フレッティング摩耗・疲労の基礎とトラブル対策

〜 フレッティング摩耗の発生と対策、疲労のメカニズム、フレッティング疲労の要因と疲労設計および対策 〜

  • 通常の疲労設計では想定されず、重大事故を引き起こしてきたフレッティングについて、体系的に解説する講座!
  • フレッティングのメカニズムから対策まで学び、表面損傷、振動・騒音、著しい疲労強度低下による不良・事故発生の未然防止に活かそう!

講師の言葉

 機械・構造物の部材接触面間に生じるフレッティング(微小な相対すべりの繰返し)は、フレッティング摩耗という表面損傷を生じると同時に、接触端部にきわめて大きな応力の集中を生じ、疲労強度を著しく低下させるため、しばしば事故の要因となり、フレッティング疲労として知られています。

 本セミナーでは、ゆるみ・振動・騒音を招くフレッティング摩耗の基礎と対策について学ぶとともに、通常の疲労設計では想定されておらず、これまでも重大事故を引き起こしてきたフレッティング疲労について、フレッティング疲労損傷の基本的メカニズムを理解し、それに基づく対策や疲労設計法を学ぶことにより、実際のフレッティング疲労問題に応用できる実践的知識を体系的に身に着けることを目指しています。なお、本セミナーでは、材料強度や疲労についての知識のない技術者の方々も理解できるよう、材料力学、疲労、摩耗等の基礎知識も含めながら解説を行います。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年10月21日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・フレッティング疲労・摩耗について関心のある、機械・機器類の開発・設計・ 製造、保守・保全等に携わる技術者の方、構造強度や材料強度等の研究者の方
予備知識 ・材料力学の基礎知識があると理解が早い  必要な予備知識は講義の中で説明しながら進めます。
修得知識 ・疲労・摩耗の基礎知識、フレッティング疲労・摩耗の基礎知識、フレッティング疲労の基本的メカニズム、フレッティング疲労設計の基礎知識、フレッティング疲労・摩耗対策、フレッティング疲労試験法に関する知識
プログラム

1. フレッティングとは

フレッティングにかかわる用語(フレッティング、フレッティング摩耗、フレッティング摩擦、フレッティング腐食、フレッティング疲労など)の定義について解説します

2. フレッティング疲労・摩耗の事例

本章では、ボルト締結体、軸受、ケーブル、ばね、タービン、蒸気発生器伝熱細管等の多くの事例についてフレッティング疲労・摩耗損傷について解説します。

  (1). ボルト締結体のフレッティング摩耗・疲労事例

  (2). 軸受のフレッティング摩耗・疲労事例

  (3). ケーブルのフレッティング摩耗・疲労事例

  (4). ばねのフレッティング摩耗・疲労事例

  (5). タービンのフレッティング疲労事例

  (6). 蒸気発生器伝熱細管のフレッティング疲労事例

3. フレッティング摩耗の基礎と対策

本章では、フレッティング摩耗損傷挙動の特性と相対すべり量や面圧および環境などが損傷挙動に及ぼす影響について解説するとともに、フレッティング摩耗対策について紹介します。

  (1). フレッティング摩耗挙動

  (2). フレッティング摩耗に影響を及ぼす因子

  (3). フレッティング摩耗対策

4. 疲労の基礎知識

本章では、強度評価における応力、ひずみの意味、および繰り返し荷重下での疲労強度に関連した応力振幅、S−N曲線、高サイクル疲労、低サイクル疲労、疲労強度、平均応力、切欠き疲労、残留応力等、フレッティング疲労を学ぶための基礎知識について解説します。

  (1). 静的負荷における応力・ひずみの定義と意味

  (2). 繰り返し負荷における応力振幅、平均応力等の定義

  (3). 疲労の基本的特性

5. フレッティング疲労の特性とメカニズム

本章では、フレッティング疲労の特徴的損傷挙動、プロセスについて紹介し、フレッティング疲労破壊を支配する基本的メカニズムについて詳しく解説します。この基本的メカニズムの理解が、後段で説明する疲労設計や対策を考える指針、基礎となります。

  (1). フレッティング疲労の特性

  (2). フレッティング疲労プロセス

  (3). フレッティング疲労メカニズム

6. フレッティング疲労に及ぼす要因

本章では、接触面圧、相対すべり量、平均応力、変動荷重、材料の組合せ、環境等の要因がフレッティング疲労挙動に及ぼす影響について説明するとともに、第5章で学んだ基本メカニズムに基づき、その影響がどのようにして生じるのかについて考えることにより、フレッティング疲労に関する理解を深めていきます。

  (1). 接触面圧の影響

  (2). 相対すべり量の影響

  (3). 平均応力の影響

  (4). 変動応力の影響

  (5). 材料の組合せの影響

  (6). 環境の影響

7. フレッティング疲労設計

本章では、フレッティング疲労設計式、破壊力学的疲労寿命評価手法、最近提案された応力基準のフレッティング疲労設計線図などについて、それらの設計手法の意味と有効性を理解できるように、基本的メカニズムを基にどのように考えて設計手法が提案されているかについて解説していきます。

  (1). フレッティング疲労設計式

  (2). 破壊力学的フレッティング疲労寿命評価手法

  (3). 応力基準のフレッティング疲労設計線図

8. フレッティング疲労対策

本章では、接触端部形状、グルービング、オーバーハング、表面改質(ショットピーニング、コーティング、固体潤滑剤)、部材形状変更などの構造設計上の対策などのフレッティング疲労対策の単なる事例紹介ではなく、実際の問題への応用についての指針(考え方)が身につくように、どのようなメカニズムでそれらの対策が有効性をもち、機能しているかについて解説します。

  (1). 接触部端部形状

  (2). グルービング

  (3). オーバーハング

  (4). 表面改質(ショットピーニング、コーティング、固体潤滑剤)

  (5). 構造設計上の対策

9. フレッティング疲労試験方法

フレッティング疲労試験は、通常の疲労試験に比べ、格段に複雑で習熟が必要です。本章では、日本機械学会基準(JSME S 015)「フレッティング疲労試験方法」について解説します。

キーワード フレッティング疲労 フレッティング摩耗 繰り返し負荷 接触面圧 相対すべり量 疲労寿命評価手法 疲労設計線図 グルービング オーバーハング ゆるみ 振動・騒音 ボルト ばね 軸 ケーブル タービン
タグ 金属機械構造物
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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