破面解析(フラクトグラフィ)の効果的な進め方と破損原因究明の実践 ~サンプル品による実習付~

~ 破損解析、特に巨視的な破面の解析・判断による原因調査の進め方、第一破損の判断と破損経過の推定法、多くの破損調査における破面解析の適用事例、破面の目視観察・判断法の実習 ~

・破損サンプル品を用いた目視破面観察の実習を通し、実践的に修得する講座!

・破損破壊の種類と判別法、破損解析の進め方、破面解析の適用事例を修得し、巨視破面解析による破損原因究明と対策に活かそう!

講師の言葉

 AIが人知を超え、設計、製造、運転・管理にもコンピューターが大きな役割を果たしている現在ですが、身の回りの機械・構造物の破損破壊による事故は一向に減りません。宇宙ロケット、航空機、エネルギープラントのように高度な技術による製品から、車両、製造機械、作業機械、建築構造物まで、多くの破損破壊事故が日常的に報道されます。このような事故の再発を防止するためには、その原因を正しく究明することが不可欠です。

 講師は、北海道大学機械工学科在任中から50年以上に亘って破損破壊事故の鑑定、原因調査に携わり、400件以上の調査実績を有しています。その経験から、調査はまず巨視破面の解析判断から「第一破損」を特定し、破壊の順序、経過を推論することが重要であり、詳細な試験や分析はその推論の検証確認のためと位置付けることを推奨しています。

 本セミナーでは多くの調査事例を紹介しながら、このような観点による破損解析の手法を講義し、また手順の中で最も重要な「目視による破面の観察・判断の実習」を行います。破損破壊の原因調査に携わる技術者研究者が、適切な手順で調査し、正しい結論を導けるようになることを期待しています。

他のセミナーと異なり、10時開始です

セミナー詳細

開催日時
  • 2024年06月24日(月) 10:00 ~ 17:00
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料品質・生産管理・ コスト・安全
受講対象者 金属を対象とします
・企業で設計、製造、品質保証、設備の保守保全等に携わる技術者の方
・企業あるいは公的試験研究機関で破損品の原因調査を担当する技術者、研究員の方
予備知識 ・初等材料力学 (応力、引張圧縮、曲げ、ねじり、応力集中など)および鉄鋼材料の基礎知識(鋼種、熱処理など)があることが望ましいが、必要に応じて解説しながら進めます
修得知識 (1)破損破壊の原因を調査する場合の手順(巨視破面判断から詳細分析調査の位置づけまで)
(2)破損破壊の種類とその特徴、破壊に寄与する力学条件、材料条件、環境条件の基本事項
(3)破面からの破壊の種類(延性破壊、脆性破壊、疲労破壊など)の判別法、作用荷重の推定法
(4)破損事故と強度設計、製造加工、運転管理などの関係および要因、原因の考え方
プログラム

第1部 破損解析の概要と解析事例

1.破損解析概要

  (1).破損解析の目的、手法と手順

  (2).講師による破損解析事例のまとめ(破壊型式別、主要因別データ)

 

2.破損破壊の種類・分類とその概要

  (1).破損破壊の種類と破壊機構の基礎、種類判別の意義、

  (2).各種破壊(延性破壊、脆性破壊、疲労破壊 、環境脆化破壊)の特徴と破面

 

3.破損解析におけるフラクトグラフィ

  (1).巨視フラクトグラフィと微視フラクトグラフィ、その位置づけ

  (2).巨視破面から読み取れる情報

  (3).各種破壊の破面例とその解説

 

4.破損解析の進め方

  (1).第一破損の判断と破損経過の推定

  (2).詳細調査による判断、推定の検証と確認

  (3).調査手順の重要性と誤った判断の事例

 

5.破壊事故調査事例:多数の現場写真、破面写真を紹介

  (1).延性破壊、過荷重による破壊の事例

  (2).脆性破壊の事例

  (3).疲労破壊の事例

  (4).環境脆化による破壊の事例

  (5).座屈および腐食、摩耗による破壊の事例

   この中で、誤った調査の事例、濡れ衣事例も紹介

 

第2部  破面の目視観察実習 (3時間程度予定)

 約30点の破損品試料を用い、破壊状況、破面を観察してスケッチし、破壊の種類(判断の理由)、破壊の起点、作用した応力の種類と大きさの概略、材料欠陥あるいは他の要因の寄与の有無などを判断する。破損品には延性破壊、脆性破壊、各種応力条件下での疲労破壊が含まれる。グループに分かれ、基本課題、応用課題を含む各10点の破面を判断する。

 判断結果を各自が発表、討論し、講師から重要ポイント、結論を解説する。また関連する問題(聴講者の実務上の課題を含む)について質疑討論する。

キーワード 延性破壊 脆性破壊 疲労破壊 環境脆化破壊 破損解析 フラクトグラフィ 巨視破面 第一破損 目視観察
タグ 金属破面解析
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
contact us contact us
各種お問い合わせは、お電話でも受け付けております。
03-5322-5888

営業時間 月~金:9:00~17:00 / 定休日:土日・祝日