LTspiceを活用した熱設計・熱回路網の基礎と設計への応用<オンラインセミナー>

~ 熱伝導の3要素、熱計算と熱特性のパラメータ、MOSFETの電流電圧特性、熱回路網のモデル化 ~

・LTspiceを活用した熱設計・熱回路網の基礎から解析のポイントを修得し、設計に応用するための講座
・熱抵抗、熱特性パラメータから基板実装を想定した設計ポイントまでを修得し、信頼性の高い製品開発に応用しよう!

講師の言葉

 かつては大きな筐体に発熱量の大きな挿入部品にヒートシンクを付け基板に実装し、強制排気を行う様な熱設計をメカ設計担当者が行ってきましたが、表面実装の進化と実装密度の増加によって、デバイスの表面や裏面、リード等複数の経路から放熱を行い、小さな筐体の表面から排熱する設計が増えてきました。それに伴い熱設計の担当はメカ設計から電気設計に変わりつつあります。更に、自動車業界などでは熱の過渡特性に注目し、測定によって構造関数(熱抵抗と熱容量の関係を示す)を求めそれを使った熱過渡シミュレーションを行い設計することが一般的になってきています。
 本セミナーでは熱伝導の基本理論の解説から熱回路における温度、熱流量、熱抵抗、熱容量を電気回路の電圧、電流、電気抵抗、静電容量に置き換えることで電気系設計者に理解し易い配慮をしています。
 ヒートシンクのサイズやスマートフォンの許容電力を手計算で求めて頂き、複雑な系についてはLTspiceを使って熱過渡解析をすることによって熱の現象を可視化し理解し、最終的には自己発熱モデルを使った熱回路網の作成~熱過渡現象の解析ができるようになる構成をとっています。

セミナー詳細

開催日時
  • 2023年09月07日(木) 10:30 ~ 17:30
開催場所 オンラインセミナー
カテゴリー オンラインセミナー電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・電子機器の熱設計に携わる設計技術者の方
・LT-SPICEを活用した熱解析の結果から熱設計に応用されたい方
・自動車、家電、航空、電気電子その他関連企業の方
予備知識 ・LTspiceの使用経験
※AC、DC、Transient解析の経験があれば理解が深まります
修得知識 ・伝熱、対流、輻射の計算による基礎的な熱計算
・熱抵抗、熱特性パラメータと基板実装をイメージした熱抵抗計算に基づく熱設計
・熱回路網を作成し、LTspiceを使った熱過渡シミュレーションの実施
・MOSFETを使った自己発熱モデルの作成方法とLTspiceを使った熱過渡シミュレーションについて修得出来る
プログラム

1.なぜ熱設計が必要か?
  (1).昇温による回路の機能不良発生
  (2).昇温による部品の熱暴走発生
  (3).昇温による回路部品の劣化促進
  (4).繰り返し温度変化による金属疲労発生
  (5).昇温による低温やけど発生

2.熱伝導の3要素
  (1).伝導
  (2).対流
    a.対流を理解するための理論
  (3).輻射
    a.輻射における,吸収,反射,透過
    b.プランクの法則,ウィーンの変位則,黒体,灰色体,放射におけるキルヒホッフの法則
    c.輻射を使った温度計測
  (4).まとめ

3.熱計算の基礎と熱特性パラメータ
  (1).熱と電気の対比
  (2).熱に関するパラメータの定義
    a.熱回路網と電気回路網のパラメータ
  (3).基本的な熱抵抗計算
    a.熱抵抗計算
  (4).熱計算の実際
    a.3端子レギュレータICのヒートシンクサイズ計算
    b.スマートフォンの許容最大電力計算
  (5).熱抵抗と熱特性パラメータ

4.MOSFETの電流電圧特性
  (1).MOSFETの電流電圧特性理論式
    a.Shockley modelによる電流電圧特性
    b.Level=1 modelによる電流電圧特性
  (2).SPICEにおけるMOSFET model
    a.Level=3 modelによる電流電圧特性
  (3).SPICEにおけるビヘービア電源を使ったMOSFET model
    a.ビヘービア電源の使い方
    b.ビヘービア電流源を使用したNch MOSFET model

5.熱回路網とSPICEシミュレーション
  (1).熱回路網モデルの概要
    a.実験系概要
    b.Cauer model と Foster model
  (2).熱回路網モデルの実際
    a.実験系の熱回路網モデル化
    b.モデル各定数の算出根拠
  (3).実験系の熱回路網モデル化とシミュレーション
    a.経験定数を使ったヒートシンクのモデル化とシミュレーション
    b.ビヘービア電源を使ったヒートシンクのモデル化とシミュレーション
    c.対流熱抵抗と輻射熱抵抗の収束計算
  (4).実測とSPICEシミュレーション  
  (5).SPICEにおける温度設定

6.MOSFETの自己発熱
  (1).MOS Inverterの消費電流
  (2).MOSICの動作速度、消費電流の温度依存性
  (3).デバイスの自己発熱とSPICEにおける温度設定
  (4).MOSFETの簡単な自己発熱モデルの考え方
  (5).MOSFETの簡単な自己発熱モデルを使ったSPICE熱過渡解析例

7.自己発熱MOSFET model作成と熱シミュレーション(appendix)
  (1).自己発熱MOSFET modelの作り方
  (2).自己発熱MOSFET model+熱等価回路を使った熱回路網モデル
    a.SPICEシミュレーションでのIds計算
    b.熱回路網モデル(ジャンクション~ケース~基板~雰囲気)
  (3).自己発熱MOSFET modelを使った熱過渡シミュレーション
    a.過渡シミュレーション結果
    b.ベンダー提供モデルについて
    c.ベンダー提供モデルと研修モデルの比較

キーワード 熱計算 パラメータ 熱伝導 熱設計 MOSFET 電源 熱回路網 自己発熱 SPICE  過渡熱
タグ 回路設計電子機器熱設計
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
オンラインセミナー
本セミナーは、Web会議システムを使用したオンラインセミナーとして開催します。
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