材料力学の基礎と複合材料における強度・耐久設計への応用

〜 複合材料の基礎、変形・強度設計と破壊力学を利用した耐久設計および最近のトピックス 〜

・優れた特性を持った複合材料の開発や活用を行うための知識が学べる講座
・材料力学・複合材料の基礎から耐久設計までを学び、優れた製品の高信頼性・長寿命化を実現しよう!

 

 

講師の言葉

複合材料の強度や剛性の特徴を検討したり改良したりするためには、材料力学の知識が必要です。しかし一見、材料力学の知識は複合材料の実際の開発の場に必要な知識からは遠く、ともすれば軽視されたりしがちです。特に信頼性設計を行う場合には、それのもととなる破壊力学の概念が広く知られた手法ではなく、大変特異な方法に見えてしまいます。
しかしこれを逆に言いますと、材料力学の基礎知識を応用すれば、優れた複合材料の力学評価や開発検討が行える事も事実です。
今回のセミナーでは、複合材料の力学的な開発検討に直結する材料力学や弾性力学の知識を確実に押さえたうえで、複合材料の力学評価につなげていくような説明を行い、受講される皆様に実際に利用して頂ける知見を供します。
特に複合材料の異方性の力学や、信頼性設計の基本である耐久疲労寿命の設計手法も説明し、概念として設計式となる基本的な計算手法も解説します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2018年06月29日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備加工・接着接合・材料
受講対象者 ・複合材料の力学的な設計をされたい方 ・複合材料の力学的な評価をされたい方  (輸送機器、機械、電子機器、建築材料などの研究開発、設計、製造、強度研究、信頼性評価などに関わる方や複合材料の研究開発に関わる方)
予備知識 ・材料力学の基礎と複合材料設計の手法の広い範囲を1日で集中して学びますので、応力やひずみの概念を理解されている方が望ましいです ・複合材料の材料種別や材料構造などの知識を持っておられる方が望ましいです
修得知識 ・単純な応力やひずみだけではなく、一般性のある応力やひずみの概念 ・多方向な引張や曲げ、ねじりなどの条件での応力やひずみの概念とその材料設計法 ・複合材料の基礎構造と基本設計式 ・異方性な材料や多層積層板の弾性変形や曲げ変形の設計式 ・複合材料の破壊損傷の概念と損傷を前提とした信頼性寿命の設計法
プログラム

1. 材料力学の基礎と応用
(1). 応力群の意味
a. 垂直応力の意味
b. せん断応力の意味
c. 観察方向の違いによる応力の変化(座標変換)の意味
d. 最大主応力や最大(主)せん断応力の意味
e. 相当応力の意味
f. 主応力や相当応力を使った強度設計法
(主応力規準、ミゼスの規準、トレスかの規準による強度設計)
(2). ひずみ群の意味
a. 垂直ひずみの意味
b. せん断ひずみの意味
c. 任意の変形分布からひずみを計算する汎用手法
d. 観察方向の違いによるひずみの変化(座標変換)の意味
e. 最大主ひずみや最大(主)せんひずみの意味
f. 相当ひずみの意味
g. 主ひずみや相当ひずみを使った強度設計法
(3). 弾性変形(応力―ひずみ関係)
a. 引っ張り圧縮変形のみの場合(ヤング率およびポアソン比の効果)
b. せん断変形のみの場合(横弾性係数)
c. 複数方向からの引っ張り圧縮変形を受ける場合
d. 引っ張り圧縮変形とせん断変形を同時に受ける場合
(4). 引っ張り圧縮変形を受ける棒の応力および変形ひずみ
(5). 曲げ変形を受けるはりの応力および変形ひずみ
(6). ねじり変形を受けるはりの応力および変形ひずみ
(7). 引っ張り圧縮/曲げ/ねじりの3変形を同時に受ける部材の応力および変形ひずみ

 

 

 

2.複合材料の基礎
(1). 複合材料とは
(2). 複合材料のしくみ
a. 構成形態、内部構造
b. 強化材、母材、副資材の役割り
(3). 複合材料(複合化)の目的、歴史
(4). 複合材料(複合化)の力学的利点
(5). 複合材料の種類、種別、分類
a. 材料構成の違い
b. 強化形態の違いによる分類
c. 力学的特性の違いよる分類
d. 製作方法の違いによる分類(その特徴と特長)

 

 

 

3.複合材料の変形設計
(1). 縦弾性変形の設計計算方法(複合則)
(2). せん断変形の設計計算方法(せん断変形に対する複合則)
(3). 横変形(ポアソン比効果)の設計計算方法
(4). 異方性複合材料の弾性変形
a. 複合材料の異方性の種類
b. 直交異方向性複合材料の応力ーひずみ関係
c. 直交異方向性複合材料の縦弾性率とポアソン比との関係(相反定理)
d. 斜方向性複合材料の応力ーひずみ関係
e. 完全異方向性複合材料の応力ーひずみ関係
(5). 積層板(ラミネート複合材料)の弾性変形
a. 厚み方向に対称なラミネート複合材料の全体弾性率の設計計算方法
b. 厚み方向に非対称なラミネート複合材料の全体弾性行列の設計計算方法
c. その例(曲げと引張りの連成変形の設計計算方法)

 

 

 

4.複合材料の強度設計(損傷と破壊)
(1). 3つの内部損傷
(2). 内部損傷の発生メカニズム(原因)
(3). 損傷の検出および検査方法

 

 

 

5.破壊力学を利用した耐久設計
(1). 信頼耐久性の支配要因
(2). 繰り返し疲労およびクリープに伴う長期損傷メカニズム
(3). じん性(応力拡大係数とエネルギ解放率)とは
(4). 汎用的な限界試験法、耐久性試験法
(5). 繰り返し疲労き裂を想定した耐久設計計算法
a. 疲労き裂進展とは
b. 疲労き裂進展速度とは
c. パリス則の応用
(6). クリープや応力腐食割れき裂を想定した耐久設計計算法

 

 

 

6.複合材料を取り巻く技術の最近のトピックス
(1). 新しい強化繊維束の形態例
(2). ナノテクノロジーの利用例
(3). 天然繊維の利用例
(4). リサイクル炭素繊維の利用例
(5). その他

キーワード 材料力学 複合材料 積層板 破壊力学 耐久設計 疲労き裂進展 クリープ 応力腐食割れ き裂
タグ プラスチック材料強度設計材料力学・有限要素法
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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