金属疲労のメカニズムとFEM(有限要素法)による疲労解析および寿命評価・耐疲労設計への応用 〜デモ付〜

〜 金属疲労の基礎と強度設計、FEMによる疲労解析の注意点 〜

・金属材料の疲労、寿命評価、耐疲労設計について事例に基づき分かりやすく解説する講座

・金属疲労の基礎と対策をマスターし、機器の健全性、長寿命化を実現させるための講座!

講師の言葉

 ある事故統計によれば、機械・構造物の破壊の原因の半数以上は疲労と報告されていますが、学校で疲労を学ぶ機会が少なくなった現在、機械・構造物の設計または保守・保全活動の際、疲労に対する対策をどのように打てばよいのか、よく分からないといった場合が多いと思われます。
 本講義では、主に金属材料の疲労について学びます。まず、金属疲労とは何か、何が原因で起るかなど、金属疲労の基礎から始め、疲労の影響因子、疲労解析法や寿命評価法、耐疲労設計などについて学びます。また、最近、設計用ツールとして注目されている有限要素法(FEM)による疲労解析についてもデモを通して具体的に学びます。 
 ただし、FEMは疲労解析や寿命予測の強力で便利なツールとなりますが、他方で、それだけに頼るのは危険な場合が多くあります。そこで、本講義では、FEMによる疲労解析や寿命予測の注意点についても学びます。
 本講義が日頃の機械・構造物の設計業務、保守・保全活動の向上にお役に立てれば幸いです。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年05月11日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・設計に携わる技術者、機械工学および構造関係の技術者 (輸送機器、機械、構造物、電子機器などの設計開発、信頼性保証、強度研究、解析、保守保全等に関わる技術者、研究者の方や、金属材料の研究開発に関わる方)
予備知識 ・力学、初等材料力学
修得知識 ・疲労の知識 ・事例を基にした耐疲労設計 ・FEMの初等的な知識 ・疲労解析や寿命予測とその注意点
プログラム

1.金属疲労のメカニズム
  (1). 金属疲労の基礎
    a. 静的破壊と疲労破壊の違い−入込みと突出し−
    b. 金属の疲労破壊の事例とその原因
    c. 事故統計
  (2). 金属疲労のメカニズム
    a. 金属疲労による破壊過程
    b. 疲労き裂の発生と成長
    c. 疲労強度の評価と寿命予測−S-N線図−
  (3). S-N線図に及ぼす諸因子の影響
    a. 平均応力の影響−ガーバー線図−
    b. 切欠の影響−応力集中係数と切欠係数−
    c. 疲労き裂の停留現象
    d. 組合せ負荷(多軸応力)の影響
    e. 腐食の影響
    f. 温度の影響

2. 金属疲労における寿命評価と耐疲労設計
  (1). 強度設計の考え方
    a. 安全寿命設計
    b. フェイル・セイフ設計
    c. 損傷許容設計
  (2). S-N線図による寿命評価と耐疲労設計
    a. 日本機械学会基準による確率的S-N線図の求め方
    b. 設計係数(安全係数)
    c. 設計疲労曲線
  (3). 実働荷重下の寿命評価と耐疲労設計
    a. 変動応力振幅疲労(ランダム疲労)
    b. ランダム疲労
    c. 線形累積被害側−マイナー則−
  (4). 疲労き裂の取扱い
    a. き裂発生寿命と進展寿命
    b. 破壊力学的取扱い
      ・応力拡大係数
      ・疲労き裂進展特性−パリス則−
      ・微小き裂問題
    c. クラック・アレスト
  (5). 各種機械・構造物における耐疲労設計例
    a. 溶接構造物
    b. 車両
    c. 航空機
    d. 電子機器

3.FEMによる疲労解析
  (1). 一定応力振幅疲労解析のデモ
    a. 応力解析
    b. S-Nデータの入力
    c. 疲労寿命のコンター図
    d. 安全係数値のコンター図
  (2). ランダム疲労(変動応力振幅疲労)解析のデモ
    a. レインフロー法による応力波の計数
    b. Goodman線図による平均応力の影響の評価
    c. レインフロー・マトリックス
    d. 損傷度マトリックス
    e. 疲労寿命のコンター図
    f. 安全係数値のコンター図
  (3). FEMによる疲労解析の活用法
    a. 設計者のための「設計電卓」
    b. “Design by rule”から”design by analysis”へ
    c. 疲労損傷度の可視化
    d. 疲労データ・ベースの整備
  (4). FEMによる疲労解析の注意点
    a. 計算の品質保証について
    b. FEMによる疲労解析と現実との相違
    c. FEMで破壊現象を取扱えるか?

4. 疲労に関する情報源の紹介
  (1). 疲労試験に関する主な規格・基準
  (2). 疲労に関する主な参考書

キーワード 金属疲労 S-N線図 応力 安全寿命設計 フェイル・セイフ設計 損傷許容設計 実働荷重 ランダム疲労 疲労き裂 応力拡大係数 クラック・アレスト FEM 有限要素法
タグ 金属金属材料疲労機械設計・製図・CAD
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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