ソフトコンピューティング技術(ファジィ・ニューラルネット・GA・群知能）の基礎とその応用

講師の言葉

（第一部）

　人間のまわりには多くのあいまいな情報が溢れている。人は無意識のうちにこれらの情報をうまく抽出し、処理することで、何の不自由もなく日々生活（行動）している。これもコンピュータと違う人の冗長な情報処理のおかげである。では、コンピュータがこのような情報を扱うにはどうすればいいのか。この問題を解決するために人とコンピュータの関係について多くの研究がなされているが、“人のあいまいさ”を調べることはあまりなされていない。
　本セミナーでは、はじめに色彩理論およびファジィ理論についての簡単な解説を行う。さらにファジィ理論は主観でシステムを構築することができるという利点をもっているが、ここでは加法混色に基づくことであいまいさを評価する客観的なシステムを構築することが可能であることを示す。

(第二部）

　ファジィ技術は30年前にブームとなったが、実は、その本質はあまり理解されていない。ニューラルネットは脳のハード機能を簡略コンピュータ化したものだが、これも、あいまいに理解されている場合が多い。実際は、この二つの技術を使えば、相当高度な（人間の脳のような）情報処理が可能であり、知能ロボット制御やデータマイングの基幹技術でもある。最後に、今はやりのBig dataにもこれらの技術が活用されていることを紹介して講義を終える。

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