衝撃応力の基礎と解析、および衝撃強度設計と衝撃低減対策のポイント【弊社研修室】

~ 衝撃波伝播に基づく衝撃応力解析、動的応力集中、衝撃強度評価試験手法、耐振動実装、緩衝機構設計 ~

・衝撃挙動の力学解析・強度評価からそれらを検証するための実験手法、衝撃の低減・対策技術まで修得し、製品の衝撃強度設計に応用するための講座

・単純な構造モデルの力学基礎式に根差した衝撃応答解析、衝撃波伝播解析から衝撃問題の基本像を理解し、適切なFEM解析を実施して、衝撃に強い製品開発に活かそう!

講師の言葉

 『衝撃』とは一般論としては「物体の衝突、打撃あるいは爆発により、短時間内に構造物へのエネルギーの伝達が行われる現象」であるが、工学分野だけでもモバイル電子機器での落下損傷、運輸・輸送機器での衝突事故、一般機械での高速化に伴う動的挙動の複雑化、道路ロックシェードへの落石対策、原子力関連施設への航空機墜落・衝突…とすそ野が広まっている。

 本講座では、この衝撃問題について、衝撃挙動の力学解析・強度評価、それらを検証するための実験手法、衝撃の低減・対策技術、について事例も交えながら解説する。この衝撃の解析については、LS-DYNAはじめ様々な市販FEM解析ツールが開発され活用されているが、注意しなくてはいけないのは、これらのFEMツールにすぐに飛びついて、容易に答えを出すだけでは、その解析結果を有効な正しい評価までつなげるのは難しい。まずは単純な構造(丸棒、はり)モデルの力学基礎式に根差した、衝撃応答解析、衝撃波伝播解析から衝撃問題の基本像を理解し、その理解の上でFEM解析を行っていただくような順序を基本とする。また、この衝撃挙動、衝撃強度を実験で検証するプロセスが必要となるため、その場合に試験モデル、試験片での衝撃解析が必要となるため、このためにもその力学基礎式を用いた解析が必要となる。

 基礎力学理解の最初のステップとして、丸棒・はり構造を用いたエネルギー法、バネ質量系モデルを用いた運動方程式解析の簡便評価法を解説し、次に衝撃応力波伝播理論を用いた詳細解析について解説する。

それらの理解の上で、FEM解析を用いた様々な実例を用いた解析、評価例を紹介する。またこれらの解析結果も交えながら、衝撃エネルギー吸収などの衝撃対策についても実例で紹介する。

 電子機器、産業機械、輸送・運輸機械、建築業界の開発設計・生産技術・品証・保全関連のエンジニア、学生の方々にぜひ聞いていただきたい。

 

セミナー詳細

開催日時
  • 2026年03月19日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・電子機器、産業機械、輸送・運輸機械、建築業界の開発設計・生産技術・品証・保全関連のエンジニアの方
予備知識 ・材料力学、機械力学等の力学基礎の予備知識が望ましい
修得知識 ・動的運動方程式
・衝撃応力波伝播
・動的有限要素法(FEM)解析
・耐振設計技術
・衝撃緩衝機構
プログラム

1.衝撃評価の重要性

  (1).モバイル電子機器の落下衝撃

  (2).産業機器の衝撃動作と損傷

  (3).自動車用電子機器の耐衝撃性

  (4).運輸機器の衝突安全

 

2.衝撃応力の基礎と解析・例とポイント

  (1).衝撃応力の簡易解析法

    a.ひずみエネルギー法による衝撃応力解析

    b.バネ質量系モデルによる運動方程式解法

  (2).衝撃波伝播に基づく衝撃応力解析

    a.1次元応力波の伝播現象

    b.静的応力と動的応力

    c.塑性波の発生と臨界衝撃速度

  (3).2.3次元問題と動的応力集中

    a.動弾性基礎式による解析例

    b.動的応力集中

    c.ひずみエネルギー法と衝撃波伝播理論の比較

 

3.構造体の衝撃応力解析、試験のポイント

  (1).真空開閉高速遮断器の衝撃解析、実測

    a.電極の衝撃応力応答

    b.セラミック接合面の衝撃応力応答

    c.真空ベローズの衝撃応力応答

  (2).新幹線用リレー衝撃動作特性の解析

  (3).モバイル機器の衝撃強度評価試験手法の留意点

    a.落下姿勢と歪み波形

    b.実機による落下試験

    c.部品単体による実機搭載相当の試験

    d.実機搭載時の歪み波形の入手

    e.試験基板モデル解析による鋼球落下試験条件導出

    f.試験基板における部品単体評価試験の実施

    g.部品単体試験基板による実機落下試験の代替

 

4.衝撃低減対策と耐衝撃強度設計への展開と留意点

  (1).民生機器転用計画(COTS:Commercial Off-The-Shelf)の概要

    a.艦船搭載用機器の耐振構造開発

    b.陸自用PCへの展開用耐振ケース開発

    c.投射型ジャマー(FAJ)システムの耐衝撃設計のポイント

  (2).自動車電子部品の耐振動実装(ゲル封止)

  (3).高速鉄道車両の緩衝機構設計のポイントと緩衝器の開発事例

  (4).自動車の緩衝機構開発と設計のポイント

    a.筒状体緩衝機構

    b.ハニカム構造緩衝機構

 

5.まとめ、演習問題、質疑峰等

キーワード 衝撃応力 耐衝撃性 .衝撃強度評価 衝撃応力解析 耐衝撃強度設計 耐振構造開発 緩衝機構設計
タグ 精密機器・情報機器機械構造物精密機器電子機器
受講料 一般 (1名):51,700円(税込)
同時複数申込の場合(1名):46,200円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
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