自動車の遮音・吸音技術と効果的な騒音低減・車内音改善への応用

〜 吸遮音材の効果予測と効果的な適用法、車内音の改善事例と騒音対策 〜

・効果的な遮音・吸音技術を学び、対策に活かすための講座

・コストや質量に厳しい制約があるなかで、最も性能が良くなる仕様を検討する方法について修得し、製品開発に活かそう!

講師の言葉

第一部
 自動車の室内や建築構造物内の居室などの室内空間の快適性を向上させるためには、静粛性の確保は欠くことができません。そのために、遮音材や吸音材といった材料を用いた設計をすることが多いと思います。しかし、実際の設計現場においてはコストや質量に厳しい制約が課せられることも多く、より効率的な設計が求められています。
 本セミナーでは、静粛性を確保・向上するために重要となる遮音および吸音に関して、まず基礎的な事項について説明いたします。そして、それらの代表的な評価指標である透過損失および吸音率について、それらを予測するための解析手法を解説いたします。さらに、そうした解析手法を用い、与えられた質量の中で、最も性能が良くなる仕様を検討する方法について概説いたします。

第二部
 遮音・吸音の基礎理論をわかりやすく紹介し、その事例として、エンジンで発生した音がエンジンルーム内で音響増幅、さらに一重壁パネル、内装材を透過し、車室内に侵入するメカニズムと対策について解説する。さらに、車室内に侵入した音の拡散を吸音シート、吸音天井の開発により防止し、車内騒音低減に成功した事例を紹介する。つぎに、エンジン本体、電気自動車のモーターの改良、その他車内騒音対策事例について、その原理をわかりやすく紹介する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年09月16日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・振動・騒音に関する設計開発業務に携わる方 ・遮音材、吸音材開発メーカーの技術者 ・自動車の車内騒音開発技術者 ・電装品関連企業の技術者
予備知識 ・1自由度系の振動、音響管の共鳴など音・振動工学の基礎についての知識を有していることが望ましい ・自動車工学、振動工学、音響工学などの知識があると分かりやすいです
修得知識 ・振動騒音に対する吸音材・遮音材のはたらきとその効果 ・吸遮音材の仕様を適正化する手法 ・自動車の車内騒音低減方法 ・遮音・吸音技術のポイント
プログラム

第一部 吸遮音材の効果予測とその効果的な適用法

1.遮音材料による騒音低減
  (1). 物理的な現象の説明
  (2). 透過損失と挿入損失
  (3). 質量則とコインシデンス効果
  (4). 二重壁による性能向上と共鳴透過による性能低下
  (5). 伝達マトリックス法による透過損失の予測

2.吸音材料による騒音低減
  (1). 物理的な現象の説明
  (2). 吸音率とその測定方法
  (3). 等価流体モデルによる吸音率の予測
  (4). 微細空間における吸音

3.積層型の吸遮音材による騒音低減
  (1). 積層構造の利点
  (2). 伝達マトリックス法によるモデル化と性能予測
  (3). パレート解のマップ化とそれを用いた積層構造の適正化

第二部 遮音・吸音の基礎と車内音改善への応用・事例:音色の改善と騒音対策
〜エンジンまわりの音響増幅防止、パネル・内装材の遮音性改善、音色改善、車内騒音対策事例〜

1.遮音・吸音基礎理論
  (1). 遮音理論の基礎、吸音理論の基礎をわかりやすく紹介
  (2). 自動車の車内騒音寄与度解析結果

2.音響増幅防止による車内音改善
  (1). エンジンルーム内の音響増幅と車内音
  (2). 共鳴型サイレンサーの開発事例

3.一重壁パネルの遮音性改善
  (1). ステフネス、質量則(マスロー)、コインシデンスと透過損失
  (2). エンジンカバーの遮音性改善事例

4. 内装材の遮音性改善
  (1). カーペット、フェルトなどの振動伝達比と車内音低減効果
  (2). 共振型カーペット(遮音材)の開発事例

5. 吸音対策
  (1). 室定数と車内音低減効果、室定数測定方法
  (2). 吸音シート、吸音天井の開発事例

6. 音色の改善(強制力対策)
  (1). 自動車における気になる音(ごろごろ音)
  (2). エンジン懸架系、吸排気系、エンジン本体の改良による音色の改善
  (3). 次世代電気自動車のモーター騒音の低減

7.自動車の車内騒音対策事例(原理をわかりやすく解説)
  (1). (バックドア振動制御による)ワンボックスカーのこもり音の低減
      (悪路走行時における車両振動のモーダル解析)
  (2). 広帯域吸気サイレンサーの開発
      (音響工学の応用)
  (3). 4リンク リヤサスペンション車の低速こもり音低減
      (振動工学・機構学応用による振動入力低減)
  (4). エンジン懸架系など車両の振動・騒音品質の開発まとめ

キーワード 遮音材 吸音材 静粛性 透過損失 吸音率 コインシデンス効果 伝達マトリックス法 等価流体モデル ステフネス こもり音
タグ 信号処理シミュレーション・解析モータ自動車・輸送機車載機器・部品振動・騒音電装品
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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