プラスチックにおける残留応力・ひずみ発生のメカニズムと評価および抑制技術 <オンラインセミナー>

~ 粘弾性の基礎、射出成形材料内の応力・ひずみ分布評価、残留応力開放に伴う変形の長期予測法、成形不良低減の新射出成形法 ~

・プラスチックにおける残留応力やひずみ発生のメカニズムを基礎から修得し、変形やそり、破壊等の不良対策へ活かすための講座
・プラスチック部品の性能や耐久性に大きな影響を与える粘弾性挙動による残留応力の発生機構を学び、適切な成形条件や金型の抑制技術設計に活かし、高品質な製品開発へ応用しよう!

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・WEB会議システムの使い方がご不明の方は弊社でご説明いたしますのでお気軽にご相談ください。

講師の言葉

(第1部)
 プラスチックやフィルムを含む高分子材料の粘弾性を基礎から解説し、プラスチックやフィルムにおける応力とひずみの評価方法や発生メカニズムを理解していただきます。また、いくつかの事例を紹介しつつ、評価した応力やひずみが材料内部にどのような影響を及ぼしているのか、構造の観点から解説します。

(第2部)
 粘性的性質と弾性的性質が混在する粘弾性特性は、全ての素材に見られる挙動であるが、プラスチック素材は、この挙動が200℃内で液体から固体へと変化することから、他の素材に比べ一般的な使用温度範囲において、力学的な扱いに注意が必要である。
 この粘弾性挙動に伴って、プラスチック成形品には、成形時に殆どの場合において残留応力が生じます。この残留応力は、その後粘弾性挙動によって解放され、寸法変化や破壊等の経時的な不良を引き起こします。プラスチックの粘弾性挙動の時間、温度依存性には、時間-温度換算則が成立し、この法則を用いて残留応力解放に伴う変形や強度の長期予測、及び繊維強化プラスチックの諸特性の時間、温度依存性の長期予測等が可能となります。
 ここでは、粘弾性挙動に伴う残留応力の発生機構及び解放機構を平易に説明します。そして、時間-温度換算則を用いた残留応力の解放に伴う変形予測法、強度及び変形の長期予測法、加速試験の各事象への応用方法について説明します。最後に、成形不良低減の新しい射出成形法を紹介します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2025年08月26日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 オンラインセミナー
カテゴリー オンラインセミナー加工・接着接合・材料
受講対象者 ・プラスチック製品の設計担当者、品質保証担当者の方
・プラスチック関連の技術開発者の方
・プラスチック、フィルムの力学物性(粘弾性)について知りたい方
・応力やひずみの制御方法や評価方法、制御方法のヒントを得たい方
・プラスチックなどの材料の破壊を押さえるためのヒントを得たい方
予備知識 ・基礎の力学や高分子の分子構造などがわかっていると理解しやすいです
修得知識 ・プラスチック、フィルムにおける応力、ひずみの基礎
・残留応力とひずみの発生メカニズム、評価方法および制御法
・プラスチックの基本特性である粘弾性特性が理解できる
・残留応力の低減方法並びに積極的な利用法
・粘弾性特性を基準とした強度、変形の力学的取扱いの基礎が修得できる
・成形不良低減の新射出成形法
プログラム

(第1部)プラスチックにおける応力・ひずみ発生のメカニズムと抑制技術

1.材料の粘弾性の基礎
  (1).応力とひずみ
  (2).弾性と粘性
  (3).材料の変形モード
    a.伸長変形
    b.せん断変形
    c.体積変形
    d.ポアソン比
  (4).弾性率とコンプライアンス
  (5).力学模型と粘弾性
    a.バネ
    b.ダッシュポット
    c.Maxwell模型
    d.Voigt模型
  (6).応力緩和、動的粘弾性

2.高分子材料の粘弾性
  (1).高分子材料における応力の起源
     ・エントロピー弾性、エネルギー弾性
  (2).時間温度換算則と粘弾性予測
  (3).動的粘弾性データの見方
     ・温度分散と周波数分散

3.応力とひずみの理解と抑制技術
  (1).応力―ひずみ曲線と材料の特徴
  (2).残留応力、残留ひずみ
  (3).応力測定、ひずみ測定
  (4).材料中の応力やひずみの抑制方策

4.プラスチックやフィルムにおける応力とひずみの評価事例
  (1).射出成形材料内の応力・ひずみ分布評価、光弾性法等
  (2).フィルム・エラストマーにおける応力・ひずみ
  (3).高分子フィルムの引張変形・破壊挙動
     ・非晶性高分子、結晶性高分子、光弾性法、分光法、X線回折
  (4).構造色を利用したエラストマーのひずみ計測
  (5).炭素繊維複合材料のひずみ回復評価
  (6).脆性プラスチックの破損抑制と強靭化技術

(第2部)粘弾性挙動に伴う残留応力の発生機構と解放機構

1.粘弾性挙動に伴う特異現象
  (1).粘弾性モデル・熱粘弾性モデル
  (2).クリープ変形挙動
  (3).応力緩和挙動

2.粘弾性挙動によって生ずる残留応力の発生機構と低減方法
  (1).残留応力の発生要因
  (2).硬化過程で生じる残留応力の発生機構
  (3).冷却過程で生じる残留応力の発生機構
  (4).残留応力の理論的・実験的解析手法
  (5).残留応力の低減方法

3.時間-温度換算則を用いた各種事象の予測方法
  (1).マスタ-曲線を用いたクリ-プ変形の長期予測法
  (2).マスタ-曲線を用いた残留応力開放に伴う変形の長期予測法
  (3).マスタ-曲線を用いたCFRPの変形、強度の経時的変化の予測方法
  (4).マスタ-曲線を用いたプラスチックの諸特性の加速試験方法

4.成形不良低減の新射出成形法
  (1).新射出発泡成形法
  (2).新射出中空成形法
  (3).新射出圧空成形法

キーワード 粘弾性 応力 ひずみ 変形モード 伸長変形 せん断変形 体積変形 ポアソン比 応力緩和 エントロピー弾性 エネルギー弾性 粘弾性予測 応力―ひずみ曲線 残留応力 残留ひずみ 抑制方策 光弾性法 エラストマー 破損抑制 強靭化技術 クリープ変形挙動  応力緩和挙動 クリープ変形 経時的変化 新射出成形法
タグ プラスチックレオロジー射出成形樹脂・フィルム応力解析
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
オンラインセミナー
本セミナーは、Web会議システムを使用したオンラインセミナーとして開催します。
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営業時間 月~金:9:00~17:00 / 定休日:土日・祝日