Kinect for Windows V2(ToF方式3D距離画像センサ)の基礎と点群処理データへの活用〜デモ付〜

〜 3Dセンサの開発動向とセンサの特徴、点群データと3次元グラフイックスの基礎、TOF方式、デプスカメラの動作原理 〜

・距離画像センサ(Ver2)をベースにしたシステム開発のための講座  

・Kinectが持つ優れた特徴をその実行プログラム例と事例から修得し、画像機器、センシング機器への応用開発に活かそう!    

講師の言葉

 Kinect V2のデモを実演しながら、センサ機能の特徴紹介とその応用分野について説明します。
Kinect V2で採用されているToF(Time of Flight)方式デプスカメラの動作原理、測距精度を向上するために工夫されている他のToF方式カメラとの違い、残存する欠点(ジッターノイズ、マルチパスノイズ、吸光度の影響)とジッターノイズの克服法について解説します。
・デプスカメラ、骨格トラッキング、フェーストラッキングで取得できる点群(Point Cloud)情報
の活用方法と事例紹介を行います。
・床面、壁面の法線ベクトル検出と上下方向の自動認識修正技術(Side View, Top View)について
・非接触バイタル・センシング(加速度・呼吸・心拍・平衡バランス等)の動作原理説明とデ モについても行います。
・Build2015において発表されたMixed Reality向けWindows10デバイス HoloLensについても紹介いたします。
 幾つかのシステムについても動作原理の解説とデモを行います。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年09月01日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー ソフト・データ・画像・デザイン
受講対象者 ・Kinect V2のアプリケーションを開発しようとされている方 ・点群(Point Cloud)データの取り扱いで行えることに興味をお持ちの方 ・デプスカメラの動作原理について興味をお持ちの方 ・安価で高品質な距離画像センサの開発を考えている開発担当者 ・製造業、医療、ヘルスケア、エンターテイメント、画像機器、教育、教材関連、広告、研究機関等の分野でKinectの活用をお考えの関連部門の方
予備知識 ・高校卒業程度の数学知識 ・Visual C#の基礎的な記述と文法に関する知識特に必要としません、基礎からわかりやすく、解説します
修得知識 ・デプスカメラを開発する際の必要な基礎知識と各方式の問題点  ・Kinect V2のアプリケーション分野の把握  ・デプスカメラの開発動向 ・デプスカメラを使いこなす上で必要な数学知識 ・Kinect for Windowsの基本機能と概要、応用について ・商用仕様:次世代Kinect for Windoows Ver.2.0の基本機能 ・KinectのLight Coding方式デプデプス・カメラの動作原理 ・赤外線パルスの飛行時間を測定するTime Of Flight(TOF)方式 ・Kinectを使った具体的なアプリケーションとシステム事例とその動作原理 ・距離画像センサを用いた非接触センシングの動作原理と、生体計測例(呼吸や心拍)
プログラム

1.3Dセンサの開発動向
  (1).ストラクチャ光照明方式(Kinect V1、Carmine,Intel RealSense F-200 /R-200)

  (2).ToF(Time of Flight)方式(Kinect V2、Senz3D他)
  (3).InfraredDepth方式(SIGGRAPH2014:Microsoft)
  (4).Stereoカメラ方式
  (5).Leap Motion(魚眼レンズステレオカメラ+赤外線照明)
  (6).PTAM方式(単眼カメラ)
  (7).Make3D方式(単眼カメラ)Cornell大学
  (8).3Dセンサの現状
  (9).日本の3Dセンサの開発動向

2.Kinect V2イントロダクション
  (1).推奨ハードウェア条件とPCの適合性診断方法
    ・ハードウェア編
     a.接続構成と接続台数の制約
     b.フルHDカラーカメラ
     c.赤外線カメラ
     d.赤外線レーザー
     e.軸直交加速度センサ
     f.マイクロフォン・アレイ
    ・ソフトウェア編(SDK2、0 Build1409版)
     a.Color フルHDカラーカメラのキャプチャ
     b.Depth ToF(Time of Flight)方式デプスデータの画像化
     c.BodyIndex 人検出(人物のいる領域を示すデータ)
     d.Infrared アクティブ赤外線画像データ
     e.Body骨格トラッキング(関節3次元座標、手のグー、チョキ、パー検出)
     f.Audio 音声データ (音源方向検出とビームフォーミング、音声認識)
     g.Face 5つ(両眼、鼻、口角)の特徴点の3次元座標と数種類の表情や状態検出
     h.HD Face 2000点の顔モデルと多数の特徴点のキャプチャー
     i.Kinect Fusion 3Dスキャナ 2310 補足事項

  (2).Appendix A(RealSense F-200 / R-200イントロダクション)
     a.推奨ハードウェア条件とPCの適合性診断方法
     b.ハードウェア編
      ・F-200 (後継機はSR-300)
      ・ R-200
     c.ソフトウェア編
      ・Color
      ・Depth
      ・Infrared
      ・Hand Tracking
      ・Face Tracking
      ・3Dスキャン
      ・補足事項
  (3).Kinect V1 イントロダクション
    - Kinect for Windows V1の概略構造 -
     a.拡張現実とは?
     b.拡張現実関連の時代の流れ
     c.Kinectとは?
     d.Kinectの差異
     e.推奨ハードウェア条件(本体形状、USB2、0I/Fと電源、スティックPC動作)
     f.Kinectの概略構成
      ・RGBカメラ ・赤外線プロジェクタ ・赤外線カメラ ・3軸直交加速度センサ

      ・仰角制御モーター ・4つのマイクロフォン
     g.Kinectの内部構造
     h.Kinectの赤外線プロジェクタ
     i.デプスカメラ
     j.Kinectの機能概要
     k.Kinect V1ソフトウェア編
    -Kinect for Windows SDK Ver、1、8の基本機能紹介とデモ-
     l.カラー画像キャプチャ
     m.デプスイメージ (カラールックアップテーブル方式を例示)
     n.赤外線カメラ
     o.骨格トラッキング
     p.人物検出
     q.カメラ位置補正の方法
     r.軸加速度センサと仰角制御
     s.オーディオ
       ・音声認識と音声合成
       ・音源方向検出とビームフォーミング
     t.アバターアニメーション
     u.顔トラッキング
     v.手の状態検出(手のGrab/Pan検出)
     w.Kinect Fusion   
     x.動画作成フリーウェアMikuMikuDance
  (4).Leap Motion
  (5).Hololens

3.点群データと3次元グラフィックスの基礎知識
  (1).3D−CGモデル
  (2).ポリゴン描画
    ・グローシェーディングやテクスチャーマッピング
  (3).座標回転
  (4).透視変換
  (5).光源計算
     a.内積と外積
     b.環境光(Ambient)
     c.拡散反射(Diffuse)
     d.鏡面反射(Specular)
     e.自己発光(Emissive)
     f.デプスからの法線ベクトル演算

     g.ボクセルとKinect Fusion
     h.光源計算
     i.Bone
     j.Boneと物理演算

4.ToF方式デプスカメラの動作原理
  ーKinect for Windows V2のTime of Flight方式-
  (1).ToF方式デプスカメラのジッターノイズ
  (2).ジッターノイズの大きくなる条件
    ・ビーム指向性、赤外線吸光度、法線ベクトル、距離減衰(距離の2乗に反比例)
  (3).ToF方式デプスカメラの基本動作原理
  (4).ToF方式デプスカメラの測定ステップ
  (5).ToF方式デプスカメラの演算動作
     ・環境光オフセット除去、アクティブ赤外線、デプス値の演算
  (6).Microsoft社の米国特許出願内容
  (7).C.E.Shannonのチャンネル容量の法則
  (8).フレーム移動平均処理(チャンネル容量の法則)
  (9).法線ベクトルセンシング
  (10).Depth Fusion
     ・光源計算(Lighting)による陰影付け(Shading)
  (11).床面法線ベクトル学習によるポイント・クラウドの活用
     a.見守りシステム(病院、介護施設、在宅)
     b.浴室見守り
  (12).非接触バイタルセンシングへの応用
     a.矩形領域内加算平均処理と時間履歴データの
     b.最小二乗法放物線補間処理(チャンネル容量の法則)
     c.呼吸・心拍センシング
  (13).補足説明
  (14).Appendix E(Light Coding方式の動作原理)
     a.デプスカメラの動作原理
      ・デプスカメラを1から作り、機能を再現する
      ・乱数パターンの相互相関で距離を演算
     b.光切断法による測距(レーザーポインタ)
     c.光切断法による測距の多重化(ラインレーザー)
     d. Light Codingとは
      ・ランダム・ドット・パターンの自己相関特性による個別ドットの識別方法
     e.スラエルのPrime Sense社の米国特許出願内容
     f.乱数投影パターンの数学的性質と相互相関
     g.可視光プロジェクタとWebカメラによる検証
     h.pre-convoluted patter法(高速アルゴリズム)
     i.ランダムドットプロジェクタ
  (15).Infrared Depth方式の動作原理
     -学習で普通のWebカメラをデプスカメラにしてしまう-
      a.Microsoft社のSIGGRAPH2014発表内容
      b.Webカメラを赤外線カメラに改造 7、3 InverseSquare法とは
      c.InverseSquare法の検証結果
      d.InverseSquare法の問題点
      e.InverseSquare法の改善策
      f.NeoTechLabのオリジナル・アルゴリズム

5.アプリケーション事例紹介
  (1).基本技術
     ・骨格トラッキングにより取得した関節3次元座標の時間履歴をFIFOメモリを用いて残像表示
  (2).拡張現実センシング(点群データ+1個のセンサの計測データ)
     ・センサ1個で物理量の空間分布状態を可視化する
  (3).非接触加速度センシング
     ・骨格トラッキングで取得した関節3次元座標の時間履歴である点群データからの速度、加速度の取得在宅介護の転倒検出、運動量分析
  (4).平衡感覚の衰えをセンシング
     ・骨格トラッキングで取得した関節3次元座標の時間履歴である点群データで人体のバランス.を計測
  (5).手の円運動推定
     ・映像エフェクト
  (6).Cyber Eye
     ・点群データを音に変換して聴覚で視覚を代替する知覚コンバータ
  (7).顔検出

6.非接触バイタル・センシングの基礎知識
  (1).心拍・呼吸に関する基礎知識
     a.心臓の構造と心電図
     b.呼吸動作と酸素供給の関係
     c.呼吸と心拍揺らぎの関係
     d.入浴中の心拍揺らぎと年齢
  (2).心拍・呼吸センシングの原理
     a.カラー画像または赤外線画像からの心拍センシング
     b.デプスデータからの呼吸・心拍センシング
     c.KinectV1での非接触呼吸・心拍センシング
     d.スポット光方式
     e.反射光強度分布を放物面関数で近似して精密測距
     f.マーカー方式
     g.濃度分布関数または円形マーカーを用いた精密測距

7.アルゴリズムの原理
  (1). FIFOアルゴリズム
     a.FIFO
     b.高速移動平均
     c.矩形波相関法
  (2).基底遷移アルゴりズム
     a.放物線補間と3軸加速度検出や ノイズ除去
     b.放物面補間(輝度分布中心の推定)
     c.線スペクトルとDCオフセットノイズ除去
     d.適応フィルタ
     e.デコンボリューション(逆畳み込み演算)
     f.2次元ポイントクラウド⇒円の中心座標⇒半径
     g.3次元ポイントクラウド⇒円の中心座標⇒半径
     h.3次元ポイントクラウド⇒球の中心座標⇒半径
  (3).最小二乗法
       ・放物線補間と3軸加速度検出 や ノイズ除去

8.Kinect/RealSenseソフトウェア開発環境

9.基本プログラミング
  -基本的な使い方-
  (1).Kinect V2編
     a.Visual C#でWindows Form アプリケーションを作成
     b.Formデザイン
     c.コーディング(宣言部分)
     d.コーディング(初期化処理と終了処理)
     e.マルチ・ソース・フレーム
     f.表示例
     g.RealSense R-200編
     h..Visual C#でWindows Form アプリケーションを作成
     i.Formデザイン
     j.コーディング(宣言部分)
     k.コーディング(初期化処理と終了処理)
     l.コーディング(キャプチャー処理部分)
     m.表示例

10.その他(応用例)
  (1).赤外線ハンドモーションセンサ
  (2). カメラで回転角度を検出する方法  
  (3).Webカメラで心拍センシング

11.まとめと質疑応答

キーワード 3Dセンサ開発動向 骨格トラッキング  Kinect 知覚コンバータ  FIFOアルゴリズム 非接触バイタル・センシング 心拍・呼吸センシング 
タグ センサ
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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