すべり軸受の基礎と最適な設計法 および振動・損傷対策と高性能化技術

〜 すべり軸受における自励振動、高温、損傷対策とハウジング設計およびボルトの締め付け方法 〜

すべり軸受に関する体系的な知識を学び、装置の設計開発・保守保全に役立てるための講座

・すべり軸受に関する技術を学び、機械装置の高性能化、損傷の防止を実現しよう!

講師の言葉

機械装置や動く部分には常に摩擦と摩耗が発生している、すべり軸受はその中心的な位置にあるが最適な軸受設計法や材料の選択で摩擦摩耗を最小化できる。 
 また一度軸受の損傷が発生するとその被害は膨大になる場合が多く、顧客の信頼も失墜することになる。これらは正しい軸受の知識を持つことで事前に予防できるし最少化が可能になる。 
 機械設計者から装置の稼動や修理をする人まで正しい軸受知識を共有できれば、ものづくりに関与するすべての人々に安心と安全な操業ができるでしょう。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年12月14日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備品質・生産管理・ コスト・安全
受講対象者 ・機械や装置の設計技術者 ・加工、組み立て、検査に至るすべての人にすべり軸受の基礎知識を提供したい
予備知識 ・すべり軸受の範囲は非常に広いので、今日を知識の積み重ねやスタートにして欲しい
修得知識 ・すべり軸受における設計の基本から損傷事故の原因追及と対策
プログラム


1. 軸受概論
  (1). 摩擦と摩耗からトライボロジーの世界へ
      ・摩擦の世界に生きる、摩擦をコントロールする、摩耗は摩擦に従属する、
       マイクロトライボロジー、転がり軸受とすべり摩擦、
       潤滑方法からすべり軸受の選択

2.潤滑方法からの区分
  (1). 潤滑区分
      a. 流体潤滑からドライ摩擦まで
      b. 流体潤滑のメリットとデメリット
      c. 便利な境界潤滑
      d. わずかな潤滑材
      e.完全ドライ摩擦
  (2). 潤滑設計
      a. 流体潤滑の概念
        ・動荷重と静荷重、油膜と設定油膜厚さ、温度バランス、
         起動時の不安定を考慮
      b. 境界潤滑
        ・限りなく流体潤滑の摩擦に近づける、給油・給脂のタイミングと量、
        摩耗と発熱
      c. 作動が楽になるわずかな潤滑
        ・潤滑材の効果、潤滑材の維持、軸受表面の設計
      d. 完全ドライ摩擦
        ・ドライ摩擦の理論的考察、摩擦係数の大きさ、摩耗量の推定、
        軸受寿命の考え方

3. 主なすべり軸受の用途と設計法
  (1). 動荷重用の軸受
      a. 技術革新に追随
      b. 弾性変形流体潤滑理論の解説
      c. 内燃機関用軸受
      d. 代表的な設計図
  (2). 静荷重用軸受
      a. 高速回転体を支える
      b. 軸受の油膜自励振動と対策
      c. 一般回転機器用
      d. 最小油膜厚さと軸受温度
      e.低粘性流体軸受(空気潤滑、静圧軸受)
  (3). 低速回転用 〜 低速回転でも要注意 〜
  (4). 完全ドライ摩擦の用途
      a. 用途で使いたくない油脂類
      b. 用途で使えない油脂類
      c. 怖い微振動(フレッチング)損傷

4. すべり軸受材料
  (1). 中間層軸受合金
  (2). リテーナー(裏金)
  (3). ナジミ層(表面層)

5. 軸受材料の製造方法
  (1). 遠心鋳造法
  (2). 連続鋳造法
  (3). 連帯焼結法
  (4). 粉末圧粉法
  (5)合金組織の在り方

6. 材料の物理的性質
  (1). 硬度
  (2). 引っ張り強度
  (3). 接着強度(曲げ試験) 

7. 機械加工法
  (1). 半割メタルの製法
  (2). マキブシュの製法
  (3). スラストワッシャーの製法
  (4). オーバーレイのめっき

8. すべり軸受の品質管理
  (1). 許されない不良
  (2). 寸法外の品質要求項目
  (3). 主要な品質保証項目

9. すべり軸受の性能向上
  (1). 負荷能力向上軸受
      a. テーパーランド スラスト軸受
        ・キングスベリー式スラスト軸受、
         ティルティング パッド スラスト軸受
  (2). 自励振動対策軸受
        ・フローチング メタル、
         ティルティング パッド ジャーナル軸受
         多円弧ジャーナル軸受
  (3). 高温使用軸受
        ・DAVA METAL (サーマロイ)
  (4). 悪環境に対策した軸受
      a. 埋め込み式軸受
        ・DAVA METAL (サーマロイ)

10. 軸受損傷と対策
  (1). 損傷の類別
      ・摩耗、焼付、疲労、フレッチング損傷、片当たり、腐食
  (2). 対策の類別

11. 組み付け
  (1). 軸受をハウジングに取り付ける
      ・半割ハウジングと締め付けボルト、締め付けトルクと軸受応力、
       円筒ハウジングへの軸受取り付け方法
       冷やしバメと焼バメ

12. ハウジング設計
  (1). 軸受ハウジングの設計方法
      a. ユーザー側の設計
      b. 軸受メーカーのユニット設計
      ・自給油式塾受けユニット、縦軸用ユニット、横軸用ユニット
  (2). 剛性と拡大 ?組み立てによる拡大?
  (3). 熱膨張の考え方
  
13. 軸受と環境問題
  (1). 省エネ軸受 ?馬力損失を減らす?
  (2). 潤滑油の劣化と廃油
      a. 腐食
      b. 電食
  (3). 滑り軸受の将来の姿

14. 組み付けの留意点
  (1). 半割ハウジングと締め付けボルト
  (2). 締め付けトルクと軸受応力
  (3). 円筒ハウジングへの軸受取り付け方法い14
  (4). 冷やしバメと焼バメ

キーワード 軸受 トライボロジー 流体潤滑 ドライ摩擦 潤滑設計 境界潤滑 フレッチング自励振動 片当たり
タグ トライボロジー機械軸受け
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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