ストレッチャブル配線技術とデバイスへの応用

〜 伸縮性エレクトロニクスの現状と今後の動向、ストレッチャブル配線技術と疲労メカニズムおよび信頼性評価技術、電極形成技術と開発例 〜

・ウェアラブルデバイスやメディカルデバイスへの応用が期待される高伸縮性導電材料を先取りし、応用するための講座

・繰り返しの伸縮や曲げへの耐久性をもったストレッチャブル配線・電極技術を修得し、製品開発への応用を急げ!

講師の言葉

第一部
  近年、人体に装着可能なウェアラブルデバイスが注目を集めており、特に医療やヘルスケア分野においてこれらを活用することが期待されています。例えば、長期の心拍モニタリングや体の動きのセンシング等を行うことにより日常の体調管理に用いることなどが検討されています。ウェアラブルデバイスは、人体表面などの曲面に装着して用いるため、高い伸縮性が必要になると共に、繰り返しの伸縮・屈曲に対応できる耐久性を持つことが必要です。
 本講演では、伸縮性エレクトロニクスの周辺状況を説明するとともに、新規の高伸縮導電性配線およびそれらを用いたデバイスについて解説したいと思います。

第二部
 本講座では、エラストマバインダ中に金属フィラーを分散させた導電性ペーストを用いた印刷工法によるストレッチャブル電子回路形成技術を中心に概観する。現在、様々なストレッチャブル電子デバイスの試作が行われているが、特性評価法については未だ規格が存在しておらず、実用上の問題が山積している。
 本講座では、ストレッチャブル印刷配線を学術的に考察するためのひとつの考え方を提示し、材料開発指針や信頼性評価手法の確立に向けた研究について紹介する。

第三部
 柔らかい電子材料は、医療やヘルスケアデバイスなどの、人的動作による変形・負荷が伴うウェアラブルエレクトロクスに必要な技術である。特に、配線材料には、シリコン半導体などの能動素子の接続を行いながら、電子デバイス全体のひずみを負担するための曲げ耐久性や伸縮特性が希求されている。金属ナノワイヤを用いた配線材料は、高い導電性、伸縮性、透明性などの優れた性質を有しており、医療やヘルスケアデバイスだけでなく、ディスプレイや太陽電池、ロボティクス分野などへの適用が期待される。今回、開発したストレッチャブル配線技術とヘルスケアへの応用を述べる。

セミナー詳細

開催日時
  • 2016年08月24日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・材料・電機・医療機器メーカーの技術者の方 ・ストレッチャブル配線・電極材料の開発を行っておられる材料メーカーの技術者の方 ・ストレッチャブル配線・電極を用いた電子デバイスの開発を行っておられるセットメーカー等の技術者の方 ・柔軟な配線材料を必要としている分野 (ウェアラブルデバイス、メディカルデバイス、ヘルスケアデバイス、フレキシブルディスプレイ、フレキシブル太陽電池、ロボティクスなど)の方
予備知識 ・基本的な電気・半導体関連の知識 ・ウェアラブルエレクトロニクスやフレキシブルデバイスの概括的な知識を把握しているとより理解しやすいです
修得知識 ・ストレッチャブルエレクトロニクスの現状や将来展望、各種材料の比較、具体的なアプリケーション等の知識 ・ストレッチャブル電子デバイス ・ストレッチャブル印刷、配線の変形にともなう電気伝導特性変化の基礎 ・ストレッチャブル配線の技術動向 ・柔軟なデバイスにおける配線材料への要求特性、金属ナノワイヤ材料の詳細技術
プログラム

第一部 新たなデバイスを実現する高伸縮性導電材料

1.伸縮性エレクトロニクスの現状と見通し
  (1). 伸縮性エレクトロニクスの意義
  (2). 伸縮性エレクトロニクスの市場見通し
  (3). 伸縮性エレクトロニクスとハイブリットエレクトロニクス
  (4). 現行の伸縮性導体
  (5). アプリケーションと伸縮性
  (6). 伸縮性導体のベンチマーク
  (7). ペースト状伸縮性導電材料
  (8). 波状伸縮配線

2.産総研で開発した高伸縮性導体とそれを用いたデバイス応用
  (1). 導電性撚糸を用いたバネ状伸縮性配線
  (2). 折り畳み可能な配線
  (3). リジッドデバイス・フレキシブルデバイスとの接合技術
  (4). 短繊維配向型伸縮性電極
  (5). シート状圧力センサー
  (6). RFIDを利用した伸縮センサー

3.まとめ

第二部 ストレッチャブル配線技術と疲労メカニズムおよび信頼性評価技術

1.種々のストレッチャブル配線および電極形成技術
  (1). 金属材料(固体および液体)
  (2). 導電性コーティングを施した繊維
  (3). 導電性高分子
  (4). 導電性ペーストおよびシート

2.導電性ペーストを用いたストレッチャブル配線の印刷技術

3.印刷工法によるストレッチャブルデバイスの開発例

4.機械的変形に伴うストレッチャブル印刷配線の電気伝導特性変化
  (1). ひずみの影響
  (2). 時間依存性

5.ストレッチャブル印刷配線の特性解析のための基礎 〜エラストマ(ゴム)の材料科学〜
  (1). 粘弾性
  (2). フィラーネットワークの実態
  (3). ペイン効果とマリンス効果
  (4). ゴムの疲労

6.ストレッチャブル印刷配線の洗濯耐性試験

7.ストレッチャブル印刷配線の疲労耐性を向上させるための材料設計

第三部 ストレッチャブル配線技術とヘルスケアへの応用

1.ストレッチャブル配線の動向
  (1). 材料・形成技術
  (2). 印刷プロセスへ向けた開発動向
  (3). ヘルスケアデバイスへの応用

2.配線の超ストレッチャブル化
  (1). ストレッチャブル配線の作製方法と評価法
  (2). エラストマー種やフィラー種の影響
  (3). 柔軟フレキシブル導電性接着剤への応用

3.金属ナノワイヤ透明導電膜
  (1). 作製方法
  (2). 透明導電膜の高特性化
  (3). 透明ストレッチャブル配線
  (4). 耐マイグレーション性能の向上
  (5). ヘルスケアデバイス開発

4.レーザー転写印刷による非接触形成
  (1). 技術紹介
  (2). ストレッチャブル配線や透明配線の作製
  (3). 飛翔体の可視化

キーワード ストレッチャブル配線 伸縮性導電材料 伸縮センサー ペイン効果 柔軟フレキシブル導電性接着剤 金属ナノワイヤ
タグ 精密機器・情報機器ディスプレイ高分子ロボット医療機器回路設計基板・LSI設計実装太陽電池電子機器電子部品電装品LSI・半導体
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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