有限要素法解析における品質保証・品質マネジメントの基礎とレビュー体制の確立

〜 検証(verification)とモデリングの妥当性確認(validation)、レビューの心構えと体制作り 〜

解析結果の検証とモデリングの妥当性確認を確立するための講座

有限要素解析モデルの品質保証を実現するための基礎知識と実践のポイントが修得できる特別セミナー!

講師の言葉

 有限要素法による構造解析に限らず、工学シミュレーションの品質保証、検証(verification)とモデリングの妥当性確認(validation)、いわゆるV&Vの重要性が広く認識されるようになり、学会と産業界が力を合わせて必要な技術開発と体制作りに取り組むようになった。この実現には人材育成と、V&Vの手順をふまえた品質保証・品質マネジメント体制の構築が必須である。
 特に、解析結果だけでなく解析プロジェクト全体を統括できるレビュア・マネージャの役割は重要である。しかしながら、レビュア・マネージャの人材育成や知識・技術の磨きをかけるための講座はこれまでになかった。
 本講習会では、現在マネージャの立場にある方、今後マネージャになっていくべき解析技術者の方から、有限要素解析の初学者が将来像を見据えて知っておくべき国内外の最新情報や基礎知識をまとめてわかりやすく解説する入門講座である。

セミナー詳細

開催日時
  • 2015年03月25日(水) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備ソフト・データ・画像・デザイン
受講対象者 有限要素法による構造解析の分野において、 ・解析プロジェクトマネージャの立場にある方 ・今後マネージャになっていくべき解析技術者 ・有限要素解析の初学者だが将来像を見据えた知識獲得を希望する技術者 ・品質保証やリスク管理に携わる技術者、組織運営サイドのマネージャの方
予備知識 ・材料力学または連続体力学、有限要素法に関する予備知識をお持ちであることが望ましいです。 しかし、講習内容は国内外の動向、レビュー体制構築に向けた知識基盤獲得ですので、上記の予備知識は必須ではなく、材料力学・連続体力学、有限要素法の理論を学ぶための勘所を本講習会で掴んでいただければ、基礎理論も今後学習しやすくなることと思います
修得知識 ・国内(日本機械学会、日本計算工学会)と国外(米国ASME、英国NAFEMS)のすべてに関わっている講師が解説しますので、いわゆるV&V(verification and validation)とは何かをご理解いただきます。すでにご存知の方でも、不明点について質疑応答します ・有限要素解析モデルのV&Vのために必要な理論に関する基礎知識と実践を解説します ・有限要素解析のレビューを行うための心構え、体制作り、知識基盤を解説します
プログラム

1.なぜ品質保証とV&Vの体制確立が必要か
  (1). 情報公開された過去の重大事故
  (2). 多様な熟練度の社員がかかわる場合や外注を用いる場合の品質保証をどうするか
  (3). レビューの重要性
  (4). 過去の解析例を生かす(文書化、データ管理)
     ・プロセスデータマネージメントシステム
  (5). 離散化パラメータ・物理パラメータの不確かさ、QoI に対する感度
  (6). うっかりミス
  (7). コストとリスク(万が一の時のコスト)

2. 国内外の品質保証・品質マネジメント・人材育成の動向を知る
  (1). 米国機械学会 ASME V&V10-2006入門
     a. V&Vの図
     b. 階層的モデリング
     c. PIRT、重要度
     d. 実験が困難な場合に特に必要
  (2). 日本計算工学会 JSCES S-HQC001:2014、 S-HQC002:2011入門
     a. 品質V&V
       ・ISO9001:2008、重要度、文書化、人材の力量管理
       ・ 品質マネジメントのメリット
     b. 標準手順:品質マネジメントにのっとった Validation
     c. 最新情報:S-HQC003:2014「事例集」
  (3). 英国 NAFEMSについて
     ・PSE(Professional Simulation Engineer) Certification
  (4). 日本機械学会技術者認定試験について
     ・2級出題範囲、1 級出題範囲、上級・国際認証
    
3. 解析プロジェクトのレビュー体制の確立およびレビュアとしての知識基盤
  (1). レビューの心構えとレビュー体制作り
     a. ダブルチェック・トリプルチェック
     b. システマチックな体制作りと技術伝承
     c. 実験の経験、見学、あるいは擬似体験(書物などによる)の重要性
  (2). モデリングとプリプロセスにおける留意点
     a. 解析目的 or 顧客要求の明確化
     b. 解析問題の設定(数理モデル化)
     c. 解析アルゴリズムの選定
     d. 離散化
     e. 物理データのキャリブレーション
  (3). ポストプロセスにおける留意点
     a. エラー・ワーニングメッセージの確認
     b. 変形モード・変位
     c. ひずみ分布・ひずみ値
     d. 応力分布・応力値
  (4). レビュアとしての基礎知識基盤
  (5). レビュアとしての先端知識基盤:不確かさのモデリング・シミュレーション入門
     a. 確率・統計の基礎
     b. 物理パラメータの不確かさのモデリング
     c. MPP、応答曲面、Tail Distribution(Extreme Value)
     d. モンテカルロ法とサンプリング法
     e. 確率有限要素法
     f. 学術的研究課題 不確かさの逆解析

キーワード 有限要素法 構造解析 工学しミューレーション モデリング 検証 妥当性確認 レビュア V&V10-2006
タグ シミュレーション・解析データ解析
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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