全固体電池の基礎と「リチウムイオン動態可視化技術」および全固体電池開発への応用 <オンラインセミナー>

~ 全固体リチウム電池の基礎、界面抵抗起源の探索技術、不純物と界面抵抗の関係、中性子科学の基礎、中性子深さ方向分析(NDP) ~

・今後普及が進む全固体電池の基礎を修得し、全固体リチウム電池の高性能化と評価技術に応用するための講座

・全固体電池の基礎とリチウムイオン導体可視化の最新技術を修得し、高性能な全固体リチウムイオンバッテリの開発に活かそう! 

・今まで難しかった中性子深さ方向分析(NDP)による電池内のリチウムイオン動態の可視化手法について解説いたします。

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講師の言葉

(第一部)

 高性能な全固体リチウム電池を実現させるために、固体電解質と電極間の接合界面が鍵を握っています。固体電池材料に埋もれた接合界面において、界面抵抗起源を解明することは極めて困難です。本講演では、原子レベルで制御された理想的な界面構造を有する薄膜型モデル電池を活用した最先端の界面研究をご紹介します。

(第二部)

 充放電中における全固体リチウムイオン電池内のリチウムの動きを動的に捉えることは、簡単ではありません。これまで多くの研究者が様々な手法を用いて蓄電池内の観測を行ってきました。たとえば、放射光(X線)やミュオンを用いた手法などが提案されています。一方、講演者らは中性子とリチウムの核反応を利用する手法(中性子深さ方向分析)によって、充電中のリチウムイオンの動態を鮮明に可視化することに成功しました。本講演では、多くの人にとってあまりなじみのない中性子に関する基礎的な物理学の説明から始まり、それを利用することで電池開発にどう役立つのかを丁寧に解説します。また具体的に中性子を利用した実験を行うための方法についても解説いたします。中性子深さ方向分析を行うためには研究用原子炉を利用する必要がありますので、敷居が高いように思われるかもしれませんが、本講演を聴いていただければ新しい電池開発の道が拓かれるでしょう。

本講座の申し込み受付は終了いたしました。

セミナー詳細

開催日時
  • 2025年01月10日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 オンラインセミナー
カテゴリー オンラインセミナー電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・全固体電池に興味があり、全固体電池を通して、電池や電気化学の基礎を習得したい方
・全固体電池の基礎的知識、開発動向を知りたい方
・全固体電池の課題解決に向けた研究動向に興味のある方
・最先端の界面計測技術や、全固体電池の最新研究の知見を得たい方
・中性子を利用した実験に興味のある方
予備知識 ・リチウムイオン電池の基礎
修得知識 ・電気化学の基礎的知識
・全固体電池の最新動向、または全固体電池の基礎的知見から最新の研究動向まで
・中性子源、研究用原子炉についての基礎知識、または中性子深さ方向分析(NDP)とは何か
・NDPを用いたリチウムイオン動態の可視化手法
・NDPを用いた新しい全固体リチウム電池の評価手法
プログラム

(第一部)小型全固体電池の基礎と実装

1.全固体リチウム電池の概要
  (1).次世代蓄電池として期待される全固体リチウム電池
    a.電池の基礎
    b.液系リチウムイオン二次電池から全固体電池へ
    c. 従来のリチウムイオン二次電池と全固体電池の比較
    d. 電池材料に求められる性能
  (2).全固体リチウム電池における課題
    a. 電池の内部抵抗
    b. 界面の化学的、電気化学的安定性
    c. 界面におけるLi輸送現象を捉える

2.界面抵抗起源の探索と界面抵抗の定量評価法
  (1).原子レベルで規定されたモデル界面
  (2).薄膜型電池を活用した界面抵抗の定量評価
  (3).不純物のない清浄な界面の形成:真空プロセス
  (4).エピタキシャル薄膜作製技術の活用
  (5).気相薄膜合成技術
    a. パルスレーザー堆積法
    b. スパッター法
    c. 抵抗加熱蒸着法
    d. エピタキシャル薄膜
  (6).薄膜型電池における界面抵抗の定量評価法
    a. 電気化学インピーダンス分光法
    b. インピーダンススペクトルにおける抵抗成分の解釈

3.清浄な界面における界面抵抗起源の探索
  (1).原子配列の乱れが及ぼす界面抵抗への影響 (LiCoO2正極材料)
    a. 薄膜合成条件に依存する界面抵抗
    b. 原子配列と界面抵抗の関係
  (2).電極の結晶方位に依存する界面抵抗
    a. 層状岩塩型固溶体正極材料 (NMC)
    b. 5 V級正極材料 (LiNi0.5Mn1.5O4)
    c. ルチル型TiO2活物質
  (3).界面に形成される化学反応層と界面抵抗の関係
    a. 硫化物固体電解質と正極間の界面抵抗起源
    b. 清浄な界面における硫化物固体電解質-LiCoO2正極界面抵抗の起源
  (4).電圧・時間に応じて変化する界面抵抗(LiCo0.5Mn1.5O4正極)

4.不純物と界面抵抗の関係
  (1).電極表面の大気曝露による汚染の影響
  (2).電池の熱処理における界面抵抗低減の技術、およびそのメカニズム

5.おわりに:界面の定量研究から見た全固体リチウム電池の高性能化への期待

 

(第二部)中性子を用いた全固体リチウム蓄電池内のリチウムイオン動態の可視化技術

1.はじめに
  (1).中性子を用いた新しい全固体リチウム電池の評価

2.中性子科学の基礎
  (1).なぜ中性子で全固体リチウム電池を分析するのか
    a. 中性子とX線の決定的な違い
    b. 中性子の特殊性
  (2).中性子とは何か
    a. 中性子物理学の基礎
    b. 中性子と物質の相互作用1 弾性散乱
    c. 中性子と物質の相互作用2 非弾性散乱
    d. 中性子と物質の相互作用3 中性子捕獲反応
    e. 中性子と物質の相互作用4 核変換反応
  (3).どうやって中性子を作るのか
    a. 加速器中性子源
    b. 研究用原子炉
    c. 研究炉JRR-3の位置づけ

3.中性子深さ方向分析(NDP)によるリチウムイオン動態可視化と評価
  (1).NDPの原理
  (2).全固体リチウム電池のNDP実験
  (3).全固体リチウム電池内のリチウムイオン動態の可視化
  (4).NDPによる全固体リチウム電池の評価

4.中性子深さ方向分析(NDP)の応用と今後
  (1).進化するNDP 新技術で実現する4次元リチウムイメージング
  (2). NDPの利用方法

キーワード 全固体電池 中性子 界面抵抗 モデル界面  気相薄膜合成技術 バッテリ 全固体リチウムイオン電池 二次電池 中性子深さ方向分析 イオン動態可視化
タグ 分析研究開発商品開発薄膜表面改質電子部品電池
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
オンラインセミナー
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