せん断加工技術の基礎と高精度・高効率化およびトラブル対策 〜トラブル対策質問歓迎〜

〜工具摩耗・寿命の改善とかす上がり防止、騒音低減、各加工法の特徴とトラブル対策〜 

・せん断加工の機構と各種トラブル対策について、理論・事例とQ&Aを通じて徹底解説する実践的講座

・斯界の第一人者である講師陣がせん断加工の基礎から精密かつ高精度なせん断技術を伝授するセミナー!

・自社におけるトラブルに関する質問を歓迎します!経験豊富な講師陣がトラブル解決につながるよう回答します!

講師の言葉

 せん断加工(打抜き加工)は基本的には一対のパンチとダイの工具間に被加工材をはさみ、同工具をプレスで押圧し、材料を破断に至るまで変形させるという単純な工程作業から実施できる。
 したがって、せん断加工はそのずば抜けた高生産性の故に実加工の場において多用され、多種多用な用途へと発展した。
 しかしながら、せん断加工は材料がこうむる変形が複雑であり、その現象の理解は必ずしも容易ではない。本講習では以上の観点から、せん断加工の機構をわかりやすく説明し、さらに長年にわたり先人が努力して得た高精度・高効率化の成果について紹介する。
 その後、今回はせん断加工の現場で50年以上にわたりさまざまなトラブルを解決してきた経験を持つ講師より受講者の皆様が身近に抱えている困りごとに有益な助言をお示ししたいと考えております。

セミナー詳細

開催日時
  • 2015年09月15日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・プレス加工、金型設計・製作にたずさわる技術者 ・新しいプレス加工法の導入や生産技術の開発にたずさわり、新しいせん断加工技術に興味を持つ技術者 ・設計・製造現場等でトラブル解決を求められ、プレス部品の加工法の実際的知識を必要とする方
予備知識 ・特に必要としません。基礎からわかりやすく解説します
修得知識 ・せん断加工を活用するための基礎的、実際的知識を修得できる ・新しいプレス生産技術を開発するためのヒントを修得できる ・現在悩まされているトラブルを解決するための有益な知見を修得できる
プログラム

Part1 せん断加工技術の基礎と高精度・高効率化

1. せん断加工技術の発展のはじまり
  (1). 1867年ごろ米国で時計部品のプレス金型による大量生産が行われる、
  (2). E.G. Izodが1906年にせん断試験を行う。

2. せん断加工実作業における基本要素
  (1). 加工原理と切り口面
     a. だれ
     b. せん断面
     c. 破断面、かえり(バリ)、製品の湾曲
  (2). せん断荷重とせん断仕事
     a. せん断荷重
     b. せん断仕事
     c. シヤー角の効果
  (3). せん断加工に用いる金型
     a. 基本構造(単抜き型、総抜き型、順送型)
     b. パンチとダイの形状および強度
     c. パンチ、ダイに用いる材質、c.ダイセット形式
  (4). せん断加工におけるクリアランス(CL)
     a. 適正CLとは
     b. CLとせん断荷重、せん断仕事
     c. CLと切り口面、
     d. CLと製品寸法精度
  (5). せん断加工における板押え、逆押さえ: a.働き、b.製品精度と金型工具寿命への影響
  (6). せん断加工における(被加工材)さん幅
  (7). せん断加工製品の良否にあたえるその他の種々の加工因子
     a. せん断速度
     b. 加工温度
     c. 材料特性、
     d. せん断輪郭

3.せん断加工における工具摩耗・寿命およびその改善
  (1). 工具摩耗とかえり
  (2). 工具摩耗機構
  (3). 工具摩耗を改善するための手段
     a. 工具材質
     b. 潤滑
     c. 工具表面処理

4.せん断加工におけるかす上がり、かすづまり
  (1). 現象と発生する問題点
  (2). かすあがり・かすづまりの原因
  (3). かすあがり防止対策
     a. パンチ形状の工夫
     b. キッカーピンの使用
     c. ダイ形状の工夫
     d. その他の工夫

5.精密せん断、高精度せん断加工法の原理と特徴
  (1). 平滑切口面を得るための板材精密せん断加工法
     a. ファインブランキング(FB)法
     b. 仕上げ抜き法
     c. シェービング法
  (2). かえり無しを得るための精密せん断加工法
     a. 上下抜き法
     b. 平押し法
     c. 対向ダイス法
  (3). 微細輪郭形状を得るための高精度せん断加工法
     a. リードフレームの微細(高速)せん断加工
     b.パワーカードの微細せん断
  (4). 棒材、パイプ材の高精度せん断加工
    a. 棒材の拘束せん断
    b. パイプ材のせん断
    c. パイプ端部の切欠き、穴あけせん断
    d. パイプ材のダイレス穴あけ
    e. シヤーによる高精度せん断
  (5). 特殊分野せん断加工法
    a. 小穴抜き
    b. タレットパンチプレスによる高精度せん断
    c. プラスチック材のせん断
    d. アモルファス合金のせん断
    e. ハイテン材のせん断
    f. マグネシウム合金のせん断
    g. アルミナグリーンシートのせん断
    h. 金属間化合物のせん断
    i. 鋳鉄のせん断

6.打抜き騒音の低減
  (1). 発生機構
  (2). 加工条件と騒音レベル
  (3). 騒音低減方法

Part2 せん断加工技術の基礎と高精度・高効率化(続き)およびトラブル対策

7. ファインブランキング(FB)法(精密打抜き法)の特徴と事例紹介
  (1). 加工原理
  (2). FBプレスの特徴
      a. 油圧式FBプレス
      b. 機械式FBプレス
  (3). FB法で作られる製品例、
  (4). FB法における加工因子
    a.CL
    b.Vリング
    c.ダイR
    d.板押え力、逆押さえ力、さん幅
  (5). FB金型の形式・構造
    a.パンチ固定型
    b.パンチ可動型
    c.総抜き型方式
    d.順送型方式
    e.トランスファー型方式
  (6). 加工事例紹介
    a. 他工法からの転換FB加工例
    b. 微細モジュールシートリクライナ―部品
    c. 板鍛造との複合成形部品

8.高剛性プレス(ULプレス)によるせん断加工の特徴と事例紹介
     a.ULプレスの特徴
     b.ULプレス加工による製品事例紹介

9.サーボプレスによるせん断加工の特徴と事例紹介
     a.サーボプレスの特徴
     b.サーボプレス加工による製品事例紹介

10.FBプレス、ULプレス、サーボプレス、汎用プレスを製品用途に応じどのように使い分けてゆくか

   《以下、上記第1章〜第10章に関連しての実作業現場、開発現場等にて遭遇するトラブル対策(コツや
   つぼの開示を含む)に関してのQ&A形式による講習を行います》
   以下は良く質問される例なので、当日まずはこれらのQ(質問)に対するAnswer(答え)を示します。

    Q1:スキルの高い金型人材を育てるコツは
    Q2:かえりの除去方法はどのように選ぶ
    Q3:硬い材料の切り口面をなるべく平滑にしたい
    Q4:厚板を打抜く際の振動減少や型寿命を延ばす方策は
    Q5:高速で小穴抜きする際のかす上がりを防止したい
    Q6:板厚に対して斜めに穴をあけたい
    Q7:わん曲面に穴をあけたい
    Q8:接近した穴をあける方法とその限界は
    Q9:打抜き径、ピッチの精度を向上したい
    Q10:打抜き製品のそりをなくしたい
    Q11:パンチのチッピングを防ぎたい
    Q12:穴あけパンチが折れて困る、対策は
    Q13:ワイヤカットにおける加工面の熱変形対策は
    Q14:FB加工油の選択と塗布方法は
    Q15:板厚が0.1?以下の極薄板を抜く方法は
    Q16:抜いた穴の位置が安定しない、対策は
    Q17:シェービング加工で切り屑が金型内に残らないようにしたい、対策は
    Q18:抜き加工でパンチにシヤー角をつける事の効果と注意事項は

   その後、受講者の皆様が抱えておられるトラブルの対策についての質問にお答えします。

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タグ 金属加工機械
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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