車載用ヘッドアップディスプレイの開発とドライバ特性に合わせたヒューマンインターフェース技術

〜 車載用ヘッドアップディスプレイシステムの基本技術と最新技術、車載への実装技術、車載機器・ディスプレイにおけるヒューマンインタフェース技術 〜

・自動運転を補完することで注目をあびている車載用ヘッドアップディスプレイを先取りするための講座

・ドライバーに各種情報を瞬時に認識させて、運転の安全を高める車載ヘッドアップディスプレイ技術を先取りし、製品開発に活かそう!

講師の言葉

第一部
 ヘッドアップディスプレイ(HUD)は、速度などの運転に必要な情報をウィンドシールド(WS)等に映し出すことにより、ドライバーに各種情報を瞬時に認識させて、運転における安全性を高める技術である。現在、自動車の自動運転技術はめまぐるしいスピードで進歩しているが、それを補完する技術としてHUDは注目をあびている。
 自動車用部品には搭乗者の安全性を担保することが最優先されることから、まず、自動車の窓ガラスに必要とされる基礎項目(求められる安全性、光学性能、耐久性能など)を、解説する。その後、WSに各種の情報を映し出すHUD技術として、これまでの歴史とその種類を交えて解説し、今後、進むであろう高機能化を予測する。また、近年、WSは種々の機能性を有しており、HUDもこれらと両立する必要がある。この理解として、自動車用窓ガラスの高機能化についても概説する。

第二部
 本セミナーでは、ホログラム技術の基本原理、記録材料の詳細を紹介し、この数年来、実用化に向けた開発が盛んになっている車載用ヘッドアップディスプレイ(HUD)システムの基本技術を解説する。後半では、講師がさまざまな自動車メーカーや電装メーカーとの共同開発を通して長年携わってきたHUDシステムへのホログラム技術の応用開発の状況、さらには実用化のおける技術課題と今後の展望について解説する。また、その他の応用としてヘッドマウントディスプレイ(HMD)などの開発状況についても紹介する。

第三部
 近年、運転支援システムの実用化が進みつつあり、既に普及しているカーナビゲーションシステムに加えて、様々な情報をドライバは車内で利用することができるようになりました。
 本講座では、ドライバに親和性の高い車載システムのヒューマンインタフェースを実現するために、情報提供方法、ドライバのワークロード推定、インタフェースの評価方法の考え方を紹介します。また、高齢社会の進展に伴い、高齢ドライバが増加しており、運転中に高齢ドライバでも利用できるよう、情報入力や情報提示におけるヒューマンインタフェースが必要不可欠です。本講座では、高齢ドライバ特性についても触れたいと思います。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年09月27日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備ソフト・データ・画像・デザイン
受講対象者 ・車、車載部品、車載システム関連の技術者の方 ・ホログラム技術やヘッドアップディスプレイの開発に携わる技術者の方 ・ドライバ特性を考慮した自動車のヒューマンインタフェースの開発に関わる企業の技術者や大学の研究者
予備知識 ・一般的な光学技術の知識
修得知識 ・ヘッドアップディスプレイの基本技術およびホログラム基本技術 ・自動車用HUDの歴史と種類、また窓ガラスに映しだすHUDにおけるキーポイント ・もっとも多く実用化されているHUDについての知識 ・自動車用窓ガラスの種類、構造、製法、特性、法規など、自動車用窓ガラスの基礎と最新知識 ・ドライバ特性に合わせた運転支援システム開発の考え方とその具体例 ・ヒューマンインタフェース開発の基となるドライバ認知特性や運転行動の基礎知識 ・高齢ドライバの加齢による心身機能変化の基礎知識
プログラム

第一部 自動車用窓ガラスと、これを利用したヘッドアップディスプレイ


1. 自動車用窓ガラスの基礎

  (1). 板ガラス(ソーダライムガラス)の基本組成
  (2). 自動車に用いる板ガラスの生産方法(フロート法)
  (3). 自動車用ガラスの種類(合わせガラス)
  (4). 自動車用ガラスの種類(強化ガラス)
  (5). 自動車用ガラスの製造方法
  (6). 自動車用ガラスの変遷(種類、色、厚さ)

2.自動車用窓ガラスに求められる特性
  (1). 自動車用窓ガラスに係わる法規
  (2). 合わせガラスに求められる特性
     a.耐衝撃性
     b.対貫通性
     c.ヘッドフォーム
     d.耐摩耗性
     e.透視歪
     f.二重像
     g.色の識別・・・
  (3). 強化ガラスに求められる特性
  (4). 実用上のハードル

3.自動車窓ガラスを利用したヘッドアップディスプレイ
  (1). ヘッドアップディスプレイの基礎
  (2). ヘッドアップディスプレイの歴史
  (3). ヘッドアップディスプレイに係わる昨今の話題
  (4). 光学薄膜によるHUD(光学設計、成膜工程)
  (5). くさび状中間膜を利用したHUD
  (6). その他の技術
  (7). 今後の期待

4.その他の自動車用の高機能性ガラス
  (1). 遮熱ガラス
  (2). 遮音ガラス
  (3). 撥水ガラス
  (4). 紫外線遮蔽ガラス
  (5). 軽量化ガラス

5.今後の高機能性ガラス
  (1). 社会環境の変化と求められるニーズ
  (2). HUDの今後

6.まとめ

第二部 ホログラム技術と車載用ヘッドアップディスプレイへの応用


1.ホログラフィ技術の基礎

  (1). ホログラフィとは
  (2). 記録再生の基本原理
  (3). ホログラムの特徴

2.記録材料技術
  (1). 求められる性能
  (2). 代表的な記録材料

3.車載用HUD実用化の意義
  (1). 車載Displayの課題
  (2). HUDシステムの有効性
  (3). 車載用HUDの制約条件

4. HUDの車載への実装技術
  (1). HUDの基本構成と仕様
  (2). ホログラムを用いたHUD
  (3). 実装上の問題点
  (4). その他異種HUDシステム

5. 今後の課題と展望
  (1). 現状の課題
  (2). HUD実用化に向け
  (3). HUD開発動向
  (4). その他の応用(HMD他)

第三部 車載機器・ディスプレイにおけるヒューマンインタフェース技術

1.ヒューマンインタフェースとは

2.情報提供マネジメントの考え方
  (1). 情報の優先度
  (2). ドライバのワークロード推定
  (3). インタフェース設計の考え方

3.高齢社会に向けたヒューマンインタフェースの必要性
  (1). 高齢ドライバの心身機能の特徴
  (2). 高齢ドライバ特性の評価方法

4. ヒューマンインタフェースの評価
  (1). ドライバ主観による評価
  (2). 運転行動による評価
  (3). ドライバ注意状態による評価
  (4). 事例:ヘッドアップディスプレイ情報の評価

キーワード ヘッドアップディスプレイ インタフェース ガラス 運転行動 ドライバ ホログラム ワークロード
タグ カメラディスプレイ画像GUI光学自動車・輸送機車載機器・部品電装品ITS
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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