放熱設計の基礎とトラブル対策 〜1名1台PC実習付〜

〜放熱を開発プロセスから組み込む方法、放熱部材の役割と特徴、熱流体解析の使いどころ〜 

複数の講師陣から放熱設計、放熱材料、熱流体解析の面から放熱技術を解説する講座

・高密度化が進み、ますます必要となる放熱技術をマスターし、電子機器のトラブルを未然に防ごう!

講師の言葉

第1部

 放熱設計は電子機器にとって重要な要素です。最近ではとくに電子部品が多機能高密度化され、部品のレイアウトも高密度化が進んでいます。このような背景のため、簡単な装置でも放熱設計について十分配慮する必要が出てきています。
 放熱への取り組み方も、対症療法で運良く済ますことができなくなってきており、商品の企画段階からプロセスに組み込んで実施していく仕組みが必要となっています。ではいったいどうすべきでしょうか?放熱設計が後手にまわりがちだ、思った通りにコミュニケーションがうまく行かない、そんな状況には理由があります。
 いったい何が問題なのか、どうやったら改善できるのでしょうか?熱設計の基本的な考え方を解説したうえで、最初から熱くなることが無いように、初期の段階から放熱を開発プロセスに組み込む方法、その後の開発渦中のトラブル対応や製造移管時にすべきことまで順を追ってご紹介します。

第2部

 LED照明や携帯端末のみならず、各種電子機器は、発熱密度の上昇から放熱が不可欠になってきている。そこで、はじめに、各種電子機器に用いられる放熱部材の役割や特徴を概観する。代表的なセラミック基板と各種樹脂複合放熱部材について述べる。後者につては、放熱部材の材料構成とフィラーの役割、高熱伝導化におけるパーコレーションの影響について述べる。
 系外に効率的に熱を逃がせなければ、高性能な放熱材料を開発してもオーバースペックになってしまう。そこで、放熱系設計の重要性について最後に解説する。

第3部

 “熱流体解析”という言葉にどのような印象を持っていますか?専門本書を開けば数式や専門用語だらけで、難しい、手が出せないというイメージを持たれている方が少なくないと思います。
 たしかに熱流体解析には難しい言葉や手法もありますが、電子機器の熱設計に利用するために全ての知識が必要というわけではありません。それよりも重要なことは、設計の中で熱流体解析を本当に役に立つものにできるかどうかです。
 本セミナーでは、まず最低限抑えておいて頂きたいおさえておきたい熱流体解析に関する知識をご紹介して熱流体解析に対するイメージを深めて頂いただきます。次に熱流体解析を熱設計に役立てるためのポイントや使いどころを状況別に分けてご紹介いたします。
 最後は実際に解析ツールを触って頂いただき、解析の有用性を直じかに体験して頂いただきたいと思います。

セミナー詳細

開催日時
  • 2015年06月03日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・電子機器、部品関連企業および部署にて熱設計担当者、熱設計担当部署 ・放熱設計、熱解析、放熱部材開発に携わっている方、または携わろうとしている方 ・今後熱流体解析を行ってみたい方、熱流体解析とはどのようなものかを体験したい方
予備知識 ・特に専門的な知識はありません
修得知識 ・特定の放熱テクニックを修得するのとは違い、トラブルや開発案件にどのように取り組むべきか理解できる ・放熱部材開発、放熱設計の考え方 ・熱流体解析の基本知識と使い所どころ
プログラム

第1部 放熱設計技術の基礎とトラブル対策 (10:30〜14:20)

1. 放熱設計とは
  (1). 定義
  (2). 目的
  (3). 放熱設計の基礎
  (4). 放熱の考え方と手段

2. 開発プロセスでの熱設計 
  (1). 開発プロセスの概要
  (2). 仕様検討段階
  (3). 基礎実験段階
  (4). 開発・設計段階
  (5). 試作・評価段階
  (6). 製造移管段階

3. トラブル対策
  (1). 放熱設計のトラブルとは
  (2). なぜトラブルが起きるのか
  (3). 具体的なトラブル対策
  (4). トラブルを未然に防ぐには

4. 熱設計の認知度・地位向上
  (1). 熱設計は重要なのになぜ認知度が低いのか
  (2). 担当部署・担当者の苦悩
  (3). 理想的な熱設計とは

第2部 放熱部材の開発と適用の実際 (14:30〜16:30)

1. はじめに

2. 各種電子機器に用いられる放熱部材
  (1). 放熱部材の役割
  (2). 放熱部材の種類
     a. 導電性の放熱部材
     b. 絶縁性の放熱部材

3.セラミック基板

4.樹脂複合放熱部材の材料構成と特性
  (1). 材料構成
     a. フィラーの種類
     b. フィラーの形状
  (2). 高熱伝導化
     a. 熱伝導率の予測
     b. パーコレーション
     c. 高熱伝導化のポイント

5.放熱系設計の重要性  
  (1). 製品内の伝熱と系外への伝熱
  (2). 部材設計の適正化

6.おわりに

第3部 熱設計に役立つ熱流体解析の使いどころ (16:30〜17:30  PC実習付)

1.熱流体解析の基礎
  (1). 熱流体解析の仕組み
     a. 基礎方程式と離散化のイメージ
     b. 有限体積法のイメージ
  (2). メッシュとは?
     a. 解析領域
     b. メッシュの種類と品質
  (3). 条件設定
     a. 定常と非定常
     b. 境界条件

2.熱設計に役立つ熱流体解析の使いどころ
  (1). はじめに
  (2). 設計段階に応じた解析ツールの使いどころと注意点
     a. 構想設計の場合
     b. 詳細設計の場合
  (3). 冷却方式に応じた解析ツールの使いどころと注意点
     a. 強制空冷の場合
     b. 自然空冷の場合

3.実際にソフトを触ってみよう
  (1). 基板の熱解析に挑戦

キーワード 放熱設計 放熱部材 導電性 絶縁性 セラミック基板 樹脂複合放熱部材 フィラー 高熱伝導化 熱伝導率 パーコレーション 放熱系設計 部材設計 熱流体解析 メッシュ 定常 非定常 境界条件 冷却方式 強制空冷 自然空冷
タグ 電子機器電子部品熱設計
受講料 一般 (1名):50,600円(税込)
同時複数申込の場合(1名):45,100円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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