低コストかつ高品質な製膜技術とパワーデバイスへの応用

〜 簡便、安価、安全で画期的な酸化物半導体薄膜の作製手法、 リチウムイオン電池、太陽電池、燃料電池、有機デバイス、耐摩耗性・耐腐食性コーティング材料への応用 〜

・真空を使わずに従来の100分の1の低コストで製膜することが出来るミストCVD法を先取りし、応用するための講座

・これまで詳細に講義される事が少なかったミストCVD法の原理や特徴を理解し、製膜プロセスのコスタダウンやスピードアップをはかろう! 

・SiC、GaNをも凌ぐデバイス特性を示すことで注目される、酸化ガリウムを用いたパワーデバイスへの応用についても解説します

講師の言葉

 この講義は、半導体薄膜の作製方法のうち低コストかつ高品質な成長方法について紹介し、その成長技術の概要について説明するものである。特に、低コストかつ高品質な成長方法として最近注目されているミストCVD法について重点的に講義し、その基礎技術・概念から最近のデバイス応用例までを幅広く紹介する予定である。
 さらにミストCVD法により作製されたコランダム構造酸化ガリウム(α-Ga2O3)は、オン抵抗値が0.1mΩcm2という世界最小の値を示し、また逆方向耐圧も800Vを超えるなど、SiC、GaNをも凌ぐデバイス特性を示している。この成果は京都大学発のベンチャー企業で講師自身も共同創業者である、株式会社FLOSFIAにおいて現在精力的に取り組んでいる材料であるため、ミストCVD法の応用例として講義する予定である。
 もちろん、コランダム構造酸化物群以外に、全固体型リチウムイオン電池の正極材料、透明導電膜・透明酸化物半導体、太陽電池応用に向けたCIGS等の硫化物、絶縁体、有機物、耐摩耗性・耐腐食性コーティング材料等、多種多様な材料の応用例が存在する。これらの応用事例と、実際に産業レベルで応用されているケースを紹介し、ミストCVD法の可能性を感じ取って頂けたら幸いである。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年06月05日(月) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備加工・接着接合・材料
受講対象者 ・電子デバイス、薄膜、リチウムイオン電池、燃料電池、太陽電池、コーティング材料ほか関連企業の研究者・技術者の方 ・薄膜成長や半導体デバイス開発、その他の薄膜を用いる研究分野に関わる方
予備知識 ・講義内容は専門的ではあるが、難解な数式や理論は登場しないので、特に予備知識は必要としないが、結晶成長やその評価手法に関して予備知識があれば、講義内容を理解する助けとなる
修得知識 ・これまで詳細に講義される事が少なかったミストCVD法の原理や特徴を理解出来るだけでなく、最近の応用例に関する情報が修得可能
プログラム

1.薄膜の成長方法
  (1).ナノメートルオーダーの薄膜の必要性
    a.なぜ薄膜成長が必要か?
    b.薄膜成長の歴史
  (2). 薄膜の成長方法の種類
    a.金属薄膜の成長法
    b.半導体薄膜の成長法
  (3).低コストな製膜技術
    a.sol-gel法
    b.ミストCVD法

2.ミストCVD法の基礎
  (1). ミストCVD法とは
    a.ミストCVD法の特徴
    b.製膜用装置の種類
  (2). 他の薄膜成長方法とミストCVD法の比較及びその利点
    a.非真空製膜法(ミストCVD法を含む)の利点と欠点
    b.準安定相酸化物作製におけるミストCVD法の利点
  (3).ミストCVD法による立体構造物製膜への応用例

3.ミストCVD法による酸化物薄膜の作製
  (1). 典型金属酸化物(Si, Al, In, Sn, Mg, Li酸化物等)の製膜例
    a.製膜可能な典型金属酸化物
    b.応用例(全固体型リチウムイオン電池の正極材料等)
  (2). 遷移金属酸化物(Fe, Cr, V, Ti酸化物等)の製膜例
    a.製膜可能な遷移金属酸化物
    b.応用例(耐摩耗性・耐腐食性コーティング材料等)

4.ミストCVD法による半導体薄膜の作製
  (1). 新規機能性混晶半導体の開拓と作製
    a.コランダム構造酸化物混晶の特長と利点
    b.他の混晶系(窒化物混晶系)との比較
  (2). 他の酸化物半導体および酸化物以外の半導体製膜例 (CIGS等の硫化物、有機物)

5.α-Ga2O3を用いたパワーデバイス応用
  (1). コランダム構造 α-Ga2O3 の作製と物性
    a.α-Ga2O3の構造評価
    b.α-Ga2O3の導電性制御
    c.コランダム構造酸化物混晶 α-(Al,Ga,In)2O3による積層構造の作製
  (2). コランダム構造 α-Ga2O3 自立基板を用いたSBDの作製
    a.MIST EPITAXY®法によるα-Ga2O3自立膜の作製と構造評価
    b.α-Ga2O3-SBDのデバイス特性
  (3). コランダム構造酸化インジウム(α-In2O3)を用いたMOSFET作製
    a.準安定相α-In2O3の作製と構造評価
    b.α- In2O3の電気特性とα- In2O3-MOSFETのデバイス特性
    c.α-(Al,Ga,In)2O3を用いたHEMT実現への試み

キーワード ミストCVD 金属酸化物 正極材料 遷移金属酸化物 耐摩耗性・耐腐食性コーティング 機能性混晶半導体 コランダム構造 SBD 酸化インジウム HEMT
タグ 材料パワーデバイスリチウムイオン電池薄膜太陽電池LSI・半導体
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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