コンデンサの基礎と選定ポイントおよび寿命予測法とトラブル未然防止対策

~ 各種コンデンサの構造と原理、トラブル原因と対策、部品調達時のチェック方法、耐用寿命の具体的な評価法 ~

・多様なコンデンサの基本機能・特性から寿命評価までを学び、短寿命・発火・爆発等のトラブル回避に活かすための講座!

・コンデンサの原理から故障・トラブルの原因を、事例を通して学び、耐用寿命・安全性確保に活かそう!

講師の言葉

第1部

 コンデンサは構造が単純なために枯れた技術と誤解されがちですが、電気・電子回路には不可欠な部品です。近年、自動車をはじめ省エネ、環境問題対策などのためAI化、自動化及び通信の高度化が進んでおり、その結果さらなる電子部品の小型化や性能改善が強く要求されています。

 コンデンサは信号用でもパワー用の大型コンデンサでも基本構造は同じですが、機能は異なります。また、デジタル化の主要部品である半導体を満足に使うためにも、コンデンサは必須の部品です。

 ここではなぜコンデンサが必要であるかを、電気の基本からわかりやすく解説しますので、コンデンサについての理解を深めていただけたら幸いです。

 

第2部

 電子回路製品を低コストで製造するためには、価格の安い海外の電子部品を使用する必要がある。ところが、選び方を間違うと大きなトラブルを引き起こす可能性がある。過去の事例では、パソコンのマザーボードが使用1年程度で故障した短寿命トラブルや、テレビ・扇風機・洗濯機などが使用中に発火・発煙したトラブルなどがある。これらのトラブルは、電子回路に搭載したコンデンサが原因で生じたものであった。

 そこで今回、コンデンサの評価の仕方、特にどのくらい使用したら、どのくらいの確率で故障が起こるのかをコンデンサの故障メカニズム毎に詳細に解説します。

セミナー詳細

開催日時
  • 2020年04月28日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 電気・機械・メカトロ・設備
受講対象者 ・自動車部品、電子機器、電子部品、産業機械、ロボット、医療機器、および関連企業の方
・回路設計、電気設計、システム設計、生産技術、品質管理、信頼性保証に携わる方
・コンデンサについて基礎から学びたい技術者の方
予備知識 ・高卒程度の電気知識。第2部は統計の知識があると、より理解が深まる
修得知識 ・コンデンサの種類とその違い
・コンデンサの基本機能
・なぜコンデンサが必要なのか(電荷を貯めるだけではない)
・各種コンデンサの特徴及び故障に至るストレスやプロセスを理解し、市場でコンデンサの耐用寿命・安全性を確保するために、部品調達時のチェック方法や寿命予測法などを習得できます
プログラム

第1部 2時間

 

1.コンデンサと電気の基礎

  (1).コンデンサとは

  (2).コンデンサのための電気の基礎

    a.電源(エネルギー)用と通信(コミュニケーション)用

    b.直流と交流

    c.通信とは

    d.通信信号と無線

    e.高周波信号

    f.雑音(ノイズ)とフィルター

  (3).コンデンサの種類

    a.コンデンサの種類

    b.コンデンサの機能と用途

     ・平滑用

     ・カップリング用

     ・デカップリング用

     ・フィルター用

     ・CRスナバ用

 

2.セラミックコンデンサ

  (1).セラミックコンデンサの構造と原理

    a.セラミックコンデンサの構造と原理

    b.小型化が可能な理由

    c.温度特性

  (2).セラミックコンデンサの用途

    a.通信用

    b.カップリング・デカップリング用

  (3).セラミックコンデンサの小型化

  (4).超小型セラミックコンデンサの使用例

  (5).セラミックコンデンサの技術課題

 

3.アルミ電解コンデンサ

  (1).電解コンデンサの構造と原理

    a.アルミ電解コンデンサの構造と原理

    b.電気容量を大きくできる理由

  (2).アルミ電解コンデンサの外形形状

  (3).アルミ電解コンデンサの特徴

  (4).アルミ電解コンデンサの技術課題

 

4.フィルムコンデンサ

  (1).フィルムコンデンサの構造と原理

    a.特徴

    b.フィルム技術の進化

  (2).フィルムコンデンサの外形形状

 

5.コンデンサ活用上の注意点:電源用コンデンサの例

  (1).使用上の注意事項

    a.一時回路用コンデンサの安全な使い方

  (2).技術課題

 

6.コンデンサの技術動向と課題対応

  (1).コンデンサ開発テーマ

  (2).小型化

  (3).低インピーダンス化

  (4).長寿命化

  (5).電気的および機械的性能向上

  (6).安全性向上

 

 

第2部 4時間

 

1.過去のコンデンサ起因による市場の大トラブル事例

 

2.市場トラブルから学ぶ対処の方法

  (1).トラブル原因の考察

    a.アルミ電解コンデンサの短寿命問題に関して

    フィルムコンデンサの発火問題に関して

  (2).トラブルの未然防止の方法

    a.部品調達の基本的な考え方

    b.部品メーカーとの連携の仕方

  (3).部品調達時の具体的なチェック方法

    a.アルミ電解コンデンサに対して

    b.フィルムコンデンサに対して

 

3.コンデンサの耐用寿命を評価する具体的な方法

  (1).市場での故障時間分布の考察

    a.市場での故障発生数と使用時間の関係

    b.市場での故障時間分布にワイブル分布を適用

    c.寿命を検証するための加速試験のサンプル数

  (2).短寿命問題に対処する方法

    a.アルミ電解コンデンサの寿命を見極める方法

    (周囲の使用温度が寿命に影響するアレニウスモデルを適用)

    b.フィルムコンデンサの寿命を見極める方法

    (周囲の使用温湿度が寿命に影響するアイリングモデルを適用)

    c.フィルムコンデンサの不安全問題に対処する方法

キーワード コンデンサ フィルムコンデンサ アルミ電解コンデンサ ワイブル分布 アレニウスモデル アイリングモデル 電子部品 受動部品 高周波回路
タグ 信頼性試験・故障解析回路設計
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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