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1.わかりやすい技術文書を作成するためには?
(1).なぜ技術者の文書は読み手に伝わらないのか?
a.技術者特有のパターンと陥りやすい落とし穴
b.過剰な詳細情報の記述 vs 読み手が求める情報レベル
【演習】知りたいことはなに?
(2).文書を作成するのは何のため?
a.仕事・業務で使う文書・技術文書の種類
b.文書を書く目的と文書で伝えたいこと
【演習】文書の目的を考えて伝えることを決める
(3).技術文書に求められる特性と読み手への配慮
a.正確性・完全性・保存性の重要性
b.読み手の立場で考えるそれぞれの関心事と必要な情報
c.認知バイアスがコミュニケーションに与える影響
(4).分かりやすい文書作成の「2段階3ステップ」
a.情報整理 → 構成決定 → 執筆・推敲のプロセス
b.なぜ情報の整理が最重要なのか?決定的なポイント
【演習】いきなり書かずに3ステップで書くことの効果体験
2.ロジカルシンキングで情報を整理して文書を構成する
(1).MECEを意識した情報の分類と整理
a.技術情報を分類する軸の決め方
b.複雑な技術情報を「漏れなくダブりなく」分解する実践方法
【演習】技術プロジェクトの構成要素をMECEで分解
(2).ピラミッドストラクチャーで情報を整理して結論を得る
a.メインメッセージ→支持する理由→根拠となる事実の階層構造
b.So What?(だから何?)/Why So?(それはなぜ?)による論理の組み立て
c.技術的な判断を客観的に整理して表現する
【演習】調査結果・実験データをピラミッドストラクチャーで整理
(3).ロジックツリーで課題の要因を分解して原因を探る
a.ロジックツリーの構造とMECEを使って要因に分解する方法
b.技術課題を構成する要因を分解して本質的な原因を見つける
【演習】技術課題をロジックツリーで分解して整理
(4).空・雨・傘のフレームワークで説得力のある説明をする
a.事実と意見は分けて伝える/事実認識・解釈判断・行動の分離
b.技術文書での客観的で論理的な説得力の向上
c.技術報告の事例での応用パターン
【演習】トラブル事例を空・雨・傘で整理
(5).構造化した情報を伝わる文書構成へ展開するには?
a.ツリー構造から文書構成へ変換する対応付けの方法
b.基本的な伝わる文書の構成法: 頭括構成とサンドイッチ法
c.読み手と目的に合わせた情報の階層化と内容の調整
【演習】同一情報を目的に合わせて構成し直してみる
3.読み手と目的に合わせて効果的な文書を作成するには?
(1).相手に合わせて伝える情報を考える
a.非技術者向けの工夫:明確な目的、比喩の活用、専門用語の使い方
b.技術者向け:技術背景の共有、技術説明のレベル、結果の影響度
【演習】新技術の説明を相手に合わせて書き分ける
(2).技術文書における技術内容の段階的な書き方
a.エグゼクティブサマリー(概要)の位置付けと作成方法
b.技術内容を書いていく順序と箇条書きの活用
c.図表の効果的な使い方と本文との関連付け
【演習】整理して構造化した詳細情報から文書を組み立てる
(3).文章での分かりやすい表現方法とテクニック
a.簡潔で明瞭な表現を徹底する(一文は短くシンプルな表現)
b.言葉や修飾語の使い方の注意点と接続詞の活用法
c.専門的な内容の効果的な代替表現と比喩・類推の工夫
【演習】技術的な概念を分かりやすく説明してみる
d.作成した文書を推敲する時のポイントとコツ
4.技術文書の種別ごとの実践的な作成方法
(1).技術報告書の作成における注意点
a.背景・方法/実施内容・結果・考察の流れと構成
b.事実の客観的記述と技術的解釈の明確な分離
【演習】技術調査の報告書を書いてみる
(2).技術提案書の作成方法とポイント
a.Why(課題)→What(解決策)→How(実施内容)のストーリー
b.相手の知りたいことと伝えたいことのギャップを埋める
【演習】伝わりやすい構成で書いた提案書の効果を体験
(3).その他の技術文書の作成におけるポイント
a.背景や前提を記述して認識を揃えておくことの重要性
b.文書の位置付けと内容を明確にするスコープの明確化
【演習】技術説明書の事例を用いたケーススタディ
5.【総合演習】 技術文書の作成演習(技術提案書、技術報告書)
※総合演習で作成する文書の内容は、受講者の状況に応じて調整して提示します
(1).文書の読み手と目的を決める
a.文書の読み手は誰?どんな人?なにを知りたい?
b.文書の目的と書くべき内容を考える
(2).文書に書く情報を整理する
a.MECEで情報を分類する
b.ロジックツリーで情報を構造化して整理する
(3).文書の構成を決める
a.目的に合わせた適切な構成を選定する
b.構造化した情報から文書の構成組み立てる
(4).実際に文書を執筆して完成させる
a.分かりやすく簡潔で明瞭な表現で書いていく
b.作成した文書を推敲して仕上げる
(5).作成した文書の発表とフィードバック
a.グループ内での発表と工夫した点の共有
b.講師からのフィードバック
6.まとめと振り返り・講師からの全体フィードバック・質疑応答
※ご希望があれば、演習で作成した文書は個別に添削して後日フィードバックします
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