電力系統の安定度・安定化制御技術と仮想同期発電機制御技術　＜オンラインセミナー＞

講師の言葉

　地球温暖化問題を契機として風力や太陽光等の再生可能エネルギー電源の導入が増大し、電力系統の運用や安定度の維持はますます複雑化・困難化している。本講義では、再生可能エネルギー電源(RES、 　Renewable Energy Sources)が導入された電力系統の安定度に焦点を当て、地球温暖化問題、RESの基礎と現状等も踏まえながら、RESを電力系統に導入した際に発生する諸問題に関して講義を行う。この際、電力系統の構成や解析モデルに関して述べた後、RESに起因する二つの問題を紹介する。一つは、RESの変動出力に起因する電力系統の周波数変動問題、もう一つはRESがインバータ等の電力変換器により制御され、電力系統に接続されることから、電力系統の安定度が低下する問題である。前者と後者に対する対策を紹介するが、特に後者の問題が近年大きく懸念されており、これに対する対策として仮想同期発電機の概念が考案され、世界中でその研究が進められている。後半では、この仮想同期発電機制御に関して詳細を説明する。

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