めっき技術の基礎と樹脂めっきにおける不具合対策および機能性向上への応用 <オンラインセミナー>

~ 湿式めっきのメカニズムと成膜プロセス、樹脂めっきの処理工程と不具合事例およびその対策、複雑な構造・難めっき材へのめっき工法、機能性めっき技術とその性能 ~

・湿式めっきの基礎から樹脂上へのめっき技術やその不具合対策まで修得し、製品設計に活かすための講座

・めっき成膜の基礎を直感的に理解し、実務でのめっきプロセス改善に活かそう!

・樹脂部品の電磁波シールド性、放熱性などの機能性を向上させるめっき技術を修得し、カーボンニュートラル実現のための金属から樹脂への代替を成功させよう!

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・WEB会議システムの使い方がご不明の方は弊社でご説明いたしますのでお気軽にご相談ください。

講師の言葉

(第1部)

 めっきは、素地の表面に金属の薄膜を形成し、その金属の特性・機能を素地に付与することのできる大変魅力的な技術です。素地となる材料は金属、樹脂、セラミックなど様々であり、多様な大きさ・形状に対応できます。めっきはその手段によって、水溶液を用いる湿式めっきと、それを用いない乾式めっきに大きく分けられます。

 本セミナーの後半では、湿式めっきを使う機能性めっきの講演があります。ここでは、その理解の助けとなるよう、湿式めっきに共通する基礎となる考え方を講義したいと思います。湿式めっきはイオンが電子を受け取り金属になるプロセスです。多くのめっきの教科書は主にイオンに視点をおいた電気化学の基礎の説明から始まると思います。

 この講義では、少し視点を変えて、化学の苦手な人にも理解しやすく、直感的なイメージを持っていただくことを目指します。

 

(第2部)

 樹脂めっきが量産化してから約60年経過している。主に装飾用途の樹脂めっきが多くを占め、使用されている樹脂のほとんどがABS、PC/ABSであり、めっき用のグレードが樹脂メーカーよりラインナップされるほど需要が多い産業である。自動車内外装部品を始め、住建の水回り部品、娯楽施設など多くに採用される。その中で代表的な不具合事象の紹介と対策の一例を紹介する。

 また、昨今のカーボンニュートラルなどの環境配慮の背景からCO2排出を低減する為に金属部品から樹脂部品へ切替える検討が多くの産業分野で進められている。そのニーズに応える為に熱可塑、熱硬化の樹脂に対してめっき検討が行われている。自動車部品や産業機器、通信機器などで電磁波シールド性、放熱性、など今まで金属が成していた機能を樹脂にめっきする事で実現できる可能性がある。そんな樹脂めっきの新たな展望を紹介する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2023年04月19日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 オンラインセミナー
カテゴリー オンラインセミナー電気・機械・メカトロ・設備加工・接着接合・材料化学・環境・異物対策
受講対象者 ・表面処理、特に湿式めっきに興味のある方
・めっきプロセスで何が起こっているか知りたい方
・めっきプロセスを改善するために何を考えればよいか知りたい方
・自動車、産業機器、通信機器メーカーや関連する企業の方
・金属製品の樹脂化を検討している方
・樹脂めっき部品を採用されているもしくは検討されている方
予備知識 ・高校の化学、物理の知識、指数関数、対数関数(常用対数、自然対数)、大学の物理化学の基礎知識があればなおよい
修得知識 ・なぜ湿式めっきができるのか、湿式めっき膜の性質を決めるポイント
・樹脂めっきの基本工程の習得
・樹脂めっきの電磁波シールド性などの知識
プログラム

(第1部)湿式めっきの基礎

1.湿式めっきの位置づけ

  (1).めっき(コーティング)の機能

  (2).めっき膜の形成法と成膜速度

  (3).湿式めっきの特徴

    a.水溶液をつかう

    b.イオンから金属へ

 

2.湿式めっきのメカニズム

  (1).電子のやりとり

  (2).イオン化傾向と電極電位(ネルンストの式)

  (3).電流と成膜速度(ファラデーの法則)

  (4).電子を何からもらうのか、どこでやりとりするのか

    a.電気(電解)めっき

    b.無電解(化学)めっき

 

3.湿式めっきの平衡論(熱力学) -どのような条件にすればめっきできるかを予想する-

  (1).溶液のpHと電極電位

    a.酸塩基反応と酸化還元反応

    b.溶液のpHと電極電位の測定法

  (2).電位-pH図(プールベ図)

    a.電気めっきでの使い方、読み方

    b.無電解めっきでの使い方、読み方

    c.電位-pH図の使用上の注意

 

4.湿式めっきの速度論 -めっきの成膜速度、めっき膜の形態(性質)を制御する-

  (1).電流-電位曲線

    a.電流と電位

    b.電流-電位曲線の測定法

    c.ターフェルプロットとバトラー-フォルマーの式

    d.拡散限界電流

  (2).めっきの析出形態の制御

    a.ウイナンドの形態領域図

    b.金属の核生成と成長

  (3).電流-電位曲線による電気めっきと無電解めっきの理解

 

(第2部)樹脂めっきの基礎と不具合事例、金属代替樹脂への機能性めっきの展望

1.樹脂上へのめっき

  (1).樹脂めっきの背景

  (2).樹脂めっきの目的

 

2.装飾性めっき

  (1).前処理工程

    a.エッチング

    b.触媒付与

    c.活性化

    d.無電解ニッケルめっき

  (2).後処理工程

    a.ストライクめっき

    b.硫酸銅めっき

    c.ニッケルめっき

    d.クロムめっき

 

3.装飾めっきの不具合事例とその対策

  (1).未着、未析出

  (2).凹凸外観

  (3).密着不良

  (4).品質管理

 

4.樹脂めっき工法

  (1).製品設計上の留意点

  (2).部分めっき

  (3).3D造形品へのめっき

  (4).難めっき材(PPS、PBT、LCPなど)へのめっき工法

 

5.機能性めっき

  (1).電磁波シールド性

  (2).放熱性

  (3).MID

  (4).その他

 

6.質疑応答

キーワード 表面技術 めっき コーティング 製膜 成膜 プロセス 電解めっき 無電解めっき 樹脂めっき 装飾性めっき 機能性めっき 金属代替 前処理 エッチング 触媒 活性化 ニッケル ストライク 硫酸銅 クロム 不具合 製品設計 部分めっき 3D造形品 電磁シールド 放熱性 MID
タグ プラスチック化学工学環境高分子材料薄膜表面処理・めっき自動車・輸送機車載機器・部品精密機器設備電子部品電磁波電装品熱設計配管
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
オンラインセミナー
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