形加工品の劣化現象一覧

3.劣化の評価方法の一例とその基準
  (1).耐熱性・耐候性評価方法としての暗所黄変試験
  (2).耐水性評価試験方法としての暗所黄変試験

4.実際の製品で発生する劣化現象のランキング
  (1).実際の製品で発生する劣化の要因別割合
  (2).ガスコンロのつまみの割れを材料設計の面から考える
  (3).ガスコンロのつまみ割れを劣化因子分類から考える

5.耐環境応力割れ性
  (1).環境応力割れ現象とは
  (2).環境応力割れのメカニズム
  (3).ストレスクラック/ソルベントクラックとの違い
  (4).破面の特徴
  (5).環境応力割れを起こしやすい因子
  (6).耐環境応力割れ評価方法の一覧
     a.1/4だ円法
     b.1/4だ円法による評価基準
  (7).溶解度パラメーターとは
  (8).Fedorsの溶解度パラメーター
  (9).Hansenの溶解度パラメーター
  (10).Hansenの溶解度パラメーターによる耐環境応力割れ性の評価
  (11).Hansenの溶解度パラメーターによる耐環境応力割れ性の評価事例
  (12).材料面からの環境応力割れ対策

6.射出成形時に起こりやすいトラブル
  (1).射出成形の流れ
  (2).ウエルドラインとパーティングライン
  (3).射出成形時のトラブルと対策
  (4).品質向上のためのプラスチック成形の設計手法

7.プラスチック成形部材の劣化事例と対策
  (1).ABS樹脂の環境応力割れと対策
  (2).アクリル樹脂のウエルドライン疲労割れと対策
  (3).PPE樹脂の環境応力割れと対策
  (4).塩ビ樹脂からの可塑剤の移行によるトラブルと対策
  (5).POM樹脂の加水分解と対策

8.健全なプラスチック成形部材のために
   ・樹脂メーカー、成形加工メーカー、販売メーカーの連携について

キーワード プラスチック 劣化 品質管理 環境応力割れ 溶解度パラメーター 1/4楕円法 射出成形 対策 フィードバック
タグ プラスチック信頼性試験・故障解析応力解析
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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