残留応力の発生メカニズムと疲労強度向上および活用技術

〜 ピーニング、高周波熱処理の基礎と材料の疲労強度向上技術 〜

残留応力の基礎から測定と評価法、適切な活用技術までを2名の講師陣が解説する講座

・ピーニング、熱処理を用いて材料の疲労強度を向上させ、機械や構造物の軽量化・延命化技術および信頼性の向上に活かそう!

講師の言葉

第一部

 省資源等を背景として輸送機器用の金属部材の軽量化や構造物の延命化が求められています。そのため、部材の疲労強度向上が重要な課題となっています。
 疲労強度向上法の一つとして、表面処理技術であるショットピーニングが良く知られており、現在、幅広く用いられています。
 本セミナーでは、残留応力の発生メカニズムと測定を学ぶとともに、各種ピーニング技術の原理と疲労強度向上メカニズムを習得することを目標とします。 さらに、最新の研究成果事例として、各種ピーニング技術により金属部材の表面キズを無害化する技術などを紹介します。

第二部

 自動車、建設機械などの機械を構成する動力伝達部品などでは、その強度向上を目的に種々の表面硬化処理が用いられ、部品の小型、軽量化が図れている。
 その中で表面硬化法として幅広く用いられている高周波熱処理は、数秒という短時間加熱が可能で、微細結晶粒、定低変形などの特徴を持つ。さらに、表面焼入れすることにより高い圧縮残留が生起して、高い疲労強度を有することも大きな特徴である。
 本講では、この圧縮残留応力の発生機構とその部品への性能影響などについて、実験結果や実例を含めて紹介する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2017年01月18日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・機械設計技術者、機械保全技術者、生産技術担当者、若手研究者 (各種機械、設備、プラントなどにおける設計開発、保守保全に関わる方や表面改質技術の研究開発などに関わる方) ・高周波熱処理などの表面硬化部品の設計開発、製造、品質保証、品質管理、営業技術に関わる方 ・表面熱処理に従事して、その生産、品質管理、開発に関わる方
予備知識 ・材料工学の予備知識が有れば良いが必須ではありません. ・鉄鋼組織、熱処理、材料試験法の知識があると理解が容易になります
修得知識 ・効果的に機器の疲労強度を向上させ軽量化を達成する技術 ・機器・構造物の破損防止および延命化技術 ・材料の表面キズを無害化し機器の信頼性を向上させる技術 ・表面熱処理(高周波熱処理)の基礎知識 ・表面硬化部品の設計上の基礎知識
プログラム

第一部 残留応力の発生メカニズムと測定およびピーニング技術による活用技術

1. 残留応力の発生メカニズム
  (1). 冷間加工残留応力
  (2). 熱処理残留応力
  (3). 表面改質残留応力
  (4). 溶接残留応力
  (5). 過大予荷重効果

2. 残留応力の測定
  (1). 機械的測定方法
  (2). X線応力測定法

3. 残留応力が強度に及ぼす影響とその評価
  (1). 残留応力が疲労強度に及ぼす影響とその評価
  (2). 応力腐食割れの防止
  (3). 破壊靭性向上
  (4). 転がり疲労強度特性向上
  (5). 耐摩耗性向上

4. ピーニングの方法と効果
  (1). ショットピーニングの原理と効果の評価方法
  (2). ストレス多段ピーニングの方法とその効果
  (3). 微粒子ピーニングの方法と効果
  (4). 超音波ピーニング
  (5). キャビテーションピーニング
  (6). レーザーピーニング
  (7). ニードルピーニング

5. ピーニングによる表面キズの無害化
  (1). ショットピーニングによるバネ鋼の表面キズの無害化
  (2). ショットピーニングによるセラミックスの表面キズの無害化
  (3). キャビテーションピーニングによるアルミ合金の表面キズの無害化
  (4). ニードルピーニングによる溶接部における表面き裂の無害化

第二部 高周波熱処理による残留応力の活用技術

1.高周波熱処理の基礎と特性、特徴と生産、設計で考慮すべき事項
  (1). 鉄鋼熱処理の基礎
      a. 鉄鋼の高強度化方法
      b. 主な熱処理、表面処理とその特徴
  (2). 高周波熱処理の基礎
      a. 基本原理
      b. 装置構成と生産上考慮すべき事項
      c. 金属組織的特徴と強度への影響
      d. 適用部品事例

2.高周波熱処理による発生する残留応力と疲労強度への影響
  (1). 残留応力の発生機構とその影響因子
      a. 基礎原理 
      b. 形状の影響
      c. 硬化層深さの影響
      d. 材質の影響
  (2). 疲労強度への影響
      a. 基本的な考え方
      b. 種々の疲労強度への影響
      c. 部品設計上留意すべき点
  (3). 残留応力と熱処理欠陥
      a. 圧縮残留応力と引張残留応力
      b. 引張残留応力と熱処理欠陥

キーワード
タグ 金属材料表面改質表面処理・めっき構造物自動車・輸送機
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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