金属材料の熱処理技術の基礎と最適熱処理による表面改質向上技術および熱処理欠陥・トラブル対策~ 個別相談付 ~

~ 熱処理の種類と方法および材料特性の関係、金属材料の用途ごとの最適熱処理技術の選択と事例、熱処理欠陥・トラブルとその対策 ~ 

・材料に適した最適な熱処理技術を実務に活かし、品質向上と高付加価値な製品開発に応用するための講座

・金属材料の高特性・高機能性を最大限に引き出すための最適熱処理技術を学び部材の特性を更に高める強度、耐摩耗性、耐食と品質を向上させよう!

講師の言葉

 熱処理は材料の持っている機械的性質、延性、靭性、耐摩耗性、耐食性などの特性を最大限に引き出すための技術で、材料に適した最適の熱処理を行うことによって、それらの特性を材料にもたらし、設備や部品の安全性、信頼性、耐久性などを満足させることのできる技術として、極めて重要な技術である。

 またこの熱処理を一つ間違えると、材料の特性を大きく損ない、重大災害につながる可能性があるので、おろそかに出来ない技術である。

 熱処理の目的と種類、それに伴う材料特性について、事例を含めて分かりやすく説明する。

 また熱処理技術の範疇に含まれる、表面のみに摩耗特性、疲労特性、耐食性などの特性を更に高めるための表面硬化技術についても紹介し、最後に熱処理品質の評価とトラブル対策についても分かりやすく説明する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2020年02月04日(火) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・熱処理技術者、設計技術者、製造・生産技術者および研究・開発者の方
・これから表面硬化処理の実用化に取組む方または、実際に携わる予定の方
・自動車、機械、船舶、航空機、各種プラント、工具、電子機器、建築、等において金属材料を適用される関連部門の方
予備知識 ・熱処理技術に関心がある方であれば特に必要としません。基礎からわかりやすく解説します 
修得知識 ・熱処理技術の基礎と方法と特性の変化
・熱処理の適用例
・熱処理の評価(検査)方法とトラブル対策
・熱処理による新しい表面改質技術
プログラム

1.熱処理の目的と必要性
  (1).熱処理とは? 
      ・なぜ熱処理をするのか?
    a.ニーズと材料特性の関係
  (2).熱処理の必要性と材料特性
    a.熱処理によって材料特性がどのように向上するのか
  (3).熱処理と組織の関係
    a.温度及び冷却速度による金属組織がどのように変化するのか

2.熱処理の種類と方法ならびに熱処理と金属材料の特性の関係の明確化
  (1).焼きなまし
      ・組織、成分、応力状況の均質化
    a.拡散焼きなまし
     ・偏析成分の均一分散
    b.完全焼きなまし
     ・結晶粒均一化、組織の調整
    c.等温焼きなまし
     ・材料の硬さを軟化させ、切削性などの特性向上
    d.球状化焼きなまし
     ・セメンタイトを球状化させて、切削性を向上
    e.応力除去焼きなまし
     ・加工、溶接、熱変形などによって生じた残留応力の除去
  (2).焼きならし
     ・加工による組織繊維や加工硬化による歪の改善
  (3).焼入れ
      ・高温のオーステナイト域から急冷して、組織をマルテンサイト化させ、硬くする熱処理
  (4).焼戻し
     ・焼入れでマルテンサイト化して硬くなった組織に靭性を与える熱処理
  (5).固溶化熱処理
     ・主にオーステナイトステンレス鋼で加工、溶接で生じた不均一組織及び内部応力を除去
  (6).時効処理
     ・加熱・急冷で過飽和状態の組織を一定温度・時間で析出相を出現させ特性変化させる処理
  (7).サブゼロ処理
     ・焼入れ時の残留オーステナイト析出を防ぐために極低温化処理など

3.金属材料の用途ごとの最適熱処理の採用と事例
  (1).機械構造用鋼の熱処理
  (2).工具鋼の熱処理
  (3).軸受け鋼の熱処理
  (4).ばね鋼の熱処理
  (5).鋳鋼・鋳鉄の熱処理
  (6).ステンレス鋼の熱処理
  (7).非鉄金属材料の熱処理(アルミ合金、銅合金)
  (8).その他

4.熱処理欠陥・トラブルとその対策
  (1).表面欠陥:酸化スケール発生、肌荒れ、粒界酸化、脱炭、焼きムラとその対策
  (2).組織の異常:結晶粒粗大化、焼割れ、強度・硬度不足とその対策
  (3).形状・寸法変化:変形・歪とその対策

5.熱処理による新しい表面改質技術
  (1).材料表面の加熱による硬化処理技術
    ・炎焼入れ法、高周波焼入れ法、レーザー焼入れ法
  (2).拡散浸透法による表面硬化技術
    a.浸炭及び浸炭焼入れ
     ・ガス浸炭、真空浸炭、プラズマ浸炭など
     ・オーステナイト域で炭素を表面から拡散浸透させた後焼入れて、マルテンサイト化
    b.窒化
     ・塩浴軟窒化、ガス窒化、ガス軟窒化、プラズマ窒化、プラズマ軟窒化など
     ・600℃以下の温度で窒素を表面から拡散浸透させ、表面に窒化鉄等を生成させて硬化
    c.浸炭窒化
     ・浸炭しにくい低炭素鋼について、窒素も拡散浸透させることで炭素を含有しやすくする処理
    d.その他の表面改質技術
     ・PVD、CVDなど
     ・表層に極薄いTiN系化合物、CrN系化合物、DLC皮膜などを生成させ、耐摩耗性向上
    e.耐熱・耐食性を兼ね備えた表面硬化技術
     ・窒化及び浸炭におる表層のS相化材料及び窒化とクロマイズ処理によるCr窒化材料

6.個別技術相談
・熱処理以外にも金属材料に関する問題であれば何でも個別に相談に

キーワード 熱処理 焼きなまし 焼入れ 表面改質技術 表面硬化方法 浸炭 窒化 熱処理評価
タグ 金属材料表面改質表面処理・めっき腐食・防食
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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