プラスチックリサイクル技術の基礎と再生プラスチックの物性改善・改良技術および実用化のポイント <オンラインセミナー>
~ プラスチック材料の高度なマテリアルリサイクル・環境配慮設計のための劣化改善のポイント、資源循環型社会を目指したプラスチックリサイクルの実用化技術と性能改良のポイント ~
・再生プラスチックの物性低下のメカニズムや各種性能の改善・改良技術、マテリアルリサイクルの具体的技術を修得し、環境に配慮した製品を開発するための講座
・循環型社会、環境負荷低減の観点から義務化が進められているプラスチック再利用を巡る耐久性向上技術や実用化技術を修得し、自社技術・自社製品に応用しよう!
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講師の言葉
(第1部)
現在カーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミーに関連する技術開発に対し、世界的に大きな関心が寄せられています。特にプラスチックは身近に大量に使用されている、再利用可能な炭素源となりうる素材でもあり、またそれにより環境負荷の低減も見込まれることから、率先してリサイクルに取り組むべき対象とされています。
プラスチックには種々のリサイクル法がありますが、マテリアルリサイクルはこの中でも率先して取り組むべき手法として認知されています。一方で回収されたプラスチックは物性が大きく低下しており、再利用が非常に困難であることも知られています。従来この物性低下は再生不可能な化学劣化とされてきましたが、我々の研究により再生可能な物理劣化であることが認識され始めています。
本講座では、我々が提唱している物理劣化・物理再生理論について基礎から述べるとともに、マテリアルリサイクルで大きな機能を発現することが実証されている樹脂溜まり部が設置された押出機の機能と具体的な事例、さらにこの理論を成形に応用した事例などを紹介します。
(第2部)
世界のプラスチック使用量は今後も増加することが予想され、これに伴いCO2排出量の増加やごみの処理の問題が深刻化している。この課題に対し、使い捨てのプラスチックの使用を規制する取り組みが進められているが、さらなる対策として資源循環型社会の実現に向けて、リサイクル材の使用の義務化の検討がされている。プラスチックのリサイクルには使用済みプラスチックを再度溶かして利用するマテリアルリサイクルや、プラスチックの原料に戻して再度プラスチックを製造するケミカルリサイクルなどがある。特にマテリアルリサイクルはCO2排出量削減効果の高い方法であり、多くの企業で採用されている。
本講義では、マテリアルリサイクルの事例とその技術を中心に解説し、さらに用途に応じて求められる機能を付与するためのアップグレード技術や、コニカミノルタでの具体的な製品適用事例も紹介する。
セミナー詳細
開催日時 |
- 2025年05月12日(月) 10:30 ~ 17:30
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開催場所 |
オンラインセミナー |
カテゴリー |
オンラインセミナー、加工・接着接合・材料、化学・環境・異物対策 |
受講対象者 |
・高分子産業に携わる技術者、研究者、経営者の方
・プラスチックリサイクルや高度循環社会の構築に興味のある方
・高分子の物性とリサイクル性、成形性との関係に関心のある方
・コニカミノルタの環境取り組みに興味がある方
・リサイクルプラスチックを使ってみたい方
・プラスチックリサイクル技術を具体的に知りたい方
・リサイクルプラスチックの使用に不安を抱えている方
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予備知識 |
・高分子に関する基礎知識があることが望ましいが、初心者も理解できるように話します |
修得知識 |
・プラスチックの物性発現メカニズム
・高度なマテリアルリサイクル手法の原理
・環境配慮設計を可能とする成形法
・プラスチックリサイクルの概要と実践のポイント
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プログラム |
(第1部)高度マテリアルリサイクル・環境配慮設計のための物理劣化・物理再生理論 3.5h
1.プラスチックマテリアルの現状とリサイクルの重要性
(1).高分子の基礎知識とプラスチック製品
a.高分子の基礎知識
b.プラスチック産業の歴史
c.プラスチック製品と物性
(2).プラスチックリサイクルへの期待
a.サーキュラーエコノミー・カーボンニュートラルから見たプラスチックリサイクル
b.プラスチックリサイクルに求められる姿
2.プラスチックの劣化やリサイクル性に影響する物理劣化・物理再生のメカニズム
(1).化学劣化と物理劣化
(2).物理劣化・物理再生理論の基礎
a.物理劣化と高分子の基礎物性
b.プラスチックの自己再生能力を活かした物理再生
3.使用済みプラスチックの劣化した物性を再生可能にするためのプロセス
(1).物理劣化・物理再生理論と樹脂溜まり部のメカニズム
a.樹脂溜まり部が設置された押出機の機能
b.流動制御による高度な樹脂溜まり部の応用
4.マテリアルリサイクルにおいて物性の再生に成功した具体的事例とそのポイント
(1).射出成形における物理劣化・物理再生現象
(2).流動制御した射出成形
a.流動制御による高度射出成形
b.高度射出成形品のリサイクル特性
5.物理劣化・物理再生の最新解析手法とそのポイント
(1).FT-IR
(2).ラマン光
(3).TEM
(4).AFM/SPM
(5).DSC
(6).溶融粘弾性
(7).コンピュータシミュレーション
6.まとめ
(第2部)資源循環型社会を目指すプラスチックリサイクルの基礎と実用化技術 2.5h
1.プラスチックを取り巻く環境
(1).世界におけるプラスチックの使用量と環境負荷
(2).SDGsなど世界的背景
(3).リサイクルプラスチック使用義務化の動向
2.プラスチックリサイクルの概要と業界別の取り組み
(1).プラスチックリサイクルとは
a.プラスチックリサイクルの種類
b.マテリアルリサイクルの種類
(2).業界別の取り組み
a.PETボトル
b.容器包装リサイクル
c.家電リサイクル
3.マテリアルリサイクル技術の基礎
(1).マテリアルリサイクルの流れ
(2).選別技術
(3).洗浄技術
(4).混錬技術
4.再生プラスチックのアップグレード技術
(1).プラスチックに求められる性能
(2).難燃性の改良技術
(3).耐衝撃性の改良技術
(4).流動性の改良技術
(5).剛性の改良技術
5.再生プラスチックの活用事例
(1).コニカミノルタの場合
a.外装用リサイクルPC/PET
b.内装用リサイクルABS
c.トナーボトル向けリサイクルHDPE
6.まとめ
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キーワード |
高分子 材料 物性 プラスチックリサイクル 環境配慮設計 資源循環 環境問題 カーボンニュートラル サーキュラーエコノミー SDGs 物理劣化 化学劣化 マテリアルリサイクル 選別 洗浄 混錬 再生プラスチック |
タグ |
エコマテリアル、リサイクル、プラスチック、化学、環境、高分子、射出成形、樹脂・フィルム |
受講料 |
一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
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会場 |
オンラインセミナー
本セミナーは、Web会議システムを使用したオンラインセミナーとして開催します。
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