電子機器におけるEMC設計とEMC性能向上のポイント 

~ EMC性能向上のための構造設計から回路基板パターン設計と電子機器のシステム化におけるポイント ~

・ノイズによる電子機器の不具合防止技術について、実務に活かせるよう効果的なEMC設計のポイントを修得する講座
・EMCに対応するための設計技術を修得し、トラブルのない高性能な電子機器、システムの設計に活かすためのセミナー!

講師の言葉

 近年の電子制御機器類は高機能化により高速高周波化、高密度実装化、システム化されており、そのEMC対応は難しくなる一方です。一般電子機器や産業機器類と自動車用電子機器とは本質的に変わることはないので、そのEMC設計のポイントについて、原理原則は一般電子機器を念頭に置き、事例等は強制法規化されて一般電子機器よりも厳しい自動車用電子機器を例として挙げて説明致します。
回路基板からシステムに至るまで、話題によっては誤った概念による設計事例に踏み込み、事例によっては実験とシミュレーションにより、極力物理的かつ普遍的な形で解説します。
 本講座では、回路基板からシステムに至るまでのEMC性能確保のための設計上のポイントについてご理解頂き、必要な技術知識を習得して頂くことを目標としています。

セミナー詳細

開催日時
  • 2020年06月05日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・電子機器の開発・設計技術者、EMC対策の技術者、EMCに関わる品質保証技術者
(自動車、機械、電子機器、医療機器、通信機器などにおいてEMCの携わる設計開発、品質保証の方や電子部品の研究開発、設計に携わる方)
予備知識 ・大学学部程度の電磁気学と電気回路学と電子回路(高周波回路)の知識があることが望ましいが、必要な事柄は話題ごとに説明しますので、現役の技術者であれば理解可能と考えます。実際に回路基板のパターン設計を行なっている方であればなおベターです
修得知識 ・電子機器のEMC性能向上のための構造設計から回路基板パターン設計までの考え方
・電子機器のシステム化にあたって対EMC性能を向上させるためのポイント
・半導体デバイス、デカップリング素子などの取り扱いや配線材の処理方法
プログラム

1. 電子機器のEMCにおける現状と今後の課題
  (1). 電子システムを取り巻くEMC環境
      a. ノイズの伝播とEMC
      b. 民生機器における電磁干渉
      c. 産業機器における電磁干渉
      d. 自動車における電磁干渉
  (2). 自動運転時代を見据えた車載電子システムのEMCにおける課題
      a. 電子制御システムの構成
      b. 自動車の進化の動向
      c. 自動走行システム
      d. 自動車における大電力化と高周波化
      e. 自動車の外部環境と内部環境
      f. 車載電子システムのEMC規制
      g. 主要国際規格
      h. EMC試験概要

2. 電子機器ユニットとシステム化における対EMC設計の着眼点
  (1). 電子システムから発生するノイズ電流の流れと放射
      a. 現実の実車搭載状況と設計上での課題
      b. EMCに関わる車体の特徴
      c. 電子システムから発生するノイズの種類
      d. ノーマルモード雑音電流とコモンモード雑音電流
  (2). 電子機器ユニット単体とシステム化の際のEMC設計上のポイント
      a. 概略計算による電子機器とワイヤハーネスの作る電界の比較
      b. 車載電子システムの部品評価試験と車両評価試験
      c. 電子システムにおける設計上のポイント

3. 電子機器ユニットの対EMC設計
  (1). ノーマルモード伝導ノイズ流入出の低減化
      a. 回路基板における高周波電力伝送の基礎
      b. 配線間クロストークの要因とその抑制
      c. 高周波小信号回路と低周波大電力回路が同居する場合の回路基板設計
      d. ノイズを抑制するグラウンドパターン
      e. 多層基板の層構成と信号配線パターンの引き廻しの考察
      f. 回路基板パターン設計のまとめ
      g. 半導体デバイスからの流出ノイズ低減事例
      h. デカップリング用デバイスの考察
  (2). コモンモード伝導ノイズ流入出の低減化
      a. コモンモードノイズを抑える筐体構造
      b. 放熱処理を必要とする素子の取り扱い
  (3). 電磁遮蔽による放射ノイズの低減と伝導ノイズ流入出低減の両立化
      a. 電磁遮蔽について
      b. 金属材料による電磁遮蔽の原理と考察
      c. 金属筐体化による電磁遮蔽の構造と電動流入出ノイズ増加に対する構えの必要性
      d. 金属筐体化による流入出ノイズへの影響と対策

4. システム化の際の対EMC設計
  (1). 設置場所の電磁環境による影響とその対策
      a. 高周波のクロストーク事例と対策
      b. 低周波電磁誘導による不具合事例と対策
  (2). コモンモードノイズ電流を発生させてしまうシステム構成と対策
      a. EMI とEMS の不具合事例と対策
      b. デカップリング用デバイスに対する考察
      c. 電動車両の各種構成例とノイズ経路 ~モータを含むシステムの考察~
  (3). 配線の検討
      a. 対ノイズ性能を考慮した配線材と自動車内での取り扱いの現状
      b. シールド線による電磁遮蔽 ~配線の端部処理と接地の考察~
      c. 自動車内におけるワイヤハーネスの配策の考察
      d. ワイヤハーネスのリアクタンスと電子機器の関係

5. EMC性能確保のための設計手順とDR

キーワード 電子機器 EMC ノーマルモード コモンモード 回路基板 クロストーク 高周波 電磁遮蔽 ワイヤハーネス
タグ ノイズ対策・EMC・静電気
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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