リチウムイオン電池の安全性向上策と国内外の規格・ガイドライン

高出力、高信頼性が要求されるリチウムイオン電池の重要な課題となっている安全性確保と対策および品質・安全性試験規格、安全性試験法と設計への活かし方、市場トラブル事例およびリスク低減へのポイント〜 

安全向上に向けた対策技術を修得し、国内外の規制に対応するための講座

流通・販売に不可欠な安全性規制への対応策とその運用実例を学び製品開発に活かそう!

講師の言葉

 リチウムイオン電池はモバイル機器のみならず電気自動車、電力貯蔵装置等、今後飛躍的に市場が拡大されるとの経済予想がある。
 電池の高性能化を目指し た研究 開発が世界で盛んに行われている。一方で工業製品としての信頼性は未だ十 分とはいえず特に安全性の向上が求められている。
 本講座ではリチウムイオン電池の安全性の基礎、現状と課題、安全性向上対策等についてそのポイントを解説し高性能電池開発、使用する電池ユーザーへの助と したい。
 次に既に20年を経過したリチウムイオン電池(セル)の材料、技術、生産と応用において、安全性の問題が今ほど大きな壁に突き当たるとは予想だにできなかった。2000年 代のノートPCの小型電池の発火事故は、対症療法的な解決と法規制で一応の収拾を見た。
 昨今の3Ahレベルのスマートフォン用電池や、20kWhクラスのEV用電池シス テムの安全性は、社会インフラの安全性とも関わった解決が求められている。
 講義の後半は、前半の原理的な問題解決の内容を受けて、比較的大型の実用電池(セル)の安全性を、セル設計と特性評価を基礎に、種々の安全性評価規格とその運用実体を解説します。電池材料が高性能化、多様化する中で、規格や評価が追い付かない事態も多くあり、実例を多く入れて解説します
 規格や安全性の問題を抜きに、リチウムイオン電池のビジネスは存在不可能であり、 この面からのリスク低減の一助となれば幸いである。

セミナー詳細

開催日時
  • 2015年02月12日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備品質・生産管理・ コスト・安全
受講対象者 ・電池ユーザー、電池研究開発初心者、事業企画担当者 ・リチウムイオン電池の原材料・部材開発の企画担当者、リチウムイオン電池と応用 製品の企画・設計・販売担当者、流通・販売・輸出入の担当者の方 ・リチウムイオン電池・キャパシタ関連の研究開発部門および担当者
予備知識 ・多少基礎的な部分から解説するので、特段の知識は不要です。むしろ受講者各位の実務における、問題意識の明確化が大切であると思います
修得知識 ・リチウムイオン電池の安全性の基礎知識 ・現在の国内外の安全性規格・規制や、流通・販売などに不可欠な規制やクリアすべ き項目の概要がイメージされ、実務対応がスムースになると思われます
プログラム

1.リチウムイオン電池の安全性概要

2.リチウムイオン電池が非安全になる機構
  (1).電池の熱暴走機構
  (2). 熱暴走を誘発する基本的因子

3.安全性向上の取り組み、対策
  (1). 電池材料の改良
      a.電解液の安定性向上
      b.電極表面処理による安定性向上
      c.難燃性向上
      d.セパレータ
  (2).全固体電池

4.市販リチウムイオン電池の市場トラブルの例

5.リチウム電池の安全性評価方法
  (1).モバイル機器用電池
  (2). 車載用電池
  (3). 電力貯蔵用電池

6. 電池特性評価ビジネス

7.まとめと今後の展望

8.リチウムイオン電池における特性・品質規格と安全性試験規格
  -JIS電気用品安全法、UL、UNと日・欧・米・アジアの動向-
  (1).リチウムイオン電池の概要
      a.電池(セル・モジュール)の基本構成
       ・エネルギー特性、パワー特性、充電放電、過充電過放電ほか
  (2).安全性試験規格の概要
      a.電池(セル)と電池応用製品、重点の置き方
      b.法、規制、認証システムとガイドライン
      c.製品規格、測定規格と安全性試験規格の関係
      d.各種規格の相互関係と互換性
  (3).JIS規格と電気用品安全
      a.リチウムイオン電池(セル)におけるJISの経緯
      b.最新のJIS C 8715-1(基礎特性)、C 8715-2(安全性)
      c.電気用品安全法と最近の運用
      d.認証システムへの移行
      e.新JIS C 8715-1-2 概要紹介
  (4).UL規格と製品認証システム
      a.電池および電池応用製品のUL
      b.UL1642(一次/二次電池、単電池/組電池)
      c.応用製品別のUL規格
      d.ULおよびTUVの利用事
  (5).UN規格(国連危険物輸送基準勧告)
      a.UNの危険物輸送とClass9
      b.安全性試験(T1〜T8)
      c.国内外の輸送関係規制との整合性
      d.リチウムイオン電池の輸送実務
  (6).安全性試験の技術的な背景と設計への活かし方
      a.電池(セル)設計と安全マージン
      b.安全性試験における電池へのストレス
      c.加熱、発熱と安全性
      d.(強制)内部短絡と釘刺試験
      e.破壊試験と過酷度合いの設定
      f.ハザードレベル

9.まとめと質疑応答

キーワード リチウムイオン電池 熱暴走 全個体電池 リチウム電池安全性 安全性規格 品質規格 電気用品安全 UN規格 安全性試験 
タグ 安全化学リチウムイオン電池蓄電電池
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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