耐疲労設計に必要な金属疲労のメカニズムと疲労寿命予測および「FEMによる疲労設計」への活かし方とそのポイント ~デモ・個別相談付~ 【弊社研修室】

~ 金属疲労のメカニズム、実働荷重下の寿命予測と耐疲労設計、FEMによる金属疲労の解析例と活用法および注意点 ~

・実例を通して金属疲労の基礎から疲労強度評価法や疲労予測法まで修得し、耐疲労設計に活かすための講座
・金属疲労のメカニズムおよび寿命予測・耐疲労設計へのFEMの活用法と注意点を修得し、機械・構造物の破壊の原因の半数以上を占める疲労の対策設計に応用しよう!

*本講座は、弊社研修室で行う対面講座です

講師の言葉

 ある事故統計によれば、機械・構造物の破壊の原因の半数以上は疲労と報告されています。このように疲労は実用上重要な問題ですが、大学や高専等では、他の新しい科目に対応するのに追われ十分に教授できていないのが現状です。そのため、機械・構造物の設計または保守・保全活動に携わる現場の技術者でさえ、疲労に対する対策をどのように立てればよいのか、よく分からないといった場合が多いのが現状と思われます。
 そこで、本講義では、金属疲労の基礎から説き、金属材料の疲労強度評価法、疲労寿命予測法、疲労き裂の破壊力学的取扱い等について実例を使って説明します。また、近年、設計ツールとして注目されているFEMを用いた疲労解析のデモを行い、FEMによる疲労解析の実際を紹介するとともに、種々の技術分野における耐疲労設計事例を紹介します。
 さらに、本講義では、設計業務等に直接役立つよう、疲労関連の規格・基準および疲労に関する内外の代表的な教科書・参考書を紹介し、疲労に関して多面的な知識が得られるよう配慮しました。
 本講義が日頃の機械・構造物の設計業務、保守・保全活動の向上にお役に立てれば幸いです。
 なお、講義に関するご質問、技術相談等を歓迎します。ただし、なるべく講習会当日中(講習会終了後でも可)のご質問・ご相談でお願いします。

セミナー詳細

開催日時
  • 2025年02月21日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・設計に携わる技術者、機械工学および建築構造関係の技術者の方
予備知識 ・力学、初等材料力学の知識
修得知識 ・金属疲労の知識(金属疲労のメカニズムと寿命予測)
・耐疲労設計の基礎
・FEMによるシミュレーション方法の基礎と金属疲労解析への活用法
プログラム

1.金属疲労の基礎:金属疲労のメカニズム
  (1).金属疲労とは?
    a.疲労破壊はなぜ起こるのか?-入込みと突出し-
    b.疲労破壊事故の事例とその原因
    c.事故統計
  (2).金属疲労のメカニズム
    a.金属疲労による破壊過程
    b.疲労き裂の発生と成長
    c.S-N線図とそれによる疲労強度の評価と寿命予測
  (3).S-N線図に及ぼす諸因子の影響
    a.静的強度(引張強さ)の影響
    b.平均応力の影響-グッドマン線図-
    c.切欠の影響-応力集中係数と切欠係数-
    d.疲労き裂の停留現象
    e.組合せ負荷(多軸応力)の影響
    f.環境の影響

2.金属疲労における寿命予測と耐疲労設計
  (1).疲労設計の考え方
    a.安全寿命設計(疲労限度設計、疲労寿命設計)
    b.フェイル・セイフ設計
    c.損傷許容設計(破壊管理制御設計)
  (2).S-N線図による寿命予測と耐疲労設計
    a.S-N線図のばらつきの評価(確率紙の活用)
    b.日本機械学会基準による確率的S-N線図の求め方
    c.設計係数(安全係数)
    d.設計疲労曲線
  (3).実働荷重下の寿命予測と耐疲労設計
    a.実働荷重下の疲労(ランダム疲労)
    b.実働荷重疲労における応力波の数え方: レインフロー法
    c.線形累積被害側-マイナー則;累積使用係数-
  (4).疲労き裂の取扱い
    a.き裂発生寿命と進展寿命
    b.破壊力学的取扱い
     ・応力拡大係数(含応力拡大係数の資料)
     ・疲労き裂進展特性-パリス則-
     ・微小き裂問題
    c.クラック・アレスト(き裂進展停止法)
  (5).各種機械・構造物における耐疲労設計例
    a.溶接構造物
    b.車両
    c.航空機
    d.電子機器

3.FEMによる金属疲労の解析例と活用法 ― 寿命予測・耐疲労設計へのFEMの適用 ―
  (1).汎用FEMソフトによる疲労解析のデモ
    a.一定振幅荷重疲労の解析
    b.ランダム疲労(変動振幅荷重疲労)の解析
  (2).一定振幅荷重疲労の解析
    a.応力解析
    b.S-Nデータの入力
    c.疲労寿命のコンター図
    d.損傷度のコンター図
    e.設計係数(安全係数)値のコンター図
    f.最大損傷度および設計係数最小値と設計寿命の関係(一定振幅荷重疲労)
  (3).ランダム疲労(変動振幅荷重疲労)の解析
    a.レインフロー法による応力波の計数
    b.グッドマン線図による平均応力の影響の評価
    c.疲労寿命のコンター図
    d.レインフロー・マトリックス
    e.損傷度マトリックス
    f.損傷度のコンター図
    g.設計係数(安全係数)値のコンター図
    h.最大損傷度および設計係数最小値と設計寿命の関係
  (4).FEMによる疲労解析の活用法
    a.設計者のための「設計電卓」
    b.”Design by rule”から”design by analysis”へ
    c.疲労損傷度の可視化
    d.疲労データ・ベースの整備
  (5).FEMによる疲労解析の注意点
    a.計算の品質保証について
    b.FEMによる疲労解析と現実との相違
    c.FEMで破壊現象を取扱えるか?
 
4.疲労に関する情報源の紹介  ― 実務に役立つ疲労に関する情報源 ―
  (1).疲労試験に関する主な規格・基準
  (2).疲労に関する主な参考書

5.おわりに

キーワード 金属疲労 疲労き裂 S-N線図 平均応力 グッドマン線図 応力集中係数 切欠係数 耐疲労設計 フェイル・セイフ設計  破壊管理制御設計 ランダム疲労 レインフロー法 マイナー則 累積使用係数 破壊力学 パリス則 クラック・アレスト FEM 一定振幅荷重疲労 コンター図 レインフロー・マトリックス 損傷度マトリックス
タグ 寿命予測金属金属材料疲労強度設計工作機構造物最適化・応力解析材料力学・有限要素法自動車・輸送機設備電子機器
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
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