3次元計測技術と効果的な活用法

〜 現場計測とデータ処理のポイント、3次元レーザースキャンデータのレジストレーション、モニタリングへの遠隔計測法 〜

点群データなどの画像処理技術の発達により、応用範囲が拡がっている3次元計測を実務で効果的に応用するための講座

UAVなどを活用した3次元計測の最新技術と具体的な事例をもとにした活用法を第一線の方々から学ぶ特別セミナー!

講師の言葉

第一部
 3次元計測技術は、レーザスキャンの登場とともに広く使われるようになってきて10数年が経過したが、いまだに次々と新しいハードとソフトが考案され、市場も激動が続く珍しい分野である。適用分野は多岐にわたり、各社の事業領域および今後の狙うべき方向に役立つ道が見つかるはずである。
 本講演では、後に続く具体的な解説・講義に先駆けて、広い視点で概説を試みるものである。

第二部
 大規模プラント施設の3次元レーザ計測技術は、欧米諸国を主体とし、原子力・火力などの発電プラントや石油精製プラントの効率的な設備改修・更新工事に向け、新しい現場寸法情報取得技術ツールとして大きな発展を遂げている。近年、国内においては高度経済成長期に建設された各工場の老朽化による設備更新・改造工事の頻度が高まりつつあり、設備の維持管理や延命化を図り、効率的な更新工事・エンジニアリングを行うための正確な現地寸法情報を取得・整備(アズビルト化)するニーズが高まっている。これらのニーズや期待に応えるべく、プラント・工場の保守・改修工事に向けた最新の3Dレーザー計測技術や効果的な適用方法について事例を交えて解説を行う。

第三部
 レーザー計測を始めたばかりの方が陥りがちな問題の1つとしてレジストレーション(点群の合成)という工程があります。これまでの経験から、技術的な背景知識や、どのように高品質な計測データを整備するかのポイントを、具体的に紹介します。

第四部
 ICTを活用したインフラ維持管理への取組みが推し進められている。このような中、橋梁やトンネルなどの土木構造物では、5年に1度の定期的な近接目視点検が義務づけられ、例えばUAV(無人飛行体)を活用したモニタリング技術が、これら点検の代替あるいはそのスクリーニング技術として期待される。
 しかしラップ率の高いUAVで撮影した多くの画像から、従来の写真測量で解析を行うには、ターゲットを対象物に複数設置し、標定を行う必要があり、3D形状の復元までには多大な時間を要していた。
一方写真測量の発展型としてのSFM(Structure from Motion)が一般化し、近年は低廉な解析ソフトも市販されてきた。このSFMは、画像内の特徴点から、カメラの3次元位置を特定し、3D形状をリアルな高密度データとして迅速に生成でき、インフラ長寿命化の地産・地消に展開できると期待される。
 本セミナーでは、講師が軍艦島など近代化遺産で活用してきたUAV、SFM、AR(拡張現実)や、ひび割れ幅を検出・評価する手法を、インフラ構造物の調査に如何に適用してきたかについて具体的に解説する。
またUAV搭載のレーザの活用事例について紹介する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年10月26日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・機械、構造物、プラント、航空機、船舶、建築、土木、測量、カメラ、システムほか関連企業の方 ・3次元情報に関連するハード、ソフト、サービスを事業として携わっている方 ・3次元情報を利用して業務を遂行している方、もしくはそのシステムを開発している方、または効果的な活用を狙っている方 ・これから3次元情報を活用した業務革新を取り組もうとされている方 ・3次元レーザー計測を導入したばかりの方や、これから導入を検討されている方 ・より高品質な計測データを整備することで、業務の幅を広げようと考えておられる方
予備知識 ・特に必要ありません
修得知識 ・3次元計測に関わる各種ハード、ソフトの選定のしかた、効果的な導入のしかた、注意点 ・エンジニアリング用途に耐えうる点群データを作るための知識 ・3D計測を用いた、i-Construction、CIM その他への活用 ・インフラ構造物の調査・点検における、3D レーザ計測、デジタル写真測量、UAVその他画像処理の応用
プログラム

第一部 3次元計測技術と市場の世界の動向

1.3次元計測の分類
 (1).対象(設備)による分類
 (2).計測手法による分類
 (3).計測目的による分類
 (4).上記の位置づけ、境界とスキマに新技術、新市場

2.3次元大衆化のインパクト
 (1).フォトグラメトリーの復活2段階
 (2).止まらない技術革新と低価格化、マスマーケットへ
 (3).UAV(ドローン)の登場で、変化加速
 (4).出力系の革新 VR(仮想現実)、MR(混合現実)、AR(拡張現実)

3.トピックス
 (1).摩訶不思議 光の性質
 (2).非常にリアルなリアリティ
 (3).ターニング・ポイント到来

第二部 プラント・工場設備向け3D計測技術・手法と効果的な活用方法・留意事項

1.プラント・工場設備向けの3D計測技術チュートリアル
 (1).現状の課題
 (2).3次元計測適用の基本的な考え方
 (3).リスク緩和・回避
 (4).適用の検討要素(何故3次元計測を適用するのか)
 (5).現状手法に対する課題
 (6).プラント向け3次元計測の適用領域
 (7).3次元計測の課題
 (8).3次元計測装置(ハードウエア)
 (9).基本ワークフロー
 (10).3次元計測の適用効果
 (11).コスト検討/投資対効果の考え方
 (12).一般的な成果物
 (13).基本技術の理解

2.3次元計測装置
 (1).プラント向け3次元レーザ計測装置の選定
 (2).写真計測の特長と留意点
 (3).ハンドヘルドスキャナー(ハンディスキャナー)特長・用途
 (4).プラント・工場向けドローンの活用

3.現場計測とデータ処理の留意事項
 (1).現場計測&データ処理ワークフロー
 (2).計測及びデータ処理時の留意事項
     a.現場計測手順
     b.点群データ編集
     c.点群合成(レジストレーション)と品質管理
 (3).データ処理ソフトウエア概論
     a.目的に適したソフトウエアの選定と特長
 (4).今後の課題と活用の方向性

第三部 3次元レーザースキャンデータのレジストレーション – 基礎と実践 –

1.3次元レーザースキャナと計測データ処理

 (1).3次元レーザースキャナとは
 (2).計測データの処理
     a.レジストレーション
     b.ノイズ除去
     c.モデル化

2.レジストレーション
 (1).レジストレーションとは
     a.目的
     b.手法
 (2).現実の課題
     a.実際に起きた問題
     b.誤差の原因
     c.現場作業とオフィス作業のバランス
     d.どうやって精度を担保するか
 (3).ベストプラクティス紹介

第四部 インフラ点検における遠隔計測・画像処理の活用と今後の展開

1.変状調査・モニタリングへの遠隔計測法の概要

2.ひび割れ幅の算定(クラックインデックス〔CI〕)

3.軍艦島の計測とモニタリングへの活用

4.UAV、SGMを用いた軍艦島外観変状調査への活用

5.ギガピクセル画像撮影システムの軍艦島への活用

6.IAV、SFMを用いたインフラ構造物への適用

7.3D計測を用いたi-Construction、CIMその他への活用

8.AR(拡張現実)、MR(複合現実)の適用

9.その他UAV安全マニュアルについて

キーワード 3次元計測 レーザスキャン フォトグラメトリー Dimensional Control レジストレーション 3次元プリンター 3Dレーザー計測 3Dレーザースキャナー リバースエンジニアリング  点群データ デジタル写真測量 情報連携 デジタル写真測量 UAV(無人飛行体) ギガピクセル画像撮影システム
タグ 検査センサプラント画像処理画像認識計測器設備
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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