自動車運動力学の基礎とハンドリング・安定性設計のポイント:「気持ち良さ」の10要素の現象・理論公式・設計法 <オンラインセミナー>
~ 自動車運動力学の基礎、舵角の大きさ、リヤグリップ間、ヨー共振モード、リヤコーナリングフォース、ハンドリング要素と安定性要素、ロードホールディング感、耐スピン性、耐転覆性能 ~
本セミナーは日程が変更となりました。
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・人が手や目で感じる操縦の気持ち良さを定量的に理解し、自動車設計へ応用するための講座
・「気持ち良さ」の10要素の理論公式や設計法を修得し、気持ち良いハンドリングを実現するための性能設計へ活かそう!
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・WEB会議システムの使い方がご不明の方は弊社でご説明いたしますのでお気軽にご相談ください。
講師の言葉
自動車の操縦性は、多数の性能項目からなり、それぞれの性能項目において気持ち良さの領域で競合している。したがって気持ち良いハンドリングの性能設計をおこなうためには、「気持ち良さ」を運動学的に理解した上で、全性能を俯瞰した性能設計が必要である。ただし、従来の操縦安定性理論は重心位置の2自由度運動に注目してきたが、ドライバは「操舵するとフロントが動いた後でリヤが仕事する」などのように前輪と後輪の2自由度を感じている。
そこで本セミナーでは、このような感覚を表現できる自動車モデルを用いて自動車の動き方の基本的性質をまず理解する。次に、リヤグリップ感を腰で感じたり手で感じたりする仕組みや、手で感じるハンドルの動き、目で感じる車体のロールについて述べる。また気持ち良さの一つであるスポーツ走行性能についても考察する。最後に全性能項目と全設計変数との関係を概観する。これによって、気持ち良いハンドリングを実現するための性能設計の理論を身に着けることができる。
本講座は、日程が11月20日(木)に変更になりました。
セミナー詳細
開催日時 |
- 2025年10月29日(水) 10:30 ~ 17:30
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開催場所 |
オンラインセミナー |
カテゴリー |
オンラインセミナー、電気・機械・メカトロ・設備 |
受講対象者 |
・自動車会社のシャーシ設計部門、操縦安定性の技術者の方
・自動車会社において車両の基本諸元を決定する企画部門の方
・タイヤメーカー、パワーステアリングメーカー、ショックアブソーバなどの部品メーカーの方
・ABSやESPなどの車両運動制御開発担当の技術者の方
・自動運転や予防安全など、自動運転化の技術者の方 |
予備知識 |
・高校までの数学の知識があれば理解が深まります |
修得知識 |
・気持ち良いハンドリング性能の設計ができる
・テストドライバーの官能評価コメントを力学的に理解できる |
プログラム |
第一章 自動車運動力学の基礎
1.操縦性開発プロセスの現状と問題点
(1).官能評価プロセスや定量的プロセスの問題とその解決法としての気持ち良さの分解
(2).ドライバが気持ち良さを感じるハンドリングの10要素
2.自動車の運動方程式(8段階のステップ・バイ・ステップモデリング)
(1).車両の長さや重さ
(2).タイヤや操舵系・サスペンションの性質
(3).質量次元を除去した、重心についての運動方程式の簡潔標記
第二章 ハンドリングの気持ち良さ
3.半径一定で旋回するときの性能(ハンドリング要素①:舵角の大きさ)
(1).各物理変数が決まるしくみ
(2).車体の横滑りと舵角を決める「ヘディングポイント(HP)」
4.腰で感じる操舵直後のリヤグリップ(ハンドリング要素②:操舵後の2段階運動とリヤグリップ感)
(1).操舵直後のリヤの応答遅れを表わすための「車両の2段階運動方程式」
(2).第1段階と第2段階の時間差を表わす理論公式に基づくリヤグリップの改善策
5.操舵過渡応答後半のリヤの振り子運動(ハンドリング要素③:ヨー共振モード)
(1).リヤの振子の様な共振を表わすための「振り子の運動方程式と同型式の車両運動方程式」
(2).HPまわりの共振モードと、共振の復元力、減衰の理論公式に基づく共振抑制設計法
(3).減衰の中心としてのHPと、車速上昇による後輪から前輪への減衰力の移動
6.手で感じるハンドルからの力(ハンドリング要素④:ハンドルを通した自動車との会話性)
(1).操舵反トルクによるリヤコーナリングフォースの知覚
(2).リヤコーナリングフォース伝達遅れの理論公式に基づくと設計法
7.手で感じるハンドルの動き(ハンドリング要素⑤:気持ちよいハンドルの動き)
(1).操舵系慣性モーメントを考慮した、車両全体の運動方程式と安定条件
(2).操舵トルクに対する舵角の応答の理論公式に基づく設計法
8.パワーステアリングによる操舵感の味付けとヨー非線形感(ハンドリング要素⑥:ハンドルの操作感)
(1).Normanの11種類の操作感指標とその設定法
(2).ハンドリングの「味」に関する「操舵仕事」と車両応答に錯覚を及ぼす「トルク勾配非線形性」
9.目で感じる車体のロールの大きさ(ハンドリング要素⑦:ロール率)
(1).ロールセンタとロール角の設計法とその変遷
10.目で感じるロール時の接地感(ハンドリング要素⑧:走行中の動的ロールの中心高さ)
(1).動的ロール中心高さの定義とその車速による変化
(2).動的ロール中心高さ変化とその理論公式に基づく設計法
11.目で感じるロードホールディング感(ハンドリング要素⑨:旋回に伴う定常ピッチ・ジャッキダウン)
(1).ロールに伴うピッチ・ジャッキングのしくみと理論公式に基づく設計
(2).タイヤ開発時の要注意事項(開発定量目標を達成しても、気持ち良さでNGになる事象)
12.目で感じるノーズの入り感(ハンドリング要素⑩:操舵直後のロールとピッチとの同期)
(1).ピッチとロールとの時間差によるヨー運動の錯覚
(2).動的なピッチ運動方程式に基づくピッチとロールとの同期の理論公式に基づく設計法(気持ちよいハンドリングを支える安定性)
13.旋回中の減速時の安定性(安定性要素①:タックイン)
(1).減速中の旋回特性変化の理論公式に基づく設計法
14.外乱に対する安定性(安定性要素②:車両流れ、安定性要素③:轍路安定性)
(1).道路の水はけ勾配や轍による旋回の理論公式に基づく設計法
15.耐スピン性(安定性要素④:定常旋回のスピン余裕、安定性要素⑤:動的操舵下のスピン余裕)
(1).定常円旋回の限界性能
(2).sin波で操舵したときの限界性能
16.耐転覆性能(安定性要素⑥:定常旋回の転覆余裕)
(1).ロールモーメントの釣合と転覆限界
17.諸性能の両立・向上技術
(1).車両諸元と諸性能との関係
(2).性能設計方針
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キーワード |
自動車運動力学 操縦性開発プロセス ハンドリング 重心 舵角 ヘディングポイント リヤグリップヨー共振モード 共振抑制設計法 操舵反トルク リヤコーナリングフォース 操舵系慣性モーメント パワーステアリング ロール率 動的ロールロードホールディング 定常ピッチ・ジャッキダウン タックイン 轍路安定性 耐スピン性 スピン余裕 耐転覆性能
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タグ |
使いやすさ・ユーザビリティ、人間工学、自動車・輸送機、車載機器・部品、制御 |
受講料 |
一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
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会場 |
オンラインセミナー
本セミナーは、Web会議システムを使用したオンラインセミナーとして開催します。
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