プラスチック成形不良の発生メカニズムと未然防止策技術およびそのポイント ~ サンプル品によるデモ付 ~ 【弊社研修室】

~ 射出成形加工の基本の理解、射出成形不良の発生の原因とチェックポイント、不良事例と未然防止への活かし方 ~

・成形材料の特性や成形不良のメカニズムと原因を学び不良発生を未然に防止するための講座
・プラスチック成形材料特性から成形不良発生のメカニズム、成形不良を発生させないための注意点、対策技術までを修得し、信頼性の高い製品開発に活かそう!

講師の言葉

 射出成形は、トータル的な生産技術である。成形不良の発生を未然に防ぐためには、その成形材料の特性を理解し、成形品設計に活かしてゆく必要がある。成形材料特性である結晶・非晶の性質が、寸法や成形品強度にどう関わってくるのかをしっかり理解しておかなければ求める成形品は得られない。特に結晶性材料の結晶化度のコントロールは、金型温度に密接に関係する。また、射出成形にネックともいえる可塑化・計量時の樹脂温度のバラツキが、成形不良にどう関わってくるのかなどを理解して、成形加工に向き合う必要がある。
 講義ではプラスチック成形における不良発生の原因と対策について、多くの不良事例と対比して解説、未然防止にいかす対策とポイントを解説する。成形現場で、成形機の音を聞き、可塑化時のスクリュの動きに異常を感じ、それが与える樹脂粘度・温度の変化が、成形不良として、どのように現れるのかを解説し、理解を深めて頂く。
 講義には、いくつかの成形不良のサンプルを持参して説明します。可能であれば、講義の中または、質疑応答の中で、ご自分が悩んでいる成形不良事例を参考にして討議できればと思います。

セミナー詳細

開催日時
  • 2025年09月12日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料品質・生産管理・ コスト・安全
受講対象者 ・成形現場で、実際に直接生産に関わる方々:特にプラスチック成形技能士2級、プラスチック成形技能士1級を取得された方が望ましい。これから取得されようとしている方々にとっても、実戦的な理解が深められるだろうと思う。可能なら講座の中で、質疑応答をしながら討議を進められたらと思っている
・生産技術/品証技術に関わってみえる方々にも、日夜成形不良対策で「何故、突然に?」「何故、寸法が突然に変わるのか?」など原因追及に苦慮され、指導されている方々にも、その指導のポイントを身につけて頂きたいと願っている:成形実務の現場チックな悩み事をくみ取って、次期生産品の設計に同じ成形不良を出さないように、事前検証・事前検討の必要性をこの講座から学んでほしいと願っている。海外との激しい価格競争のこの時代、さらに難しいものを求められるであろう「高付加価値・高品質製品の開発」の一助として頂きたい
・型設計に関わる初学者の方々にも、成形不良が「なぜ」発生するのか?を事例に学び、新規に起こそうとする金型設計に関わる「成形不良を未然に防ぐ」ためには、どうあるべきか?を説明しながら講義を進めて行きます
予備知識 ・成形の現場で、実際に成形不良の対策経験があることが望ましい
・成形機を一度でも触った経験がある事が望ましい
・22項目の多岐にわたる「成形不良発生のメカニズム」を、ビデオや絵から、わかりやすく解説します
修得知識 ・不良の発生の原因:スクリュの形状による加熱筒内の樹脂温度の違いは何故起こるのか?スクリュ背圧や、スクリュ回転数で樹脂温度がどう変化するのか?を理解すること、そしてその影響が成形不良にどう繋がるのか?
・プラスチック成形材料特性への理解:結晶性材料の溶融特性と非結晶性材料の特性(PVT線図)を理解し、成形条件の設定のあり方を学ぶ
・成形不良を発生させないための注意点と、成形不良がなぜ生じ易いのか?
・安定した成形は(量産品質を維持するということ)、どうしたら続けられるのか?
・更なる品質向上のため上流となる金型設計、成形品設計技術部門との関わり方について、学んで頂きたい
プログラム

1.射出成形の原理と仕組み
 -オンライン式射出成形機のネック技術を含めて、射出成形加工の基本を理解する
  (1).成形材料の特性を理解しておく
    a.融点
    b.PvT線図など
  (2).成形条件の何を変えると、成形収縮率がどう変化するのか
  (3).加熱筒温度の設定が、可塑化・計量の安定にどう関わってくるのか
  (4).金型内に射出充填される材料の充填過程での、スキン層形成過程を理解する
  (5).射出充填圧力、保圧力がCAV内圧にどう関係しているのか
  (6).ゲートシール時間とは?どういう意味を持つのかを理解しておく

2.射出成形不良の発生の原因とチェックポイント
  (1).成形の前工程が成形不良にどう関わるのか
  (2).可塑化工程での、スクリュ回転数やスクリュ背圧力が樹脂温度に与える影響
  (3).射出充填・保圧工程での、樹脂の金型内充填挙動と射出充填波形・射出充填
    a.速度波形の見方・理解
  (4).冷却・取り出し工程

3.成形不良を発生の部位から、それぞれ原因と対策を「不良事例」と比較検証し、未然防止に活かす(可視化映像を参考に使用します)
  (1).ゲート付近に発生しやすい不良:ゲートの形状と製品設計、ノズル温度やノズル形状が成形不良にどう関わるのか?
  (2).流動途中に発生しやすい不良:金型内のエアーの排出や、モノマーガスの排出不良がどんな成形不良を発生しやすいのか?
  (3).充填完了付近で発生しやすい不良:同じく金型内の排出不良ガスがどのような成形不良を招くのか?
  (4).成形品突き出し
  (5).その他の原因による不良
  (6).品質安定を見極めるポイントとは:射出充填波形の見方・理解

4.まとめと質疑応答

キーワード 射出成形 成形不良 樹脂成形 プラスチック成形 射出圧力 バリ ショートショット 金型 ゲートシール時間 可塑化 樹脂温度 射出成形機 成形材料 射出時間 射出充填ピーク圧力 射出成形 PvT線図 射出充填波形
タグ プラスチック金型品質管理未然防止射出成形樹脂・フィルム成形加工
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
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