溶接継手・ボルト締結構造部における疲労破壊メカニズムと強度設計への応用  〜演習付〜

〜 溶接構造物の疲労寿命、最新の疲労・強度寿命設計法、ねじボルト締結部の強度と緩み防止策、疲労強度改善策とそのポイント 〜 

・機械・機器・構造物における溶接構造部の破損防止と強度設計の向上を実務に活かすための講座 

・溶接継手、ボルト締結部強度の特徴、疲労破壊メカニズムおよび最新疲労強度設計法を修得し信頼性の高い安全設計に活かそう!

講師の言葉

 溶接継手とボルト締結構造は構造物における基本要素ですが、破壊損傷の起点となることが多く、逆に、品質が過剰となっているケースも数多く見受けられます。
 これは、溶接継手とボルト継手が特異な形状や引張残留応力を有しているため、それらの強度がよく理解されることなく設計・製造されていることに原因があります。
 また、コンピュータの進歩によって製品全体を有限要素法で応力解析することも可能となって来ていますが、これら特徴を反映した解析による寿命評価が適切になされていない例も多数見受けられます。
 そこで本講座では、まず、各種構造物の破壊例について、その原因や対策を分析し、各種の破壊メカニズムを説明します。
 つぎに、溶接継手とボルト締結部の疲労破壊と緩みのメカニズムの特徴を一般の構造物と比較しながら説明し、それぞれに具体的な疲労強度設計法とそれらにふさわしいCAE 解析法を解説します。
 なお、各所には学んだ手順が体験できるように例題を多数配置していますので、予備知識がなくても容易に理解できます。
 また、強度設計基準や強度増大施工法・強度改善構造はただちに実務に活用することができます。

セミナー詳細

開催日時
  • 2018年06月14日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・産業機械や民生機器の設計・製造・検査および保守を担当する若手から経験豊富な方々まで ・構造物の金属疲労・強度に関連する技術者、設計者、管理者、品質・信頼性保証担当者  (金属製品、機械、自動車、航空機、船舶、重機、各種車両、設備等) 
予備知識 ・材料力学の初歩を理解していればより理解が深まります
修得知識 ・溶接継手、ボルト締結部強度の特徴と寿命設計法 ・寿命設計のための適切なFEM解析法とその設計への適用法 ・溶接構造物、ボルト締結構造の最新強度設計基準 ・強度増大施工法、強度改善構造
プログラム

1.事故例に学ぶ機械・構造物の破壊メカニズム
  ・事例による解説

2.金属疲労破壊のメカニズム
  (1).金属疲労のメカニズム
  (2).疲労限度のメカニズム
  (3).各種因子の影響
  (4).応力集中の発生メカニズムと切欠き係数
  (5).FEMによる集中応力の正確な求め方
  (6).圧縮残留応力付与による疲労強度増大法
  (7).低サイクル疲労
  (8).ミーゼス応力を用いる場合の問題点
  (9).はんだ接続部の熱疲労寿命

3.溶接構造物の疲労寿命
  (1).溶接継手止端部に集中する応力
  (2).余盛止端角度の影響
  (3).溶接による引張り残留応力の発生メカニズム
  (4).母材強度の疲労強度への影響とそのメカニズム
 

4.ボルト締結部の強度と緩み防止法
  (1).ボルトの応力集中と疲労強度
  (2).外力のうちボルトに流れる力
  (3).VDIのボルト締結部強度設計基準
  (4).トルク法締結の問題点
  (5).ボルト締結部の緩み防止法

5.疲労強度改善構造の実例
  ・強度改善構造例とそのポイント

6.破壊力学入門と溶接継手疲労問題への適用例
  (1).破壊力学入門
  (2).応力拡大係数の値とFEMによる算出法
  (3).疲労き裂進展速度と進展下限界値
  (4).溶接継手不溶着ルート部の疲労強度
  (5).材料欠陥や加工傷を有する部材の疲労強度

7.最新疲労強度設計法
  (1).構造強度設計の体系
  (2).ASME、ENにおける応力集中部の疲労設計法
  (3).IIWにおける溶接継手の疲労強度設計基準
     a.等級別設計疲労強度線図
     b.FEMによるホットスポット応力の求め方
  (4).IIWにおける溶接継手の後処理による疲労強度改善法
     a.止端形状改善法とその効果
     b.ピーニングによる圧縮残留応力付与法とその効果

8.各種形状の応力解析集と材料強度データ集
   

9.例題、質疑応答(適宜)

キーワード 破壊力学 疲労き裂進展速度 構造強度設計 溶接継手の疲労強度 圧縮残留応力付与法
タグ 金属ねじ疲労機械機械要素強度設計
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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