自動車における車両制御技術とその応用:ブレーキ、サスペンション、ステアリング制御技術

〜 ABS、TCS、ESCなどの制動システム、パッシブ、アクティブ振動制御技術、後輪操舵制御、レーンキープアシストシステム 〜

・乗り心地や操縦安定性を高めるための技術を学び、応用するための講座

・自動車の性能を大きく左右する制御技術を修得し、より安全で快適な自動車の開発と信頼性向上技術に活かそう!

講師の言葉

第一部
 車両の予防安全性向上に制動制御技術は最も重要です。
 本セミナーでは、はじめに、制動の基礎を理解して頂くため、ブレーキ本体の制動トルクとタイヤ接地面制動力の関係を説明し、これら各輪の制動力制御により各種制御システムを構築していることを説明する。次に、代表的な制御システムとしてABS、ESCなどを取り上げ、制御の狙い、システム構成、制御方法、課題などについて説明する。更に、最近の回生制動について制御の基本的な考え方を説明する。

第二部
 サスペンションの振動制御は古くて新しい課題であり、その制御方法はPassiveからActiveへと発展し、最近では現代制御理論に基づいた制御手法の適用が行われている。
 本講義では、サスペンションの振動解析の基本から論を説き起こし、最新の振動制御技術への歴史的展開を説明し、エンジニアに必要な制御技術知識の習得と今後の展望を説明する。

第三部
 近年、自動運転が大きなブームになっており、その開発のためにはステアリング制御技術は欠かせません。
 本セミナーでは、その基礎を理解頂けるよう,車の曲がる機能を支援するステアリング制御システムについて、基礎理論から具体的応用例まで多くの事例を交えて分かり易く解説します。ここでは主に、ステアリング制御を用いた運転支援システムの代表例として、後輪操舵制御システムとレーンキープアシストシステムを取り上げ、コンセプト構築からモデル化、制御系設計、評価方法まで、実際の開発経験を通して得た知見をご紹介します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年02月28日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・自動車の制動制御システム開発や統合制御システム(走る、曲がる、止まる)の開発に携わる設計者、技術者、研究者の方 ・自動車のブレーキ、サスペンション、シャシー制御システム開発や自動運転・運転支援システム開発に携わる設計者、技術者、研究者の方
予備知識 ・制動システム、制御工学の知識があるとより理解が深まります
修得知識 ・制動力制御の基本的な考え方、車両統合制御開発・研究への連続性 ・車両振動解析及び振動制御の基本的な考え方、制御系設計手法 ・車両運動制御の基本的な考え方、制御系設計方法、評価方法
プログラム

第一部 自動車の制動制御技術(ブレーキ制御)


1.制動時車両に作用する制動力と車両挙動
 (1).各輪制動力〜車体減速度〜制動距離
 (2).各輪制動力の配分・変動に起因する車両挙動不安定化
 (3).各輪制動力の適正配分による車両挙動安定化、システム最適化

2.制動車輪に作用する制動トルク、制動力
 (1).ブレーキ本体が発生する制動トルク
 (2).タイヤに生じる制動トルク、制動力

3.タイヤ接地面制動力
 (1).タイヤスリップ率の導出
 (2).タイヤ制動力(タイヤ路面間摩擦力)の発生メカニズムと導出
 (3).タイヤ制動力の安定・不安定領域について

4.制動力を活用した車両制御システム
 (1).ABS(Antilock Brake System)
 (2).TCS(Traction Control System)
 (3).ESC(Electronic Stability Cotrol System)

5.回生・摩擦制動協調制御システム


第二部 車両振動制御技術(サスペンション制御)


1.車両振動の基礎
 (1).サスペンション1自由度振動モデル解析
 (2).サスペンション2自由度振動モデル解析
 (3).最適減衰力設定
 (4).サスペンションフリクションModel化
 (5).ショックアブソーバ減衰力制御

2.Passive振動制御
 (1).Harshnessモデル解析
 (2).流体インシュレータによる振動制御
 (3).インシュレータの動バネ及び減衰力設定手法
 (4).ハーシュネス振動低減効果

3.Active 振動制御
 (1).Active Suspension制御設計
 (2).Sky-hook Damper制御
 (3).最適減衰力設定
 (4).周波数感応型減衰力機構
 (5).Mode制御理論
 (5).Preview Active Suspension 制御設計

第三部 ステアリング制御技術とその応用


1.車両運動基礎
 (1).ステアリング制御における車両運動モデル
 (2).タイヤモデル

2.応用例
 (1).後輪操舵制御システム(4WS)
     a.後輪操舵系モデリング
     b.可変操舵比の設計方法
     c.ロバストフィードバック制御
     d.大舵角操舵時の後端張り出し抑制方法
     e.トレーラ牽引時の後退時安定化制御方法
 (2).レーンキープアシストシステム(LKAS)
     a.レーン位置制御系モデリング
     b.レーンキープアシスト制御
     c.各種制御課題の対策方法
     d.横風外乱に対する補正制御
 (3).その他のステアリング制御システム例

キーワード 制動制御 ブレーキ タイヤ ABS TCS ESC サスペンション ショックアブソーバ 振動解析 車両振動制御 予見制御 最適制御 後輪操舵制御システム レーンキープアシストシステム
タグ 自動車・輸送機制御電装品
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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