プラスチック成形品における強度設計と残留応力低減技術

~ 残留応力発生のメカニズムと解析例、プラスチックの強さを変化させる要因、残留応力の測定と残留応力低減成形法 ~

・プラスチックの応力-ひずみ特性や残留応力低減技術を学び、適切な強度設計に活かすための講座
・プラスチック特有の力学的性質、強さの予測方法、残留応力低減成形法を修得し、信頼性の高い製品開発に活かそう!

講師の言葉

 プラスチックを用いて種々の製品を設計する際には、製品が生涯にわたって不具合を生じないよう、また必要以上にコストをかけないために適切な強度設計が求められる。その際、どのような応力が生じるかは種々の市販解析ソフトで得られる。しかし、解析ソフトを適切に活用するためには、プラスチックの応力~ひずみ特性を正しく理解しておく必要があり、本講で解説する。一方、生じた応力に対して、その製品を生涯に渡って破損することなく使用できるかを評価するために、材料の強さを予測する必要がある。材料の強さは、負荷形態、使用環境、及びこれらを被る時間により変わる。この点についても解説する。また、プラスチック成形品には製造した段階で内在する残留応力を持ち、この応力と外部負荷による応力を纏めた値に対して破壊するか否かを評価する必要がある。そこで、残留応力の測定法と残留応力の低減技術についても解説する。

セミナー詳細

開催日時
  • 2020年01月10日(金) 10:30 ~ 17:30
開催場所 日本テクノセンター研修室
カテゴリー 加工・接着接合・材料
受講対象者 ・プラスチック製品ならびにプラスチックを部品とした製品の設計、品質保証、検査担当の方
・プラスチック成形をされる技術者の方
予備知識 ・特に必要ありません
修得知識 ・プラスチック製品、部品における強度設計と残留応力低減のための基礎知識
・プラスチックの強さを左右する成形時の要因
・プラスチック特有の力学的性質
・プラスチックの強さを左右する負荷、環境要因
プログラム

1.プラスチック成形品の強度設計で考慮する事項
  ・プラスチックの強度特性

2.応力解析を進める際に係わるプラスチック特有の性質
  (1).結晶化
    a.結晶化速度と温度
    b.結晶化に伴う収縮
    c.結晶化速度と圧力
  (2).充填材添加に伴う物性値の異方性と複合則、ウエルド部の強さ
    a.異方性の発生メカニズム
    b.物性値の異方性、ウエルド強さ
    c.充填材添加プラスチックの物性の複合則と異方性
  (3).粘弾性特性
    a.時間~温度換算則と線形粘弾性理論
    b.時間温度換算則
    c.応力緩和の積分法則とクリープの積分法則
    d.温度が変わる場合における重ね合わせの原理
  (4).温度変化に伴う残留応力発生のメカニズムと解析例
    a.熱粘弾性力学モデルによる残留応力発生メカニズムの定性的説明
    b.残留応力の解析例

3.プラスチックの強さを変化させる要因
  (1).疲労破壊
    a.疲労破壊特性
    b.疲労負荷と耐久(定寿命)線図
    c.繰り返しの負荷に伴う発熱
    d.粘弾性材料に繰り返し負荷が加わる際の発熱のメカニズム
    e.累積損傷則(マイナー則)
  (2).遅れ破壊(クリープ破壊)
    a.遅れ破壊(クリープ破壊)現象
    b.クリープ破壊における時間・温度換算則
    c.クリープ負荷によるクラックの成長速度
  (3).熱、紫外線、環境物質による劣化
    a.熱劣化
    b.紫外線劣化
    c.紫外線を含む環境劣化
    d.複合劣化
    e.環境物質・化学薬品による劣化
    f.耐熱性の評価

4.残留応力の測定と残留応力低減成形法
  (1).残留応力の測定法
    a.残留応力の発生要因
    b.測定法
     ・機械的測定法
     ・光学的測定法(光弾性法)
     ・環境応力破壊(ESC)法
     ・X線法 5)ラマン法
  (2).成形にともなう残留応力測定例
    a.熱可塑性樹脂
    b.熱硬化性樹脂
  (3).低残留応力化材料
    a.フィラー充填量と成形性
    b.フィラー形状、粒度分布とモールド材料の粘度
    c. フィラー充填量と線膨張係数
  (4).残留応力低減成形法
    a.超音波射出成形
    b.冷熱サイクル成形
    c.電磁誘導加熱成形
    d.炭酸ガス溶解成形
    e.多段速度制御定圧成形
    f.射出圧縮成形
    g.成形条件と残留歪、残留応力  

キーワード 応力解析 残留応力 結晶化 充填材 粘弾性特性 疲労破壊 遅れ破壊 クリープ破壊 熱劣化 紫外線劣化 フィラー 残留応力低減成形法 残留歪
タグ プラスチック疲労強度設計最適化・応力解析
受講料 一般 (1名):49,500円(税込)
同時複数申込の場合(1名):44,000円(税込)
会場
日本テクノセンター研修室
〒 163-0722 東京都新宿区西新宿2-7-1 新宿第一生命ビルディング(22階)
- JR「新宿駅」西口から徒歩10分
- 東京メトロ丸ノ内線「西新宿駅」から徒歩8分
- 都営大江戸線「都庁前駅」から徒歩5分
電話番号 : 03-5322-5888
FAX : 03-5322-5666
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