組込みソフトウェア設計の基礎と不具合・トラブル対策のポイント

~ 産業用PCにおける組込みソフトウェア開発、ソフトウェア設計・デバッグツールの活用・プログラムの処理時間、不具合防止のためのソフトウェアテスト、発生するトラブル例と対策のポイント ~

・産業装置における組込みソフトウェア設計のポイントからトラブル防止・対策のポイントまでを修得し、高品質なシステム開発に応用するための講座
・経験豊富な講師から不具合防止のための組込みソフトウェアの開発方法を修得し、信頼性の高い製品開発に応用しよう!

講師の言葉

 組込み向けソフトウェアには、スマホ・カーエレクトロニクス・情報家電など数万~数百万台の製品出荷を想定する分野と、産業装置(工作機械・半導体製造装置・検査装置など)に代表されるように比較的規模が大きく多品種小ロット(年間数百台~数千台)の分野に大別されます。前者は製造コストを極限まで切り詰めるためのコスト効率と生産性、低消費電力、ユーザーインターフェースなどが求められ、後者は製造タクトタイムに影響する緻密なリアルタイム性能、高信頼性、耐久性、安全性が求められるという違いがあります。
 この講座では産業装置向け組み込みソフトウェアにフォーカスし、組込みソフトウェアを産業用PCに搭載して装置に組み込むための要素技術と、トラブル事例等を中心に不具合を防止するためのソフトウェア作成方法/デバッグ/テスト方法を解説します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2024年06月27日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー ソフト・データ・画像・デザイン
受講対象者 ・産業装置の組込みソフトウェア開発に興味のある方
・状態遷移やタイミング設計について修得したい方
・組込み開発のテスト工程で品質の良いテスト設計を行う手法を修得したい方
予備知識 ・プログラミング言語を経験している方(C/C++言語が望ましい)
・組込みソフトウェアの設計、開発、デバッグ、テストに携わる方
修得知識 ・不具合を防止するための組込みソフトウェア作成方法とテスト方法
・産業用PCに搭載して装置に組み込むための要素技術
プログラム

1.組込みソフトウェアの概要
  (1).組込みソフトウェアの基本概念
  (2).産業装置向け組込みソフトウェアの特徴と要求事項

2.産業用PCにおける組込みソフトウェア開発とその他の組込みシステムの違い
  (1).「組込み」の違い
a.組込みの規模
b.臨機応変さ
c.統合化
  (2).構成要素
a.産業用PCの選定基準と特性
b.外部入出力(D/I、D/O、A/I、A/O、カウンタ、モーション制御)
c.ネットワーク(フィールドバス通信、コントローラ通信、上位通信)
d.外部機器
e.HMI(Human Machine Interface)
f.OS(operating system)
g.ユーザーアプリケーションプログラム
  (3).適用範囲
a.ソフトウェアの対象(外部入出力、ネットワーク、外部機器、HMI)
b.ソフトウェアの分類(プログラム言語(VB・C#、C言語、PLC言語)、市販ソフト)

3.ソフトウェア設計と開発
  (1).モジュール設計と再利用
a.モジュール化の利点
b.コードの再利用性を考えた設計
  (2).コードの効率化と最適化
a.パフォーマンス向上のための考え方
b.リソースの効率化
c.コンパイラの最適化による影響
  (3).統計機能とログ機能について
a.データ収集と分析手法
b.システムパフォーマンスとエラートラッキング
c.ログ管理における効果的な手法
  (4).デバッグツールの活用
a.デバッグツール
b.問題が起きた時に必要になる情報
c.コード位置情報の埋め込み
  (5).プログラムの処理時間について
a.想定した処理時間内に収まっているか
b.ボトルネックの特定と解消案
c.マルチスレッドによるタスク分散化

4.不具合防止のためのソフトウェアテスト
  (1).テスト設計について
a.マニュアルに沿った確認
b.想定したシナリオ
c.テスト環境の定義(可能な限り実環境で)
d.運用時間に基づいたロングラン
  (2).テストの種類(単体テスト、性能テスト、結合テスト、総合テスト)
a.単体テスト
b.性能テスト
c.結合テスト
d.総合テスト
  (3).テストの自動化について
a.自動化の目的
b.自動化するテスト項目

5.実際のトラブル事例と対策
  (1).実際のトラブル事例紹介
a.事例1:起動から1ヶ月くらいで動作が鈍くなる
b.事例2:ある日からシステムが起動しない
c.事例3:1週間に数回、入出力が失敗する
d.事例4:組み合わせ試験で通信エラー
  (2).事例分析と教訓
a.事例1の分析と教訓 – メモリ管理の重要性
b.事例2の分析と教訓 – システム構成の固定化
c.事例3の分析と教訓 – ソフトとハードの両面から調査
d.事例4の分析と教訓 – プロトコル仕様と範囲外
  (3).再発防止のための対策
a.事例1の対策 – 納入前のメモリリーク監視
b.事例2の対策 – 自動更新の停止、更新ファイルの検証
c.事例3の対策 – 発生症状を俯瞰して列挙
d.事例4の対策 – 実機での事前テスト
  (4).トラブル発生時の復旧について
a.最優先は「復旧」と「復旧するまでの時間の短縮」
b.遠隔からの復旧案

キーワード 組込み ソフトウェア 産業用PC IPC テスト 信頼性 モジュール コード パフォーマンス リソース コンパイ トラッキング デバッグ マルチスレッド 自動化
タグ 組み込みソフト
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
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- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
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