Kinect for Windows V2(ToF方式3D距離画像センサ)の基礎と活用のポイント〜デモ付〜

〜3Dセンサの開発動向とセンサの特徴、Kinect for Windows V2の基本とプログラミング、非接触生体センシングの動作原理とアプリケーション〜

距離画像センサ(Ver2)をベースにしたUI開発のための講座

Kinectが持つ新たな入力デバイスとしての可能性をその実行プログラム例と事例から修得し画像機器、センシング機器への応用開発に活かそう!

講師の言葉

Microsoft社のKinect for Windowsは、同社ゲーム機XBOX360のモーション・キャプチャ・センサとして開発したKinectを、2012年2月にWindows7以降のパソコンに接続することを前提として発売された商業利用可能なモデルである。
 本講座ではKinectの開発元であるイスラエルのPrime Sense社の『Light Coding技術』と呼ばれる距離画像センサ(デプスカメラ)、次世代Kinect (K4W v2)で採用されるTime of Flight (TOF)方式カメラの基本動作原理について解説を行う。
 また、ハンドジェスチャセンサLeap Motionの動作原理についても解説する。
 講義では、3Dセンサの開発動向と各種センサの特徴、ストラクチャ系、ToFカメラ系、
次世代学習型Infrared Depth方式のデプスカメラの動作原理説明をデモを行いながら説明します。代表的なKinect for Windows V2に関しては基本機能のデモを行います。
 距離画像センサを用いたセンシングシステムの応用事例として、呼吸や心拍などの非接 触生体情報センシングをはじめとする幾つかのシステムについて動作原理の解説とデモ を行います。

セミナー詳細

開催日時
  • 2015年11月26日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー ソフト・データ・画像・デザイン
受講対象者 ・商用利用が可能なKinect for windowsセンサー(商用モデル)の応用について、興味をお持ちの方 ・骨格がトラッキングができることから、様々な映像技術に応用を考えている開発担当者 ・安価で高品質な距離画像センサの開発を考えている開発担当者 ・製造業、医療、ヘルスケア、エンターテイメント、画像機器、教育、教材関連、広告、研究機関等の分野でKinectの活用をお考えの関連部門の方 ・Kinect V2の可能性について調査検討をされたい方 ・Kinect V2のアプリケーションを開発しようとされている方 ・非接触バイタルセンシングについて興味をお持ちの方 ・デプスカメラの動作原理について興味をお持ちの方
予備知識 ・高校卒業程度の数学知識 ・Visual C#の基礎的な記述と文法に関する知識特に必要としません、基礎からわかりやすく解説します
修得知識 ・デプスカメラを開発する際の必要な基礎知識と各方式の問題点 ・Kinect V2のアプリケーション分野の把握 ・デプスカメラの開発動向 ・デプスカメラを使いこなす上で必要な数学知識 ・Kinect for Windowsの基本機能と概要、応用について ・商用仕様、次世代Kinect for Windoows Ver.2.0の基本機能 ・KinectのLight Coding方式デプデプス・カメラの動作原理 ・赤外線パルスの飛行時間を測定するTime Of Flight(TOF)方式 ・Kinectを使った具体的なアプリケーションとシステム事例とその動作原理 ・距離画像センサを用いた非接触センシングの動作原理と、生体計測例(呼吸や心拍)
プログラム

1.3Dセンサの開発動向
  (1).ストラクチャ光照明方式(Kinect V1、 Carmine,、Intel RealSense Fー20 0、Rー200)
  (2).ToF(Time of Flight)方式(Kinect V2、Senz3D他)
  (3).InfraredDepth方式(Microsoft、SIGGRAPH2014)
  (4).Stereoカメラ方式
  (5).Leap Motion(魚眼レンズステレオカメラ+赤外線照明)
  (6) .PTAM方式(単眼カメラ)
  (7).Make3D方式(単眼カメラ)Stanford大学

2.Kinect for Windows V2イントロダクション
   ー公開情報に基づく機能概要紹介とデモー
  (1).推奨ハードウェア条件
  (2).ハードウェア編
     a.本体形状、USB3.0 I/F、コネクタ変換ボックスと電源
     b.RGBカメラ
     c.赤外線カメラ
     d.赤外線ブラスター
     e.軸直交加速度センサ
     f.マイクロフォン・アレイ
  (3).ソフトウェア (SDK2.0 アップデート1409版)
     a.ColorFrame  カラー画像データ
     b.DepthFrame ToF(Time of Flight)方式デプス画像データ
     c.BodyIndexFrame 人物のいる領域を示す画像データ
     d.InfraredFrame アクティブ赤外線画像データ
     e.BodyFrame 骨格トラッキングデータ(追加された指関節、手のグー、チョキ 、パー検出)
     f.AudioFrame 音声データ (音源方向検出とビームフォーミング、音声認識)
     g.Face 5つの特徴点の3次元座標と数種類の表情や状態を検出
     h.HD Face 2000点の顔モデルと多数の特徴点のキャプチャー
     i.Kinect Fusion 3Dスキャナ
  (4).独自実装機能
     a.残像表示
     b.ARセンシング
     c.非接触加速度センシング
     d.円運動の推定
     e.長時間露光アクティブ赤外線
     f.長時間露光デプス
     g.3Dレリーフ表示(凹凸がわかりやすいデプス表示)
     h.RGBや赤外線画像からの非接触心拍測定
     i.デプスからの非接触呼吸・心拍測定
  (5).Appendix A  グラフィックス関連の基礎知識
     a.ポリゴンの頂点座標リストとインデックスリスト
     b.ポリゴンの描画(シェーディングとテクスチャーマッピング)
     c.透視変換
     d.光源計算(環境光、拡散反射光、鏡面反射光)
     e .ボーン
     f.物理エンジン
  (6).Appendix B  Kinect V1 イントロダクション
     a.Kinect for Windows V1の概要説明とデモ
     b.(Kinectが変えるセンシングの世界)
  (7).B.1推奨ハードウェア条件
  (8).B.2Kinect V1ハードウェア編
   ーKinect for Windows V1の概略構造ー
     a.本体形状、USB2.0 I/Fと電源
     b .RGBカメラ
     c .赤外線プロジェクタ
     d.赤外線カメラ
     e.3軸直交加速度センサ
     f.仰角制御モーター
     g.4つのマイクロフォン
  (9).B.3 Kinect V1ソフトウェア編
   ーKinect for Windows SDK Ver1.8の基本機能紹介とデモ-
     a.カラー画像キャプチャ
     b.デプスイメージ(グレースケールとカラールックアップテーブル)
     c.赤外線カメラ
     d.骨格追尾
     e.人物切り出し
     f.3軸加速度センサ
     g.仰角制御
     h.関節残像表示(骨格追尾)
     i.関節円運動推定でジェスチャー判定
     j.音声認識と音声合成
     k.音源方向検出とビームフォーミング
     l.アバターアニメーション
     n.顔と表情の追尾
     o.手の状態検出(手のGrab/Pan検出)    
     p.Kinect Fusion(デプスイメージとの違い)

3.アプリケーション事例紹介
  ー広範な応用分野とデモー
  (1).バーチャル楽器演奏システム
  (2).ジェスチャーや音声認識で動画や家電制御
  (3).拡張現実(AR)センシング(照度、超音波)   
  (4).全身加速度モニタ
  (5).赤外線近接NUI
  (6).知覚コンバータ(Cyber Eye)
  (7).非接触生体モニタ(赤外線脈波と呼吸)

4.Kinect V1 ストラクチャ系デプスカメラ動作原理とアルゴリズム編
  ーKinect for WindowsのLight Coding方式ー
  (1).レーザーポインタを用いた光切断法による測距(デモ含む)
  (2).インレーザーを用いた光切断法による測距多重化(デモ含む)
  (3).Light Codingとは
   ・ランダム・ドット・パターンの自己相関特性による個別ドットの識別方法
  (4). デプスカメラの動作原理
   -デプスカメラを1から作り、機能を再現する-
   ー乱、数パターンの相互相関で距離を演算-
      a.イスラエルのPrime Sense社の米国特許出願内容
      b.乱数投影パターンの数学的性質と相互相関
      c.可視光プロジェクタとWebカメラ
      d .pre-convoluted pattern法(高速アルゴリズム)
      e. デプスカメラ原理まとめ

5.Kinect V2 ToF方式デプスカメラ動作原理とアルゴリズム編
  ーKinect for Windows Ver.2.0のTime of Flight方式ー
  (1).Microsoft社の米国特許出願内容とその動作原理
  (2).アクティブ赤外線補正について

6.Infrared Depth方式:普通のWebカメラを学習でデプスカメラとして機能させる方法
  (1).Inverse Square法
  (2).拡散反射光補正法

7.非接触バイタル・センシングの基礎知識
  (1).センシングの原理
    a.赤外線方式
    b.高精度デプス方式
    c.マーカー方式
    d.スポット光方式
  (2) .心拍・呼吸センシング原理
    a.心電図と心拍
    b .心電計の動作原理と構造、及び
    c.呼吸と血液中の酸素濃度
    d .赤外線脈波センサの動作原理と構造、及びデモ
    e .呼吸メカニズムと心拍揺らぎの関係

8.Kinectソフトウェア開発環境
 ーソフト開発環境は無償ー
  (1).Kinect for Windows V1の場合
     a.Kinect for Windows V1 SDK 1.8
     b.Visual Studio Express 2013 for Windows Desktop
  (2).Kinect for Windows V2 SDK 2.0の場合
     ・Visual Studio Express 2013for Windows Desktop

9.KinectV2基本プログラミング
  ーVisual C# 基本プログラミングー
    ・基本的な使い方
  (1).Visual C#でWindows Form アプリケーションを作成
  (2) .Formデザイン
  (3). コーディング(宣言部分)
  (4).コーディング(初期化処理と終了処理)
  (5).マルチ・ソース・フレーム
  (6).表示例

10.動作原理とアルゴリズム
  (1).FIFOアルゴリズム
     a.FIFO
     b.高速移動平均
     c.矩形波相関法
  (2).基底遷移アルゴリズム
     a .交流ノイズとオフセットの除去
     b.3軸加速度検出 と ノイズ除去
     c .画素の輝度分布⇒放物面の中心座標
     d.2次元点集合⇒円の中心座標
     e.3次元点集合⇒球の中心座標
  (3).製作物
     a.デプスカメラの製作
     b.Apacheのインストール手順
       ・(HTML5+JavaScriptをスタンドアローンで使う方法)
     c.3Dスキャナの製作
     d.回転角度の検出
     e.深度の検出
     f .瞳孔トラッキング
     g.WebSocketでブラウザでKinectを利用する
     h.舌の非侵襲トラッキング
     i.Leap Motionの動作原理
     j.Structure Sensor方式

11.まとめと質疑応答

キーワード センシング 非接触センシング デブスカメラ 基底推理アルゴリズム  生体信号処理 FIFOアルゴリズム
タグ カメラ画像画像認識
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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