ゴム・プラスチックのトライボロジーと低摩擦・低摩耗化技術への応用 <オンラインセミナー>

~ トライボロジー設計の知っておくべき勘所、摩擦力設計、耐摩耗性設計、耐摩擦振動設計、摺動材の選定ポイント、RBセラミックス粒子配合樹脂複合材料の開発 ~

・摩擦・摩耗のメカニズムの基礎からトライボロジー理論を体系的に理解して、製品開発の長寿命化に活かすための講座

・環境(大気、油、水など)、荷重、すべり速度、相手材などの使用条件、適用される部品(用途、形状など)によって、摩擦係数や耐摩耗性が異なるゴム・プラスチックの最適なトライボロジー設計に応用するための特別セミナー! 

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・WEB会議システムの使い方がご不明の方は弊社でご説明いたしますのでお気軽にご相談ください。

講師の言葉

<第一部>

 「ゴム材料のトライボロジーは複雑で難しい」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。これまでに蓄積された基礎理論を正しく理解して、うまく活用すれば、行き当たりばったりではない筋の通ったトライボロジー設計も可能です。

 本セミナーでは、これからトライボロジーを学ぶ方、業務のために手っ取り早く知識を得たい方を対象として、ゴム材料のトライボロジーを理解するために「これだけは知っておくべき勘所」を最短距離でわかりやすく解説します。短い時間で十分な成果が得られるよう最低限必要なエッセンスのみをお伝えします。タイヤ、シール、ワイパーやシューズなどそれぞれの機械要素において設計手法は異なりますが、摩擦・摩耗のメカニズムの基礎を理解してトライボロジー理論を体系的に会得することで、個々の事例に即した正しい対処法を見つけることが可能となります。

<第二部>

 樹脂は自己潤滑性、耐食性があり、軽量、射出成形により複雑形状が可能などの多くの利点を有しているので、自動車、産業機械、情報機器等の幅広い分野で摺動部品として使用されている。摺動部品には、樹脂に固体潤滑剤等の充填剤を配合することで摩擦摩耗特性を付与した摺動材が使用される。樹脂摺動材の摩擦係数や耐摩耗性は、環境(大気、油、水など)、荷重、すべり速度、相手材などの使用条件により異なる。また、適用される部品(用途、形状など)によって、樹脂摺動材に求められる耐熱性、強度、耐薬品性も異なる。そのため、使用条件、用途に適した樹脂摺動材の選定が重要となる。

 そこで、本講義では、熱可塑性樹脂の中でPPS、PEEKなどのエンジニアリングプラスチックをベースとした樹脂摺動材について、適用事例を通じて材料の選定ポイントと摩擦摩耗特性を紹介する。

<第三部>

 樹脂材料は、摺動材料として多く用いられていますが、低摩擦性・耐摩耗性はまだ十分といえず、日々、材料開発が進められています。トライボロジー特性の向上のために、充てん剤による複合化が多く行われていますが、低摩擦化・低摩耗化を同時に付与できる充てん剤は少ないのが現状です。

 本セミナーでは、樹脂材料の充てん剤として魅力ある植物由来の「RBセラミックス」という炭素材料とその複合材料について、また、樹脂材料の低摩擦化・低摩耗化のために充てん剤はどうあるべきかを検討する一考について紹介いたします。RBセラミックス粒子を樹脂材料に配合することにより様々な条件下においてトライボロジー特性が向上すること、単に硬質な充てん剤を配合してもトライボロジー特性は向上しないことなどがご理解いただければ幸いです。

セミナー詳細

開催日時
  • 2021年02月16日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 オンラインセミナー
カテゴリー オンラインセミナー加工・接着接合・材料
受講対象者 ・ゴムやプラスチック製品におけるトライボロジーを対象とした製造設計者、開発者、技術研究者の方
・これからトライボロジーを学ぶ方、業務のためにトライボロジーの知識を得たい方
・エンジニアリングプラスチックをベースとした樹脂摺動材からなる部品を使用されている方、検討されている方
予備知識 ・特に必要ありません
修得知識 ・ゴムやプラスチックのおけるトライボロジーに関する基礎知識
・熱可塑性樹脂摺動材の適用部品、その選定理由・ポイントと摩擦摩耗特性
・樹脂材料の低摩擦化・低摩耗化における充てん剤の影響に関する基礎知識
プログラム

第一部 ゴム材料のトライボロジー設計の勘所

 1.ゴム材料のトライボロジーの基礎知識
  (1). トライボロジーとは
    a.トライボロジーの定義
    b.アモントン・クーロンの法則
    c.摩擦の形態(境界潤滑、混合潤滑、流体潤滑)
  (2).ゴム材料のトライボロジー
    a.金属材料との違い
    b.凝着摩擦とヒステリシス摩擦
    c.転がり摩擦
    d.流体摩擦
    e.摩耗

2.トライボロジー設計においてここだけは知っておくべき勘所
  (1).摩擦力設計
    a.乾燥摩擦を制御する
    b.流体摩擦を制御する
  (2).耐摩耗性設計
    a.アブレシブ摩耗を制御する
    b.アブレージョン摩耗を制御する
  (3).耐摩擦振動設計
    a.スティックスリップを制御する
    b.不安定振動を制御する

3.近年の研究事例の紹介とまとめ
  (1).CAE設計でできること,できないこと
  (2).接触面観察の重要性

第二部 樹脂摺動材の摩擦摩耗特性と適用事例

1.樹脂軸受
  (1).軸受の分類(樹脂軸受の位置付け)
  (2).転がり軸受と樹脂軸受の比較
  (3).摩擦のメカニズム
  (4).摩耗形態と摩耗量の表し方

2.摺動材の選定ポイント
  (1).熱可塑性樹脂の耐熱性と耐薬品性
  (2).樹脂に配合する充填剤
  (3).限界PV
  (4).潤滑条件による摩耗形態
  (5).相手材の材質

3.熱可塑性樹脂の代表的な加工方法
  (1).射出成形品
  (2).機械加工品

4.摺動材の適用部品と摩擦摩耗特性
  (1).スクロールコンプレッサー用シール
    a.スクロールコンプレッサーの構造とシールの要求特性
    b.フロン冷媒雰囲気での摩擦摩耗特性
    c.射出成形時の溶融流動性
  (2).電動ウォーターポンプ用軸受
    a.ポンプの構造と軸受の要求特性
    b.各種すべり軸受の比較
    c.PPS軸受の摩擦摩耗特性
  (3).トランスミッション用シールリング
    a.シールリング用樹脂材料(PEEK材とPTFE材)の比較
    b.シールリングの潤滑溝によるトルク低減
    c.低トルクシールリングのオイルリークと摩耗量
  (4).樹脂すべりねじ
    a.樹脂すべりねじの特長
    b.金属との複合による耐荷重性の向上

第三部 RBセラミックス粒子の充てんによる樹脂材料の低摩擦・低摩耗化

1.樹脂材料における摩擦・摩耗の基礎
  (1).樹脂材料における摩擦係数
  (2).樹脂材料における摩耗形態および比摩耗量

2.米ぬかを原料とする硬質多孔性炭素材料「RBセラミックス」
  (1).脱脂ぬかの利用実態
  (2).ウッドセラミックスとしてのRBセラミックス
  (3).RBセラミックスの製造方法
  (4).RBセラミックスの微細構造

3.RBセラミックスの高機能・多機能材料としての特徴と応用
  (1).他材料の機械的性質との比較
  (2).RBセラミックスの摩擦・摩耗特性
  (3).RBセラミックスを用いたすべり軸受への応用
  (4).粒子状RBセラミックスを用いた各種材料への複合化の展開

4.RBセラミックス粒子を配合した樹脂複合材料の開発とそのトライボロジー特性
  (1).RBセラミックス粒子と他材料の密度の比較
  (2).RBセラミックス粒子と熱可塑性樹脂との複合材料の開発
  (3).複合材料の機械的性質
  (4).無潤滑下・油潤滑下における複合材料のトライボロジー特性
  (5).RBセラミックス粒子配合による摩耗低減メカニズム

5.粒径・配合率の異なるRBセラミックス粒子を配合した樹脂複合材料
  (1).各種RBセラミックス粒子を配合した樹脂複合材料の機械的性質
  (2).無潤滑下における複合材料のトライボロジー特性
  (3).粒径・配合率が摩耗低減に及ぼす影響のメカニズム

6.樹脂複合材料におけるRBセラミックス粒子と他充てん剤との比較
  (1).各種充てん剤を配合した樹脂複合材料の機械的性質
  (2).無潤滑下における複合材料のトライボロジー特性
  (3).RBセラミックス粒子の相手材料への低攻撃性に関する接触メカニズム
  (4).水潤滑下における複合材料のトライボロジー特性
  (5).低摩擦化・低摩耗化に関するRBセラミックス粒子の接触メカニズム
  (6).消毒液潤滑下、長期水中摩擦における複合材料のトライボロジー特性
  (7).複合材料の応用事例

キーワード トライボロジー 境界潤滑 混合潤滑 流体潤滑 凝着摩擦 ヒステリシス摩擦 転がり摩擦 流体摩擦 乾燥摩擦 摩擦力設計 耐摩耗性設計 耐摩擦振動設計 樹脂軸受 RBセラミックス 樹脂複合材料 充てん剤
タグ ゴムプラスチックトライボロジー樹脂・フィルム疲労表面改質複合素材
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
オンラインセミナー
本セミナーは、Web会議システムを使用したオンラインセミナーとして開催します。
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