脳科学の基礎と「こころ」の定量評価および最新応用技術

〜 脳とロボットとAIの融合技術、脳波BMI技術を用いた産業応用、「気分・心地」の数値化手法と応用 〜

・脳の機能について基礎から解説し、ビジネスへの応用ポイントを解説する講座

・脳波によるBMI技術や「気分・心地の数値化手法」などの最新技術を修得し、新製品開発やビジネスに応用しよう! 

講師の言葉

第1部
 近年、「脳を理解する」ための脳科学(ニューロサイエンス)の知見に基づいた「脳を活用する」ためのニューロテクノロジーの研究開発が盛んになっています。実際、米国オバマ大統領(当時)は2013年にニューロテクノロジーの開発を国家プロジェクトの一つにすることを発表しました。本講義の講師は、それに先駆けて国内で初めて「ニューロテクノロジー」の名前のついた研究室を立ち上げ、その代表的な研究開発の成果として「ニューロコミュニケーター」の装置の試作開発に成功しました。
 本講義では、この装置の主たる用途、つまり、重度運動機能障がい者を対象とした意思伝達支援を始め、様々な産業分野への応用の取り組みをご紹介したいと思っています。これらの開発で私が体験した「驚きと感動」を皆さんと共有できれば幸いです。

第2部

 「もの」と「情報」があふれる社会から、「幸福」・「快適」社会への転換が模索され始めています。そうした中、「こころ」と脳の関係や、脳科学への関心も高まっています。しかし、一般に、脳の機能を理解することは大変難しいと思われており、ビジネスにどのように利用すればよいかわからないといった声もよく聞きます。本講座ではさまざまなビジネスに携わる方を対象に、脳の機能について基礎から解説し、ビジネスへの応用に結び付くポイントをお示しします。また、日本社会に蔓延する疲労や、快・不快の神経回路がもたらす人々の行動特性・社会問題等についても、最新の科学研究をまじえて解説します。後半には、気分・心地の簡便な測定法の開発で見えてきた人々の「こころ」の動きを紹介し、さらにビジネスシーン等で応用されている事例を紹介し、簡単な実演をおこなう予定です。「こころ」や気分・心地を対象とした新しいビジネスモデルをとおして、みなさんとともに、社会に新しい価値基準を創造できる可能性について考えてみたいと思います。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年08月01日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所
カテゴリー ソフト・データ・画像・デザイン
受講対象者 ・脳科学を基礎から学びたい方、脳のはたらく原理を学習したい方 ・脳科学をビジネスに利用したいと考えている方 ・疲労やこころの問題を科学的に捉え、ビジネスへ応用したいと考えている方 ・BMIや新しい気分測定法に興味のある方 ・新しいビジネスモデルを模索されている方
予備知識 ・特に必要ありませんが、高校卒業程度の生物学の知識があると分かりやすいです
修得知識 ・脳情報を解読するためのノウハウや、脳情報を活用したアプリケーションの開発ストラテジーの概要が理解できる ・脳のはたらきを概念的に理解することで、関連書物などを自分で理解して読めるようになる ・自身のビジネス分野について脳科学の立場から解釈し、新しいビジネスのあり方を考えることができる
プログラム

第1部  脳波BMI技術の開発とその産業応用


1.脳と機械をつなぐブレイン-マシンインターフェース(BMI)
  (1).BMIにつながる脳科学研究
  (2).BMIを実現するコア技術
  (3).BMI技術の種類と対応する疾患/障害
  (4).侵襲型」BMI技術と応用例
  (5).非侵襲型」BMI技術と応用例
  (6).脳波BMI技術の特徴と課題

2.脳波BMIによる意思伝達装置の開発
  (1).重度運動機能障がい者の意思伝達支援の必要性と既存技術
  (2).「ニューロコミュニケーター」の試作開発と各種コア技術
  (3).「ニューロコミュニケーター」の臨床応用
  (4).「ニューロコミュニケーター」の高速化の試み
  (5).感情豊かなコミュニケーションを支えるCGアバター
  (6).実在の世界のなかで移動し、活動するロボットアバター
  (7).脳とロボットとAIの融合(脳動Pepperプロジェクト)

3.脳波BMI技術を用いた各種産業応用
  (1).脳波による認知機能評価
  (2).脳波によるメンタルトレーニング
  (3).脳波による感性評価(ニューロマーケティング)
  (4).脳波による購買行動支援(ニューロコンサルティング)
  (5).脳波による個人認証(ニューロメトリクス)

第2部  脳がはたらく基本原理とICTを用いた「こころ」の定量評価およびその応用


1.「こころ」と脳のはたらき
  (1) .ストレス社会日本
  (2) .ビジネスにおける「こころ」の重要性
  (3) .脳がはたらく基本原理と「こころ」
    a.脳の構造・領域と機能
    b .脳を構成する細胞
    c .神経細胞のはたらきと神経伝達物質
    d .シナプスと神経回路、可塑性
    e .快・不快と行動
    f .気分と神経伝達物質
    g .脳の構造や機能をみる装置
  (4) .脳の健康と疲労
  (5).脳の欲求から新しいビジネスモデルを考える

2.気分・心地の数値化手法とその応用
  (1) .従来の心理調査の問題点
  (2) .気分や心地の定量評価と動態評価の条件
  (3) .二次元心理評価システム「KOKOROスケール」の開発
    a .二次元心理評価システムの特徴
    b .日本人の一日の気分変化データとその特徴
    c .東日本大震災前後の連続気分変化データ
    d. 「こころ」の動きの法則
  (4) .ICTを利用したKOKOROスケールの開発とその応用
    a .タッチパネル式KOKOROスケールの特徴と強み
    b. KOKOROスケールを用いたスポーツによる気分改善評価
    c. KOKOROスケールのその他の応用例
    d .KOKOROスケールを利用した双方向性サービス(簡単な実演を含む)

キーワード 脳科学 ニューロサイエンス 脳波 BMI技術 ストレス 気分 心地
タグ 精密機器・情報機器信号処理ストレスマネジメントセンサ感性・脳科学・認知工学医療機器生体工学計測器
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
こちらのセミナーは受付を終了しました。
次回開催のお知らせや、類似セミナーに関する情報を希望される方は、以下よりお問合せ下さい。
contact us contact us
各種お問い合わせは、お電話でも受け付けております。
03-5322-5888

営業時間 月~金:9:00~17:00 / 定休日:土日・祝日